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国公労新聞2010年2月25日号(第1320号)
 
 

◆2・12中央総行動に7000人

◇守ろう雇用と暮らし
 社保庁職員の解雇撤回も求める

 「なくせ貧困!仕事よこせ、守ろう雇用と暮らし!」のスローガンをかかげた「国民要求実現中央総決起総行動」が2月12日にひらかれ、2波の中央集会に全国から約7000人(国公から350人)が参加しました。
 中央集会や厚労省をはじめ財務・金融、経産、内閣府、総務、農水の各府省および国会議員への要請を実施しました。厚労省前では、「派遣法の抜本改正、社保庁職員の分限免職撤回」を要求して公務・民間が一体で行動を行いました。また、建設首都圏共闘独自行動、全労連女性部の「菜の花春闘」、全労連非正規・パート労組連絡会など、多彩な行動が終日とりくまれました。


◆2・11トヨタ総行動

◇内部留保 還元せよ
 賃上げ、正社員化に回せ

 2月11日、愛知県豊田市のトヨタ本社近くの公園で第31回トヨタ総行動(実行委員会主催)が取り組まれ、雨のなか約1000人が参加しました。
 主催者あいさつで榑松佐一愛労連議長は1000万台のリコールを行った背景に、利益優先のコストカットがあると指摘し、「13兆円ある巨額の内部留保を賃上げ、期間従業員の正規化、下請単価引き上げに回させよう」と訴えました。参加者は「トヨタは社会的責任果たせ」とトヨタ本社までデモ行進しました。


◆【談話(要旨)】国公法等改正案の閣議決定にあたって

 政府は2月19日、公務員制度改革関連法案として国家公務員法等の一部改正案を閣議決定しました。法案内容は、幹部職員人事の内閣一元管理と弾力化、内閣人事局の設置、民間人材登用・再就職適正化センター及び再就職等監視・適正化委員会の設置などです。国公労連の岡部勘市書記長は要旨以下の談話を発表しました。

◇政治的・恣意的な任用と雇用・労働条件の不安定化に重大な問題

 国公労連は、労働基本権完全回復をはじめとする民主的公務員制度の確立と、公務員関連法案の検討にあたって十分な交渉・協議を求めてきた。しかし、新政権が、拙速に閣議決定したことに抗議する。
 法案は、事務次官や局長などの幹部職員人事の内閣一元管理で任免を自由化しようとしており、重大な改悪である。明確な基準のない降任は、勤務条件の不利益変更であり、公務員の身分保障に反する。内閣総理大臣による任免協議などは任命権者の形骸化と幹部職員の政治化、恣意的な人事運用を加速させることとなる。
 さらに、内閣人事局設置で公務員の管理統制が強められる一方、労働基本権とも関わって使用者側機関の体制検討にも言及しているが、協約締結権の具体的な制度議論もないまま先行することは容認できない。
 組織的な斡旋は禁止しつつ、内閣総理大臣の承認によって利害関係企業への再就職依頼を認めることは、国公法第103条(私企業からの隔離)と整合しない。公務の中立性を担保する関連条項を整備する必要がある。
 一方、第78条4号による離職(分限免職)の場合は就職の援助を行うとしているが、社会保険庁の例に明らかなように、当該事業を引き継ぐ場合には、雇用も承継されなければならない。包括的な雇用承継規定の整備とともに、最低でも整理解雇4要件に相当する分限免職回避(乱用防止)の努力規定を同時に措置すべきである。
 また、民間人材登用・政治任用の拡大は、情報漏洩や企業癒着の増長を招き、公務員の中立・公正性や、安定的・継続的な公共サービスの提供に影響を及ぼすことが懸念される。
 「政治主導確立法案」や国家公務員の削減数を競うような閣僚等の発言と併せ考えれば、憲法第15条2項の公務員の本質に逆行し、時の政権に隷属するモノ言わぬ公務員づくりの狙いが浮かび上がってくる。
 国公労連は、法案の根本的な修正を求めるとともに、憲法にもとづき国民の権利保障のために働く国家公務員の労働組合として、公平・公正・民主的な公務員制度の確立に向けて、引き続き運動を強化するものである。

2010年2月19日
国公労連書記長
岡部 勘市


◆2010年国公労連統一要求書を提出

◇賃金改善、分限免職撤回せよ

 国公労連は2月18日、宮垣忠委員長を責任者に政府と人事院に「2010年統一要求書」を提出しました。

◇賃上げで"需を拡大、"分限免職"濫用防止を
 政府・総務省と交渉

 政府側は総務省の村木裕隆人事・恩給局長が対応しました。
 宮垣委員長は、昨年の史上最大規模の公務員賃金削減は、生活をさらに厳しくし働きがいも奪っているとし、生活防衛と内需拡大・景気対策の観点から賃金改善を強く求めました。また、社保庁職員の分限免職処分と懲戒処分歴のある職員を年金機構に採用しないという基準の撤回を求めました。国家公務員法「改正」法案にかかわって、労働基本権問題について結論がでていない中で、内閣総理大臣の権限強化をはかることに懸念を表明し、分限免職回避を法的にも明確にするなど濫用防止規定の検討の必要性を主張。岡部勘市書記長が統一要求の重点について説明しました。
 村木局長は「厳しい状況の中で、要望や課題も増えている。職員の努力については政府も認識している。働きやすさの向上という点で知恵を出さねばと考えている。皆さんと必ずしも一致しないところもあるが、よく意見をうかがい、理解できる方向で話し合いを積み重ねていきたい」とコメントしました。

