国公労連は10月18日、参議院議員会館の西田昌司事務所を訪問し、議員本人との懇談を行いました。懇談は、国公労連の川村副委員長と盛永副委員長、渡邉中央執行委員の3人で行いました。
西田議員は、「間違いだらけの違法な賃下げはやめるべきだ」と述べ、「この異常ともいえる深刻なデフレから脱却するための処方箋を間違えると取り返しがつかなくなる。いま労働組合が奮闘しなければならない。経済や税金の仕組みがわからず、平気で法律違反をおこない国民生活を破たんさせようとしている」と、政権与党や連合の姿勢をきびしく批判しました。
賃金の引き下げ問題について西田議員は、連合が妥結をしたことをきびしく批判するとともに、「絶対に許してはダメだ。がんばってほしい」と国公労連に対するエールを送りました。また、「TPPの問題も根っこは同じ」と主張が一致していることを再確認する機会となりました。
また、「さきの構造改革で市町村合併が行われたが、地方自治体の予算を削減したことによって地方は疲弊し税収も減っている。法人税を減税した結果、企業だけが利益を上げ内部留保が増える仕組みとなった。これでは経済が活性するわけがない」、「いま以上にデフレが加速すれば生活できるわけがない。給料が下がれば個人であればローンの返済ができない。中小企業であれば借入金の返済ができない。いまもなおゼロ金利で経済の活性化は期待できない」、「人事院勧告が出たらルールに則ってやらなければならない。公務員の賃金は高いと言われるが、人事院の調査で民間と均衡させており高くない。なぜ、7.8%の賃下げなのか、根拠は何なのか。2割削減の根拠もわからない」など話は尽きません。
懇談は終始和やかな雰囲気で約45分にも及びましたが、最後に「公務員の賃下げの問題は政党や労働組合の枠を超えて反対していかなければならない。がんばってください」と励まされ懇談を終了しました。
地元事務所で議員本人に賃下げ反対要請! 愛知で県内27カ所議員事務所へ要請
【愛知国公発】 愛知国公は10月12日と13日の2日間、自治労連愛知県本部、愛高教と共同で、<1>公務員制度改革、<2>公務員賃金、<3>地方分権改革の課題で地元選出の国会議員事務所要請行動(全27カ所)を行いました。
議員本人はほとんど不在で秘書や事務員に要請を行いましたが、大西健介議員(衆議院愛知13区・民主)と吉田統彦議員(衆議院比例東海・民主)には本人に要請することができました。
大西議員は、自分もかつて公務員だったので皆さんの主張は十分理解できるとしながらも、「減税日本といった政党が出現するなど、昔と環境が大きく変化した。労働組合の運動も工夫する必要があるのでは」と述べました。これに対して愛知国公の参加者は、<1>震災発生直後、被災者に正確な情報が伝わらない中、臨時災害エフエム局を早期に開局できるよう技術的支援を行ってきたことや、<2>被災者が失業給付を受けるためハローワークに殺到したため、全国から応援に駆けつけたなど、国としての最大限のとりくみを行ってきたことなどを紹介しました。お互いの見解は平行線の部分もありましたが、震災発生後の国の出先機関の役割を再認識した点では、一定の評価ができます。
医師でもある吉田議員は、「毎週月曜日に国立病院機構・名古屋医療センターで診療を行っており、今の公務員は本当に頑張っていると思う。平均7.8%の賃下げ法案は良くないと思っているが、かつて一部の公務員の国民に対する態度が悪かったことが公務員批判につながっているのではないか」と述べました。また、公務員制度改革についても個人的に関心が強く勉強しているところだと述べました。
愛知県は「民主王国」と呼ばれるほど民主党の強い県ですが、近藤昭一議員(衆議院愛知3区・民主)の秘書は、「我々も、『お前ら税金で暮らしているんだろ』といわれるくらいできびしいものと思っている。政権交代したが良くなっていないことも自覚している」と発言。国民からのきびしい批判にさらされ苦慮している様子は、他の事務所でも強く感じられました(対応が妙に良くなった)。
10月20日に召集される臨時国会では、公務員制度改革関連法案、人勧・賃下げ法案の取り扱いが焦点になります。また、地域主権改革も年末にヤマ場を迎えます。愛知国公は、各単組や公務の仲間との団結を強め、「打って出る」とりくみを強めます。
以上
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