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声明
 削減ありきの「見直し」でなく、真に国民生活に必要な独法の拡充を
 「独立行政法人の抜本的な見直しについて(閣議決定)」について
     
 

 

2009年12月28日
日本国家公務員労働組合連合会
書記長 岡部勘市

 鳩山内閣は12月25日、「独立行政法人の抜本的な見直しについて」を閣議決定した。「見直し」では、すべての独法のすべての事務・事業を見直し、その結果、法人の廃止、民営化、移管等を行うべきものについては必要な措置を講じるとしている。また、制度そのものの在り方の刷新にも言及している。

 しかし、「事業仕分け」的な費用対効果のみの発想で「見直し」が行われることに危惧を感じる。これまでマスコミ等を使って、独法を天下りの温床と決めつけたり、随意契約や税金の無駄使いが横行しているなど、批判の矢面にさらしてきた経緯がある。さらに、事務・事業を支える運営費交付金について一般管理費3%、業務管理費1%が毎年削減され続け、ほとんどの独法が厳しい運営を強いられており、直ちに効果や成果が現れない基礎的な試験・研究を行っている独法では運営そのものが立ちいかなくなる恐れがある。

 そのような状況のもとでの「見直し」にあたっては、公正性や客観性、透明性そして十分な検証と納得性が求められるべきである。国民的視点で、天下り人事や官製談合、税金の無駄使いを徹底的に洗い出し、是正することは当然であるが、同時に、「国民生活及び社会経済の安定等の公共上の見地から確実に実施されることが必要な」(独法通則法第2条)公共性の高い事務・事業を行っている独法については、運営費交付金の増額をはじめ拡充こそ求められている。

 「見直し」にあたっては、雇用問題に配慮するとしているが、事務・事業の縮小・廃止や独法そのものの廃止等で職員の雇用問題が生じてならないことは言うまでもなく、国が雇用の継承に責任を果たすべきである。

 国公労連は、削減ありきの「見直し」で廃止、民営化等を強行するのではなく、独法の本来目的に沿って国民生活を支える公共サービスの拡充の観点から行うべきと考える。また、「見直し」にあたっては、当該労働組合および国公労連との十分な交渉・協議を行うことを求める。国公労連は、各独立行政法人の存在意義についての国民的理解をひろげながら、独立行政法人の自主性・自律性の確保、業務の拡充、国民サービス向上をめざして引き続き運動を強化していくものである。

以上

 
 
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