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◆6月一時金の減額は許さない
人事院は一時金特別調査を中止せよ
人事院は4月6日、国公労連との交渉において、民間企業の夏季一時金に大幅な変動が見込まれることを理由に、4月7日から24日まで一時金の特別調査を実施することを表明しました。交渉には国公労連は宮垣忠委員長以下8人が参加。人事院側は吉田給与局長が対応しました。
調査の理由について人事院は、「民間の夏季一時金の妥結・回答状況で非常に厳しい結果が出ている。給与は国公法で、国会により社会一般の情勢に適応するように随時これを変更することができるとされ、その変更に関して、人事院は、勧告することを怠ってはならないという立場にある。急速かつ大幅な変動が窺える事態が生じている場合に、早急に民間の状況を把握する必要があると判断した」とし、理解を求めました。
これに対して宮垣委員長は、納得性も緊急調査の必要性も認められず、調査の中止を強く求めるとし、以下の点を主張しました。
官民の一時金比較方法は、前年8月から当年7月までの支給実績を調査するというルールが定着している。
1974年に、民間給与の支給額が前年比で30%を超え大幅に増額した時に、人事院は本俸の10%を4月にさかのぼって支給するよう勧告した。その勧告は、オイル・ショックに伴う異常な物価高騰が背景にあり、国会が一致して給与引上げに動いたからだ。
今回は、調査結果によって6月期一時金の支給を切り下げようとするものであり、こうした異例なルールの変更は、納得できるものではない。
職員は、すでに決定している6月一時金を前提に、住宅・教育ローン返済など予定をたてている。
また、中小企業の労組による一時金を含む賃金妥結はこれからであり、この時期に、切り下げ勧告を行えば、その賃金妥結・決定にマイナスの影響を与える。ひいては、内需と国内生産の縮小、雇用減少、という悪循環を加速させかねない。
国公労連は、特別調査の実施の中止を求める人事院地方事務局交渉と打電行動を緊急提起しました。
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◆公務員制度改革関連法案を閣議決定
公務の中立・公正性損ない 基本権棚上げは認められない
麻生内閣は3月31日、国家公務員制度改革関連法案を閣議決定し、国会に提出しました。
今回の法案提出にあたっては、与党から異論が相次いだ混乱の末、閣議決定に至ったものです。国公労連の岡部勘市書記長は要旨以下の抗議談話を発表しました。
国公労連は、公務の中立・公正性を確保する立場から、「内閣人事局」に人事院の権限を移管することは認められないこと、移管するのであれば労働基本権との関係で見合う措置を盛り込むべきと繰り返し主張してきた。しかし、改革推進本部が「級別定数は基本的に管理運営事項」との姿勢に終始したまま、「自律的労使関係制度」構築に向けた検討も、その具体的方向性すら定まっていないなかで関連法案を閣議決定したことは到底容認できない。
政府・使用者である「内閣人事局」が、国家公務員制度改革基本法の想定を超えて人事と組織の管理機能を一手に握ることになり、公務員の管理統制が強められることとなる。
民間登用の拡大は、財界・大企業と政権与党との関係がいっそう緊密なものとなり、公務員が「一部の奉仕者」に変質させられる危険性が高まると言わざるを得ない。
給与決定の土台となる級別定数の設定権限を人事院から移管するのであれば、同時に労働基本権問題が解決されなければならない。権限移管から、協約締結権が具体化されるまでの2年間、「内閣人事局」が管理運営事項として国公法第108条5にもとづく交渉に応じないようなことになれば、公務員労働者はまったくの無権利状態に置かれてしまう。公務員労働者の基本的人権を踏みにじる憲法違反の法案であり、断固抗議するものである。
「天下り」の温床となっている早期退職慣行の是正と関わって、定年延長等の検討に際して高齢職員の賃金抑制など、労働条件切り下げが目論まれていることも看過できない。
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◆労組・市民団体が反貧困フェスタ2009
◇いま「はたらく」が危ない
労働組合や市民団体、法律家でつくる反貧困ネットワークは3月28日、東京・千代田区の一橋中学で、2回目となる「反貧困フェスタ2009」を開き、1700人が参加しました。
「労働と貧困」をテーマにしたメインシンポジウムには、全労連、連合、全労協の代表がシンポジストとして参加し、市民団体のメンバーと議論を交わしました。
