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国公労新聞 2009年9月10日号 第1310号
 
 

◆今こそ憲法を暮らしと行政に
 国公労連第55回定期大会ひらく

 「なくせ貧困、働くルールの確立を! 憲法をくらしと行政にいかそう」をスローガンにかかげ、国公労連第55回定期大会が8月27日から3日間、都内で開かれました。自公政権が国民の審判を受け退場する総選挙投票日直前に開かれた。大会では、こうした情勢の変化を直視し、これまで自公政権がすすめてきた「構造改革」路線を転換させる新たなたたかいにのぞむ決意を固める場となりました。

 国公労連岡部勘市書記長が2009年度の運動方針案、2009年秋季年末闘争方針案を提案しました。運動の基調として<1>憲法をくらしと行政にいかす「21世紀国公大運動」を軸に、国民的な運動を追求する、<2>社会的連帯と底上げを重視する労働条件改善のとりくみに全力をあげる、<3>労働者としての権利意識を高め、職場と産別組織の整備強化・拡大を図る、の3点を提起しました。
 「21世紀国公大運動」の具体化として、地方自治体、国会議員地元事務所、労組、民主団体への要請・懇談、市民対話集会、行政相談、宣伝、署名行動(目標個人100万、団体1万)など「総対話MAP」運動を提起しました。
 討論では、行政サービス拡充の世論づくりため「あらゆる国民との対話や地方議会への要請を行い請願採択の成果があった」(全建労)、「総対話MAP」の意志統一を図るため「夏季討論集会を開催した」(福岡)などの報告がありました。
 また、安心、信頼できる年金制度を記録問題解決のため社会保険庁解体・民営化の凍結を」(厚生共闘・全厚生)との発言がありました(討論の詳細は次号)。
 総括答弁の後、採決がおこなわれ、すべての議案を満場一致で可決・承認しました。大会は、2009年度の新執行部を選出し、「社会保険庁で働くすべての職員の雇用確保を求める決議」と大会宣言を採択しました。


◆国公労連宮垣忠委員長あいさつ
 仲間を増やし、国民的共同を広げ、憲法をくらしと行政にいかそう

◇負の悪循環に

 今年の人事院勧告は、年間給与でマイナス平均15万4000円と2003年に次ぐ大幅引き下げであり、公務労働者の生活を顧みないばかりか、日本経済をさらなる負の悪循環に陥らせるものです。
 8月25日に麻生内閣は、労働組合との十分な協議もなしに異例の早さで勧告の完全実施を閣議決定しました。選挙目当ての閣議決定に断固抗議するものです。

◇自公政権退場に

 そうしたなかで、国民の多くが、大企業優遇、国民犠牲の「構造改革」をすすめてきた自公政権はもう終わってほしいと願っています。それは、自公政権のもとで、雇用が破壊され、中小企業や農家の経営も破壊され、庶民に重税が押しつけられてきたからです。
 「使い捨て」にされている非正規労働者が労働者全体の34%に達し、懸命に働いても貧困から抜けさせない年収200万以下の「働く貧困層」が1000万人を超えています。医療、介護、年金も社会保障がズタズタにされてしまいました。
 原因は、小泉自公政権が「構造改革」の名のもとに、市場競争至上主義の新自由主義改革を行ってきたからです。負の影響が障害者、高齢者、低所得者など弱い人々に集中し、絶えず弱者を生み出す構造が社会に組み込まれました。

◇大型開発と道州制

 にもかかわらず、日本の財界は、「構造改革」路線断念するどころか、行政サービスを住民から遠ざけて新たな資金をつくりつつ、大企業誘致のための大型開発競争に地方を駆り立てるものです。
 しかし、道州制は、国民の願いから出発したものではありません。もともと、地方を疲弊させたのは自公政権が推し進めた「構造改革」路線です。
 必要なのは、道州制の導入などではなく、財源を保障し、地方自治を発展させることです。
 私たち憲法を尊重し擁護する義務を負う国公労働者は、誰もが持っている人間として幸せになりたいという願いが実現できる社会をつくっていく役割を担っています。

◇国民が主人公に

 国民的共同を広げ、雇用破壊を許さず、労働者派遣法の抜本改正、均等待遇の実現、最低賃金の大幅引き上げなどの働くルールを確立し、社会保障を充実するたたかいをいっそう強めましょう。
 仲間を増やし、憲法をくらしと行政にいかす「21世紀国公大運動」を全国で展開し、これ以上の定員削減を許さず、国民本位の行財政・司法の確立と労働基本権の回復、民主的な公務員制度の確立をめざしてたたかいましょう。
 8月30日の総選挙では、自公政権という古い上着を脱ぎ捨てて、「国民が主人公」と縫い込まれた新しい上着に、いっしょに着替え、憲法どおりの国民主権、「国民が主人公」の政治をつくろうではありませんか。