◇社保庁職員不服申立迅速審理と公正判定を
 人事院と交渉

 人事院交渉では、宮垣委員長が社保庁の分限免職撤回を求める不服申し立てについて、「人事院の迅速な審理と公正な判定を求める」と主張。
 岡部書記長は、要求の重点ついて、底上げや、不況打開のためにも、人事院として最大限の努力とともに、民間較差が著しい初任給改善を強く要求。今回の国公法改正案で、再就職センターは組織改廃による分限免職者しか対象にしないことに懸念を表明。人事院機能や人事行政の中立・公平性確保の観点から意見表明を求め、工程表には採用から定年延長までトータルメニューがあり、誠実な交渉協議を要求しました。また、非常勤職員の抜本的な処遇改善と「必要な要員は本来定員化を」と求めました。
 人事院の吉田耕三事務総長は「公務を取り巻く情勢は引き続き厳しい。民間準拠の基本を踏まえ経済情勢を見つつ、安心して働ける職場環境に配慮しつつ、検討していきたい」とコメントしました。


◆【女性協・青年協】拡大代表委員会ひらく

◇「使命と誇り持っている」
 非常勤の組合員も発言

 国公労連女性協は、2月13・14日、都内で2010春闘拡大代表委員会を開きました。13単組、3ブロック15県国公からオブザーバーを含め53人が参加しました(写真)。
 討論では、「職場に余裕がなくなり、働きづらくなっている」「役員問題などで県女性協組織を休眠することは残念。形態はどうであれ継続したい」など26人の発言がありました。非常勤職員の組合員も2人参加し、「非常勤職員も使命と誇りを持っている。仲間といわれてうれしかった」「いつ契約解除されるか不安だが、職員でいる間は組合員でがんばりたい」と力強い発言がありました。
 また、女性協代表でNPT再検討会議ニューヨーク行動へ参加する北川優子さん(全建労)から決意表明がありました。

◇"解雇撤回"運動広げ
 5月の青年大集会成功を

 国公労連青年協は2月7日、都内で2010年春闘拡大代表委員会を開催し、単組、県・ブロックから19人が参加しました。
 討論では、全厚生から年金機構に移行後の悲惨な職場実態の報告や、実際に分限免職にあった元社保庁職員の報告に参加者全員が身を乗り出して聞き入っていました。参加者からは、「この問題は対岸の火事ではなく、また国公だけの問題でもない。不当解雇撤回のため広範な仲間と運動を広げなければ」などの意見が多く出されました。
 2010春闘勝利のため運動と、5月16日の全国青年大集会(東京・明治公園)成功のため、正規、非正規、官民問わず多くの青年を結集するため奮闘する意思統一をしました。


◆国公労連新役員の横顔

◇大屋 武士 中執(全経済出身)近畿ブロック事務局長

 大屋さんは和歌山県の古座川町という風光明媚な土地で生まれました。町内を流れる古座川では、松明で鮎を追い込む火振り漁という伝統的漁法が有名です。実家の冷凍庫には鮎がつまっているとか。
 4児の父。休日には小学校5年生と1年生のお子さんが加入している少年野球チームのコーチをつとめています。
 近畿ブロック国公事務局長の候補者選定は難航しましたが、「『地域主権』に名を借りた『合理化』反対の旗を振れるのは大屋さんをおいて他にはいない」との近畿ブロック四役の熱い説得に一夜にして決意を固めていただきました。
 有能な職員である彼を送り出した職場も、書記長である彼を送り出した支部も大きな痛手です。しかし、彼の壮行会には管理職も含め、多くの職員が集まってくれました。「近畿は一つ」の合い言葉のもと、大屋さんの活躍に大いに期待するところです。
(全経済近畿経産業局支部委員長)


◆読者のひろば 私のひと言

【一歩ずつ春に】(全労働のなかまから)

 世界中で、天災が起こったり、景気もなかなかよくならず、陰惨な事件も多発しています。そんな中でも、家の近所の神社で梅の花が、一輪また一輪と咲き始めています。まだまだ寒いですが、一歩一歩ずつですが、春に近づいているのが感じられました。希望や夢も咲かせることが可能な世の中なら素敵ですよね。

【非正規の底上げ】(全運輸のなかまから)

 製造業の現場を支えているのは、派遣などの非正規労働者だと言われています。トヨタのプリウスのリコール問題で修理にかり出されるのも非正規労働者なのでしょうか。劣悪な労働環境にある非正規労働者の健康を確保するためにもキヤノン・トヨタなどの大企業は、即刻内部留保を低賃金労働者にかえすべきでしょう。

【内需拡大のため】(全法務のなかまから)

 内需拡大のため、今こそ内部留保を還元すべきです。自分の身の安全だけを確保しても、世の中はよくなりません。みんなが幸せになってはじめて平和な世界になると思います。

【安全運転心がけ】(全労働のなかまから)

 今年は例年以上に雪が多くて、出張も路面に気をつけているところです。滑った後ではすでに手遅れになります。そういうことになる前に、しっかりとした安全運転を行わなければならないと気をつけてる毎日です。


 
 
 
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