シンポ冒頭にあいさつした反貧困ネットワークの湯浅誠事務局長は、自身が村長を務めた「年越し派遣村」について、「あれは特別なこと、とせず、労働や社会のあり方を変える一歩にしたい」と語りました。
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◆合言葉は「あなたも労働組合へ」
4月〜6月 国公労連組織拡大月間
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国公労連の新しい労働組合紹介パンフレット |
◇対象者すべてに働きかけを
新年度がスタートしました。あなたの職場に新規採用者は配属されましたか。異動であなたの職場に配属になった人はいますか。早速、組合加入を呼びかけましょう。職場には未加入の方も、非常勤職員の方も多くいます。組織拡大の視野を大きく広げましょう。国公労連は、すべての未加入者を対象に組合加入を呼びかけ、総対話を実施するため、4〜6月を「組織拡大月間」に設定しています。
◇出足早く、組合説明会 連日の奮闘、全国で成果
◎全医労
全医労は新規採用職員の組合加入を大きく勧めています。
附属看護学校のある病院支部では、3月下旬から卒業生が新規採用者として勤務に入ることから、全国のトップを切って3月26日に組合説明会を開催。46人の新規採用者のうち42人が加入しました。
説明会では、はじめにDVDで組合を説明しました。特に、福岡の医療事故について組合が支援して不起訴になったことや、事故当事者の「私ははじめ組合に入っていませんでした…」との手紙を読み上げ、組合の重要性を訴えました。
今年の説明会は、支部長・書記長はじめ、3年目から4年目の青年組合員が14人も結集して、奮闘したことが大きな特徴です。予行演習を2回行い、説明会で青年組合員がそれぞれ「組合に入って感じること」を話しました。
全医労全体では4月1日に全国で155人が加入し、4月2日にも167人が加入。4月6日までに合計578人の加入を得ています。
先輩看護師による訴えも拡大の大きな力となっています。相模原支部では先輩看護師が「労働組合のあるところは、職場環境も雰囲気も良い。労働組合がない病院に勤めた友人は、厳しい労働条件で身も心もボロボロで働いている。ここは労働組合がきちんと気を使ってくれている」と訴え、組合説明会に参加した7人の看護師全員が全医労に加入しました。
◇相手の目線に立って、粘り強く加入呼びかけ
◎全司法
全司法は、3〜4月を第2次組合員拡大強化月間と位置づけ、新採用者の早期全員加入、未加入者に対する「総あたり行動」、異動対策をはじめとするとりくみを、積極的かつ具体的に展開することを組織全体で確認しました。文字どおり「やるべきこと、できること」を全てやりつくす決意でのぞみます。
とりわけ、この時期の組織対策のなかで、大きな鍵となるのが、新採用者の早期全員加入です。これまでに加入実績を上げている支部に共通する主なポイントとして、<1>早期の加入呼びかけ、<2>新採用者に年齢が近い青年部、青年層を中心とした呼びかけ、<3>日常的な結びつきのなかで不安や悩みに応えていくこと、などが挙げられます。そして、相手の目線に立って、ねばり強く加入の呼びかけをしていくことが何よりも大切です。
また、組織拡大全般は一朝一夕にはいかないものですが、そもそも労働組合が職場や組合員からより信頼される存在になるようとりくみをすすめていくことが基本です。そして未加入者との信頼関係を少しずつ築き上げていくことによって、加入に結びついていくものといえます。繁忙な職場状況のなかで、どこまでできるかという気持ちが先に立ってしまいますが、執念をもって組織の拡大と強化を図っていかなければ、目標から遠ざかることはあっても、近づくことはできないと思います。
◇労働者の権利を意識し、非常勤職員を組織化
◎全港建
全港建の職場では、事務補助・船舶職員・自動車運転士などの非常勤職員が約550人勤務しています。要員不足が深刻になるもとで正規職員と同様の仕事を担っており、非常勤職員の存在なしでは業務が立ちゆかなくなっています。
しかし、正規職員に比べると劣悪な実態にあることから、全港建は、非常勤職員の労働条件の改善に向けた運動をすすめるとともに、労働組合への加入を呼びかけてきました。
09年には新たに「非常勤職員の労働ガイドブック」を作成し、3〜6月の組織強化月間において、すべての地本が本局を中心に非常勤職員の組織化にとりくんでいくことを提起しています。
中部地本は2月7日、「学習会」を開催し、本局・名古屋港で働く非常勤職員の約9割の24人が参加して労働組合の役割や運動を学びました。