◆国公労連 09秋季年末闘争方針のポイント

◇新しい政治状況をいかし「総対話MAP」運動に全力

1、民主・公正・効率的な行財政・司法の確立
 憲法を暮らしと行政にいかす「21世紀国公大運動」の具体化として「総対話MAP」を各県国公の計画にもとづき実践します(「総対話MAP」のとりくみについては前号1面参照)。
 11月中旬までに「行政サービス拡充署名」(個人署名目標100万)を達成し、同月18日の中央行動で請願採択めざし国会議員要請行動などを実施します。
 「地方分権」改革の、「出先機関改革大綱」の策定を許さないため、政府と分権委員会への申し入れ等を行います。
 新しい政権のもとで雇用・暮らし・社会保障など国民要求実現をめざします。11月8日の国民大集会に関東近県を中心に参加します。
 総選挙結果も踏まえ、日本年金機構の設置凍結を求める請願署名、労働者派遣法の抜本改正を求める署名にとりくみます。
 社保庁職員の分限免職を許さないため、政府の使用者責任追及を強化します。
 独法職員の賃金改善、「36協定」改善に向けたとりくみを強めます。独法の運営費交付金増額を求めて財務交渉を実施します。

2、賃金をはじめとする労働条件改善
 秋闘要求実現に向け9月28日の週に第1波、11月16日の週に第2波全国統一行動週間を設定し、職場集会を実施します。
 非常勤職員の実態調査を行い、任用・勤務形態など制度の抜本改善、予算確保のとりくみを行います。
 春闘「要求・意識アンケート」を10月からとりくみ、各単組職場討議やブロック・県国公の春闘討論集会を12月、1月に集中して開催します。
 国公労連は12月上旬までに春闘方針案と統一要求案を提起し、1月29日の拡大中央委員会で決定します。
 10月の健康週間にあわせ、当局追及など健康安全問題のとりくみを行います。
 新たな評価制度の各省の実施規定を検証・把握し、交渉・協議を強化します。

3、改憲阻止、平和と民主主義擁護など国民的課題
 毎月の「9の日」宣伝行動を継続し、各県・地域がとりくむ憲法署名運動に結集します。
 日本平和大会(12月11〜13日、神奈川)の成功に向け奮闘します。

4、労働基本権回復、民主的な公務員制度の確立
 労働基本権回復にむけ協約締約権の拡大に伴う「費用と便益を含む全体像」に要求政策を対置し、追求します。
 公務員制度改革関連法案の国会提出があった場合、国会行動を実施します。

5、組織の整備強化・拡大
 11、12月に秋の組織拡大月間をとりくみます。
 組織拡大月間で、非常勤職員の加入拡大に向けた宣伝ビラを作成します。
 勤労者通信大学の今期受講者の全員終了を追求します。
 「国公労調査時報」の定期購読者の拡大を推進します。


◆メッセージ・祝電【敬称略】

【労働組合】
郵産労、自治労連、全教、日高教、全損保、全印総連、国労、国会職連、民放労連、JMIU、自交総連、出版労連、全港湾、検数労連、生協労連、年金者組合、学研労協、全農協労連、国民春闘共闘、特殊法人労連、福祉保育労、建交労、日本医労連、全日赤、全厚労、学支労、水資労、全労連・全国一般

【民主団体等】
全商連、労働弁護団、日本原水協、被団協、非核の政府つくる会、労働者教育協会、憲法会議、農民連、音楽センター、原発住民センター、年金実務センター、いのちと健康センター、婦団連、全労済、平和委員会、革新都政つくる会、働きたいネット、民青、新婦人、うたごえ協、安保中実委、国民救援会、じん肺支援連絡会、公害患者の会連合会、労働総研、治安維持法国賠同盟、全日本民医連、自由法曹団、全国革新懇、日本労協連、労金協会、労金新橋支店、(有)陽光堂印刷、(株)きかんし、あかつき印刷、教宣文化社

【政  党】
日本共産党中央委員会、国民新党


◆2009秋季年末闘争の主な行動展開

主な行動展開
※クリックするとPDFが出ます。

◆国公労連第55回定期大会で可決・承認された議案

<1>2009年度運動方針、2009年秋季年末闘争方針
<2>規約改正=第7条・国公労連の事業に共済を追加
 (第16条・大会代議員選出基準の改正は、来年
 5月開催予定の拡大中央委員会に議決を委任)
<3>2008年度会計決算報告、2008年余剰金・欠損金処分
<4>2008年度会計監査報告
<5>2009年度財政方針及び一般・特別会計予算
<6>国公共済会2008年度事業・活動報告及び2009年度事業・活動方針


