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国公労新聞 2009年5月25日号 第1304号
 
 

 

◆全労連公務部会が国会前座り込み

◇全労連公務部会が国会前座り込み

 政府は5月8日、夏季一時金の一部凍結の人事院勧告の取り扱いをめぐって勧告通り実施する閣議決定を行い、15日には、それにもとづく給与法「改正」案を国会に提出しました。
 公務労組連絡会・全労連公務部会は5月20日、夏季一時金削減の給与法案に反対して、全国から100人が参加して国会前の座り込み行動を実施しました。
 行動開始にあたって宮垣忠公務労組連絡会副議長(国公労連委員長)が「一時金削減が強行されれば、国・地方をあわせて2600億円が支給されなくなり、それが消費に影響する。内需拡大の景気対策にも逆行する」とあいさつしました。
 主催者あいさつで山口隆公務労組連絡会議長(全教委員長)は「夏季一時金削減は、道理なし、根拠なし、政策的整合性なし。断固、廃案を求めてたたかおう」と呼びかけました。

◇宮城県は勧告見送り

 宮城県人事委員会は5月14日、県内の夏季一時金未決定企業が多く、状況を適確に把握することが困難であることなどから、県職員への一時金についての勧告を見送りました。

 
 

 

◆年金業務に精通した職員の排除を国民は望んでいない

◇「年金法廷」に180人が参加

 全労連と安心年金つくろう会の主催による「年金法廷」が5月16日に東京・社会文化会館で開かれ、180人が参加しました。「宙に浮いた年金」など年金記録問題の解決のめども立たないもとでの社会保険庁の廃止・解体と、来年1月の日本年金機構の発足。こうしたもとで国民の年金はどうなるのか、日本年金機構の問題点を裁判形式で検証しました。
 「年金法廷」の原告は国民。安心して暮らせる年金制度の確立と記録問題の早期整備、専門性ある職員による安定的な業務運営を実現するために、年金機構の設置凍結を求める、と国を提訴。
 被告の国は、職員による政治家のデータのぞき見や労使なれあいなどの体質を一掃するためにも社保庁を解体・民営化し、悪い職員はクビにするしかない、などと主張。被告側証人の財界代表は、将来の安心につながる財源確保のため、国民が広く負担する消費税増税が必要と証言。
 原告側証人は年金受給者と社保庁職員。「収入がなくても保険料を納めさせる仕組みが、大量の未納者をつくっている。全額国庫負担の最低保障年金制度をつくる以外に矛盾は解決しない」、「記録問題の解決に必要な熟達した職員が年金機構で排除されようとしている。私たちはこのようなことは望んでいない」と年金受給者。社保庁職員も「記録問題は、50年前の行政監察の指摘を放置してきた歴代政府・厚労省の責任」、「派遣や請負をいくら増やしても記録問題の解決は困難。業務に精通した職員の確保と人材の育成が不可欠。そのためにも、年金機構への移行は凍結すべき」と証言しました。

 
 

 

◆ オバマ大統領がよびかけ「核兵器ない世界を」


 オバマ米大統領がチェコのプラハで「核兵器のない平和で安全な世界」をよびかけました。同時に、広島・長崎に核兵器を使用した国として「行動する同義的責任がある」と述べ、諸国民に対して協力をよびかけました。アメリカの歴代大統領がこうした発言をするのは初めてです。
 オバマ米大統領は、「米国は核兵器のない世界にむけた具体的措置をとる」とのべ、<1>新しい戦略核兵器削減条約(START)の交渉の開始、<2>米国の包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准、<3>核廃棄製造を終わらせる新しい条約の追求、<4>核拡散防止条約(NPT)の強化をあげました。
 ロシアのメドベージェフ大統領は4月20日、フィンランドのヘルシンキで、オバマ米大統領の提案について「大きな期待感」を表明しました。
 また、日本共産党の志位和夫委員長がオバマ米大統領へ送った核兵器廃絶発言を歓迎する書簡に対し、5月16日、米政府から感謝する返書が届いています。
 核兵器廃絶が世界の大きな流れになる期待が高まっています。
 来年5月にニューヨークで核拡散防止条約(NPT)再検討会議がひらかれますが、核保有国が核兵器廃絶への「明確な約束」を再確認することが求められています。
 昨年8月、広島で開かれた2008年原水禁世界大会では、NPT再検討会議に提出する「核兵器のない世界を」のアピール署名が提起され、国公労連は5月から、この国際アピール署名にとりくんでいます。

 
 

 