四国地本の本局支部は3月16日に「非常勤職員意見交換会」を開きました。参加者からは、「夏季休暇や半休制度の実現」、「月給制にしてほしい」、「雇用の延長を」などの切実な声が出されました。一方で、任期を迎える非常勤職員からは、「労働組合があって安心して働けた」、「困ったときに相談できるところがあって良かった」などの発言がありました。
労働者の権利を意識することは大切なことであり、3年という短い雇用期間でも労働組合に加入した意味の大きさを改めて確信することができました。
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◆さぁ、加入を呼びかけましょう
未加入者に労働組合をすすめるためには、相手に応じた話し方が必要です。新規採用者、長く未加入のままの人、非常勤職員など、それぞれの置かれている立場や条件を考慮して加入を訴えましょう。
◇不安な思いでいっぱいの新採用者の心によりそって
― 新しく公務員になった人に ―
新しく職場に入った仲間も業務に忙殺されています。仕事を覚える余裕もなく、不安な日々が続いていると思います。
先輩として、新しい仲間に寄り添い、悩みに答えてあげたいと思ってもできない職場の実態。複雑・困難な業務や長時間残業で心身を害する職員も急増しています。
そうした職場状況を改善するためにも労働組合が必要であることを訴えましょう。
国民への行政サービスや職員の健康を確保するためにも、労働組合の最重要課題として、職員の増員実現に全力をあげていることを話しましょう。
いま、公務員労働者に対して、マスコミによるきびしい批判が繰り返されています。不正や不祥事は正さなければなりませんが、公務員に対する誹謗や中傷、誤解は取り除かなければなりません。
そのためには、仕事で国民の信頼を得ることが重要です。国民の声と要求を行政や仕事に反映するためにも、労働組合としての検証と提言が大切です。
また、民間労働者とともに、最低賃金の改善など社会問題となっている貧困をなくすとりくみを進めることも重要です。
だからこそ、新しい仲間に労働組合への加入を呼びかけましょう。
◇疲弊した職場状況を変えようと率直に
― 長く組合に入っていない人に ―
定員削減と業務量の増大のもとでの長時間残業と心身の疲弊などは、労働組合に入っていない職員も同じです。この職場状況を改善させるために、あらためて労働組合への加入を呼びかけましょう。
地方分権改革推進委員会は、第二次勧告で出先機関の統廃合と、3万5000人もの人員削減などを示しました。地方分権を口実にした公務リストラです。
国民のための行政を守ることが、私たちの雇用確保にもつながります。国の責任を放棄する地方分権・道州制の本質を知らせ、国の責任でナショナル・ミニマムを確保させるための国民との共同を広げることが重要です。
そのためにも、職場の労働組合を強く大きくしなければなりません。思い切って未加入者の皆さんに組合加入を訴えましょう。
また、非正規労働者の貧困化が社会問題となっていますが、非正規労働者と公務員など正規労働者を対立させる議論も広がっています。
派遣切り反対など、雇用の安定を求めるたたかいを、民間労働組合や非正規の仲間と一緒に公務員労働組合がとりくむことが重要です。そのためにも、労働組合を強く大きくしなければなりません。未加入者に組合加入を呼びかけましょう。
◇劣悪な処遇改善のため、仲間として受け入れよう
― 非常勤職員の人に ―
フルタイムでも短時間勤務であっても非常勤職員には国家公務員法と人事院規則が適用されています。そして、正規職員と同様に守秘義務や職務専念義務も課せられています。
私たちの行政と職場は、非常勤職員がいなくては回っていきません。しかしその処遇は劣悪で、私たちの組合は非常勤職員の処遇改善の運動を強めています。 昨年8月に人事院が出した「非常勤職員給与決定の指針」には、賃金は非常勤職員の職務に相当する級の初号を基礎に、職務内容、勤務地、経験等を考慮すること、通勤手当を支給すること、6カ月以上勤務する際は一時金の支給に努めること、と明記しています。
09年春闘では「休暇及び健康診断や任用形態・勤務形態の在り方についても問題意識を持って検討する」という人事院の回答を引き出しました。
非常勤職員の労働条件を改善するためにも、労働組合への加入を呼びかけましょう。
「国民のためにいい仕事がしたい」との思いは、正規の公務員も非常勤職員も同じです。職員を増員して行政体制を確立することや、研修の充実などでよりよいサービス提供をめざすことなども共通の課題であり、職場の労働組合の役割です。
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◆国の責任放棄は認められない