◆国公労連本部新執行体制

中央執行委員長  宮垣  忠
中央執行副委員長  阿部 春枝、川村 好伸
書記長 岡部 勘市
書記次長 秋山 正臣
中央執行委員 岩戸 将太、上田 宗一、上野 邦雄、大西 秀樹、
小田川義和、上川 明保、門田 敏彦、木下 芳宣、
木方慎太郎、黒田 健司、瀬谷 哲也、高木 晃人、
武田 吉光、徳田  隆、仲里 孝之、丹羽 佐俊、
橋本恵美子、原田 裕行、松渕 秀美、
書  記 伊藤 良文、井上  伸、中田 智子
会計監査委員 一森 進治、井之口浜木、平沢 精次

◆まともな労組の存在を描く
「沈まぬ太陽」山崎豊子のベストセラーを映画化

沈まぬ太陽

 ベストセラー小説となった山崎豊子さん著の『沈まぬ太陽』が映画化され、10月24日全国一斉に東宝系映画館で封切り上映されます。
 この小説は、航空会社の労働組合委員長として「空の安全」を求め会社とたたかったがために、カラチ、テヘラン、ナイロビと職場をたらいまわしにされる主人公を描く『アフリカ篇』、520人の犠牲者を出した「史上最悪のジャンボ機墜落事故」に綿密な取材で迫り、犠牲者の無念の思い、遺族の悲しみを、ドキュメント的タッチで描く『御巣鷹山篇』、航空会社の不正と乱脈、政官財ゆ着、利権をめぐる争いを描く『会長室篇』の大作です。
 この小説を忠実に描いた映画「沈まぬ太陽」は3時間を超える大巨編ですが、まともな労働組合の存在がどんなに大切か痛感させられるものであり、若い仲間も含めて必見の作品となっています。映画がヒットして観客動員数が増えるほど、労働組合を再認識する世論が広がることになります。

◇鑑賞運動を

 国公労連は、この映画を製作した角川映画の労働組合からの要請を受け、各単組を通じて映画の特別鑑賞券を組合斡旋価格1200円(一般前売り券は1300円)で取り扱っています。


◆構造改革からの明確な転換を選択
 総選挙結果について ― 全労連小田川事務局長が談話

 総選挙は、自民党の歴史的敗北、民主党の圧勝となりました。全労連の小田川義和事務局長は、総選挙結果について要旨以下の談話を発表しました。

衆院選党派別当選者数

 総選挙で野党が単独で過半数を得て政権が交代するのは戦後はじめてのことです。
 全労連は、今回の総選挙を雇用とくらしを壊し続けてきた自公政治に終止符を打ち、ルールある経済社会、憲法が生きる日本への転換の展望を切り開く歴史的な選挙と位置づけ、全国の仲間の奮闘を呼びかけてきました。その立場から、選挙の結果を歓迎します。
 民主党政権には、構造改革からの明確な転換を選択した国民の審判を受け止めた政策の具体化を求めたいと思います。
 さしあたり、先の通常国会までに、労働者・国民いじめを転換させるものとして「労働者派遣法の抜本改正」、「後期高齢者医療制度の廃止」、「生活保護の母子加算の復活」、「障害者自立支援法の廃止」などは、この秋にも実現する努力を求めます。また、多くの政党の公約が一致していた「最低賃金時給1000円」の実現は、縮小し続ける内需を拡大させる景気対策のために、具体化を急ぐよう求めます。
 全労連は、今回の総選挙結果を政権交代にとどまらせず、政治の変革の扉を開くものに押し上げていく決意です。
 民主党はその公約で、憲法9条を視野に入れた改憲論議を否定せず、衆議院の比例定数の削減、国家公務員総人件費2割削減をかかげています。軍事費削減や大企業・大資産家に対し応分の税負担を求めることなく、近い将来の消費税増税を口にしています。
 全労連は総選挙の結果もふまえ、国民の選択に背を向ける動きに対しては、断固反対の国民的運動を組織する決意であることを改めて強調します。


◆新しい最賃額が確定 大都市と地方の格、拡大

 地域別最低賃金の改定審議が8月31日、すべて終了しました。7月29日の中央最賃の改定目安で引き上げ額が示されなかった35県でも、岐阜と新潟の2県を除き、有額改定となりました。目安額を示せなかった中央最賃審議会の不見識が明らかになったといえます。
 今回の改定によって最高額の東京791円と沖縄など最低額629円との差は162円。改定前の139円より23円、これまで以上に地方と大都市圏との地域間格差がひろがりました。
 全国一律最低賃金制の確立が必要となっています。

2009年度都道府県別最賃額

◆2008年度ブロック・県国公機関紙コンクール審査結果

◇最優秀賞は四国ブロック国公

★最優秀賞  「四国ブロック国公」(四国ブロック国公)
★優秀賞  「東京国公だより」(東京国公)
「国公労大阪」(大阪国公)
「国公宮崎」(宮崎県国公)
★努力賞  中部ブロック国公(中部ブロック国公)
愛知国公(愛知県国公)
中ブロにゅーす(中国ブロック国公)
県国公(広島県国公)
九ブロ新聞(国公九ブロ)
 
 
 
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