◆老後の生活保障する 年金改革実現を

◇香川で安心年金つくろう会を結成
 年金者組合や香川県労連、香川県国公など10団体の呼びかけで、「国の責任で安心して暮らせる年金制度をつくる香川県連絡会(安心年金つくろう香川の会)」が5月15日に結成されました。安心年金つくろう会は、愛知、岐阜、愛媛に次いで全国4県目となります。
 高松市で開かれた結成総会では、「政府の責任で年金記録問題を完全に解決することと、憲法25条にもとづく社会保障として、国民の老後の生活を保障する公的年金制度を広範な国民の要求と運動によって実現する」との「申し合わせ」を確認しました。
 年金実務センター代表の公文昭夫氏が記念講演を行いました。公文氏は、国民への給付の観点が欠落している日本の年金制度の問題点をはじめ、非正規労働者が拡大していることから無年金者は今後1000万人を超すことになりかねないなどを明らかにしました。また、社保庁民営化を凍結して消えた年金の解決を優先し、財源を消費税にしない基礎年金全額国庫負担の最低保障年金の創設が求められている、と訴えました。
 「安心年金つくろう香川の会」として今後、学習会やシンポジウムの開催、宣伝署名活動、自治体等への要請行動などにとりくむことにしています。

 
 

 

◆最低賃金ただちに1000円以上

◇生活保護水準に
 国民春闘共闘は5月15日、第2次最賃デー行動を展開しました。
 地域別最低賃金は全国平均で703円。改正最低賃金法では生活保護基準を下回ってはならないとされています。その生活保護の水準は時給にするとほぼ1000円を上回っており、法の趣旨をふまえれば、最低でも時給1000円は必要です。

 
 

 

◆国公労連第23回労働学校(全国8ブロック)
 東北会場からスタート


 国公労連第23回労働学校(全国8ブロック開催)の東北会場が5月17、18日、宮城県・ホテル松島海岸で開かれ、64人が参加しました。
 第1講義・「構造改革」路線批判について行方久生山形大学教授が、第2講義・「今日の国公労働運動の課題と役割」を川村好伸国公労連副委員長が、第3講義・労働組合組織強化・拡大課題について及川薫全国一般・宮城一般顧問が講師を行いました。

 
 

 

◆読者の声 私のひと言


◇一時金凍結でデフレ(全気象のなかまから)
 人事院も政府も夏期一時金の凍結が、デフレに拍車をかける結果に繋がるという事を理解していないんですね。国民の人気取りの政府と、その顔色をうかがう人事院では仕方ない事か?

◇民間は8割未定(全建労のなかまから)
 夏季一時金の不当な切り下げ。人事院自体が「民間約8割の従業員の夏季一時金が未定」としているこの時期に何で勧告するのか。人勧の切り下げをテコに民間賃金を抑制しようとする財界の思惑に乗せられてはなりません。

◇凍結?いつ解凍(全運輸のなかまから)
 夏の一時金、凍結?解凍はあるのか?地球温暖化だからいつかは…などと昼休みに話しています。たかが0.2月分といえないくらい、出費はかさむ今日この頃。買い物は1週間に1回と決めてがんばってますが、いるものはいるし。仕事も忙しく、「今日も帰り遅いの?」と小学生の子供に聞かれます。お母さんも早く帰りたいよ!

◇景気が悪くなる(全法務のなかまから)
 定額給付をもらったはいいが、期末手当一割削減では景気は悪くなるばかり。公務員が財布を締めたら大変なことになるのでは。

◇消費につながらず(全労働のなかまから)
 夏期一時金0.2月凍結は定額給付金をあてよう。定額給付金はやっぱり消費につながらず。

◇昼休みに外食が(全経済のなかまから)
 昼休みが1時間に戻って、外に食事に行けるようになり、毎日弁当ばかりの不健康な食生活が変わった。少しでも労働条件がよくなるようにしてほしい。

◇こんなときこそ(全運輸のなかまから)
 厳しい情勢が続いていますが、明けない夜はありません。こんなときこそ、一致団結して頑張りましょう!

 
 

 

◆国公労連役員の横顔

◇几帳面な行動派
 徳田 隆 中執(全法務出身)九州ブロック事務局長


 徳田さんは佐賀鳥栖高校野球部3年のときに甲子園出場という貴重な経験を持つ(甲子園ではサードで6番、2試合8打席6打数3安打1四球1犠打)。
 そのためか、趣味は野球・ソフト・ゴルフ・パチンコ等の球技。几帳面な性格で、会議の内容はこまめに記録し、行動の点検や計画表を作成することを得意とする。また全法務の支部役員の経験から「理論」以上に、より「運動」を重視する活動スタイルを身につけている。
 お子さんの野球部保護者会の会長として、子どもたちの世話や保護者・指導者の連絡調整にと、組合活動家としての能力を地域においても発揮している。
 共働きの奥さんを支え、時には家族のために夕食や弁当もつくる心やさしい父親でもある。
役員要請にも快く応じてくれた。国公産別運動に思うところがあったと思う。その思いをぜひ九州の地において具体化してもらいたい。
 (全法務福岡支部支部長)

 
 
 
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