国の出先機関改革に関する「工程表」を決定
政府の地方分権改革推進本部は3月24日、地方分権改革推進委員会の第2次勧告に基づく国の出先機関改革に関する工程表を決定しました。
国公労連の岡部勘市書記長は、要旨以下の抗議談話を発表しました。
◇矛盾含んだ2次勧告
国の出先機関の見直しでは、第2次勧告に盛り込まれていた地方出先機関の統廃合や職員の大幅削減については明記せず、今後のスケジュールを示すだけにとどまっている。
これは、この間のとりくみの反映であるとともに、出先機関が果たしている役割をまともに検討もせず、様々な矛盾を含んだまま出された勧告であったことを示すものである。
「地方分権」で地方再生、地域振興がはかれるかのような幻想を振りまいているが、「自己責任」を押しつける「構造改革」の流れでは、財政力で差がある都市部と地方との格差は拡大するばかりである。政府に求められているのは、国民に幻想を抱かせるのではなく、住民自治の拡充と国の責任でナショナルミニマムを保障する政策を示していくことにある。
◇当事者との協議を
地方分権改革は、国民的に開かれた議論が保障されなければならない。同時に、当事者である国公労連ならびに関係単組との十分な交渉・協議も不可欠である。引き続き政府との交渉・協議を強めるとともに、「構造改革」路線にもとづく一連の「改革」を許さず、国民の権利と暮らし、地域を守る共同の運動を全国で強化する決意を表明する。
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◆安心できる年金制度を 新宿街頭宣伝に23人
安心年金つくろう会は3月27日夕、東京・JR新宿駅西口で宣伝行動を行い、総勢23人が参加しました。宣伝カーからは、全日本年金者組合、日本婦人団体連合会、自由法曹団弁護士、全医労、全厚生、国公労連代表が、社会保障や年金の実情、日本年金機構の問題点などを訴えました。
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◆展望鏡
「西松事件」で秘書が逮捕・起訴された小沢一郎民主党代表は自らの潔白を主張し、企業・団体献金の全面禁止を言い出した▼自民党からは「盗人たけだけしい」「あの人にだけはいわれたくない」の声が上がったが、西松建設から政治献金をもらっている議員は、二階俊博経済産業相をはじめ自民党にも多く、同じ穴の狢(むじな)ではないか▼企業献金を禁止するといって国民の税金による政党助成金制度を導入したのではなかったのか。公共工事受注企業からの献金は、政官財癒着の温床であり、国民の税金が政治家のポケットに入ることになる。これでは税金の二重取りではないか▼財界は、直接的な政治支配によって「構造改革」をすすめてきた。「政党通信簿」にもとづく企業献金という政策買収、経済財政諮問会議をはじめとする財界首脳による政策決定への直接指揮、「財界ぐるみ選挙」による選挙戦への介入などだ▼日本の政治が、財界・大企業から金をもらってものを言われるのか、もらわずにはっきりものを言って国民のために仕事をするかの分かれ道だ。ただちに、企業・団体献金を禁止し、政党助成金を廃止しろ。(T生)
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◆国公労連役員の横顔
◇直球勝負の人
木方(きほう)慎太郎 中執(全運輸出身)東北ブロック事務局長
「中年」と呼ばれるにはまだ間がある木方さんは、山形県の出身ですが、「木方」のルーツは岐阜県。そこで未だ東北出身の方で木方を「きほう」と読めた人を私は知らない。
よき東北人として、職場の要求等を誠実な人柄でよく聞いてくれますが、自分の思う「正義」と異なれば粘り強く説得します。
皆で集まりワイワイと酌み交わすことは大好きな様子。夜暗くなれば無類の粘り強さを発揮し、皆のお話をじっくりと聞き、最後までお相手をしてくれます。
本人は、たくさんの話を聞く結果の取りまとめに多少悩むこともあるようですが、ほとんどの場合は自分の基本に忠実な「直球」を結果としています。
変に最初から、スライダーやフォークボールを覚えるにはまだ早い木方さんはこれからの人です。
初めての専従ということで思うところもあるようです。変な中年とならないようにご声援をお願いします。
(全運輸東北航空支部)
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◆第39回 国公女性交流集会のお知らせ
◇あつまれ大きな井戸端会議
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