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国公労新聞2010年1月25日号(第1340号)
     
 
 

 

◆2011春闘
 大企業は内部留保を賃上げと雇用にまわせ
 春闘共闘経団連包囲

 全労連・国民春闘共闘委員会は1月14日、2011年春闘の本格的スタートとなる「春闘闘争宣言行動」にとりくみ、のべ1000人が参加しました。大幅賃上げ・雇用確保で景気の回復を、最賃時給1000円以上の実現などを求め、午前中の厚労省前行動から丸の内昼休みデモ、日本経団連包囲行動と、冬晴れの都心部に労働者の力強い声が響きました。
 大手町の日本経団連会館前で主催者あいさつした大黒作治全労連議長は、「大企業の内部留保244兆円を活用することを求める世論が広がっている。賃上げを実現し、雇用を守って景気回復をという声を大きくし、くらしを守るたたかいを発展させよう」とよびかけました。

◇マスコミも注目
 国公労連は大企業の内部留保(連結ベース)のごく一部を取り崩すことによって雇用増、賃上げは可能になると試算しています。
マスコミも「企業の懐に眠る巨額の資金。雇用機会の創出にも結び付かない」「眠っている203兆円が動き出したら、そのインパクトは計り知れない」(「日経ヴェリタス」10月17日号)、「デフレも、格差拡大も、消費低迷も、円高も、財政赤字拡大もすべての問題の原因は、賃金が上がらないことにある。健全な日本経済を再び取り戻すために、中期計画として緩やかな賃上げを中心に据える必要がある」(日鉄技術情報センター北井義久チーフエコノミスト、週刊「エコノミスト」10月26日号)などと指摘しています。日本経済の異常な事態を打開するためにも今春闘での賃上げが求められています。

 
 

 

◆公務員「賃下げ」法案阻止へ
 全労働者、地域経済に影響大 国民的な闘争を

 政府は、国家公務員の労働関係に関する法律(仮称)案など公務員制度改革関連法案とともに、総人件費2割削減に向けた法案を順次、1月24日に開会された通常国会に提出するため、準備をすすめています。
 具体的な内容、手法等は不明ですが、昨年の臨時国会で片山総務大臣は、給与のみならず退職手当、定員、地方移管、共済年金等を検討対象とし、「賃下げ」法案提出時に総人件費削減の全体像を明らかにすると明言しています。また、「現行の法律でも不可能ではないが、(勧告制度のもとで)異例の措置であり、労働組合との合意を得るよう最善の努力をする」とも答弁しています。
 昨年末には「争議権に関する懇談会」を急きょ立ち上げて報告をまとめる一方、「自律的労使関係制度に関する改革素案」が労働組合に提案され、具体的な制度設計の交渉・協議が始まっています。正月を挟んだ短期間のパブリック・コメントを経て、法案の策定作業が行われています。
加えて、国の出先機関改革と称して原則廃止を狙う「アクション・プラン」を12月28日に閣議決定し、直轄道路と河川、公共職業安定所をはじめ「国の事務・権限の徹底した見直しによる出先機関のスリム化、効率化」をめざすとしています。
 以上のように、民主党の政権公約である総人件費2割削減にむけ、「自律的労使関係制度の法的措置」を前提に、「定数」と「単価」の両面からリストラが狙われているのです。そこには、国の責任や公務・公共サービスの役割、国民の生活や安心・安全確保などの視点はなく、この間の「仕分け」や意見募集などはアリバイづくりのパフォーマンスと言わざるを得ません。
 公務員労働者の権利にとって憲法上の問題を有するばかりか、消費税増税など国民にさらなる痛みを押しつけるための不当きわまりない攻撃です。11年春闘の前段で、賃金底上げ・生活改善を求めるすべての労働者に冷や水を浴びせ、景気回復を願う地域経済にも甚大な影響を与えます。
 国公労連は、こうした問題を国民的に明らかにし、支持と理解を広げながら断固阻止するため、総力をあげることを1月6日の中央闘争委員会で意思統一しました。全労連の評議員会でも公務・民間一体でたたかう方針が確認されています。
 何よりも直接の当事者である国公労働者が決起することが決定的に重要です。「総対話MAP運動」とも結合し、積極的に地域に足を出して、内需の縮小・賃下げのスパイラルを断ち切るとりくみを旺盛に展開することが求められています。

 
 

 

◆日航は整理解雇を撤回せよ
 パイロット、客室乗務員146名が提訴

 日本航空が昨年12月31日に整理解雇した165人のうち、パイロット74人、客室乗務員72人の計146人が1月19日、解雇は無効だとして、原職復帰を求め、東京地裁に提訴しました。
 日航の人員削減は、会社目標の1500人に対し、すでに1700人が希望退職に応募しています。また、営業利益も当初年間目標の250億円に対し、昨年4月〜11月に1460億円も収益を出しています。
 日本航空の不当解雇をめざす国民支援共闘会議は同日夜、都内で日航不当解雇撤回裁判の原告を励ます会をひらき、幅広い団体から約300人が参加。「職場復帰までたたかいぬこう」と決意を固めあいました。

 
 

 

◆60歳以降の給与「相当程度引下げ」
 公務能率と活力低下につながる

 人事院は12月17日、国公労連に対し、11年勧告で、昨年中に行うとしていた定年延長に向けた制度見直に関する「意見の申し出」を当面延期する一方、「高齢期雇用問題に関する検討状況の整理」(左欄概要参照)なる文書を示し、関係者の検討を促すことにすると説明しました。
 同文書は、定年延長問題を検討するにあたっての主要課題にかかわる論点やそれについての人事院の基本的な考え方などを再整理したもの。
 今後2月半ばまでに同文書についての組合、各府省の意見を求め、それを踏まえて人事院としての素案をできるだけ早期にまとめ意見の申出につなげるとしていますが、当初の予定からは大幅に遅れることになります。
 公的年金制度の支給開始年齢の引き上げに合わせて2013年度から定年延長するためには、早期の法整備と準備期間も必要ですが、意見の申出が遅れると、その期間を(労働組合との協議の時間も)十分に保障することができません。
 人事院の「検討状況の整理」で特に問題なのは、総給与費の増加を抑制するため「60歳以降の給与を相当程度引き下げる措置が適当と判断。60歳前の給与の在り方の見直しも行っていく必要」としている部分です。
 国公労連は「検討状況の整理」の提示を受けた際に、「仕事や職責が変わらないまま定年延長後の給与を大幅減額するような制度では、各省の人事管理も困難になり、公務能率や組織の活力の低下にもつながりかねない」と批判。人事院は成績主義・能力主義の徹底を強調していますが、これも給与水準抑制の立場からの主張と言わざるを得ません。
 その他に短時間勤務制や役職定年制、加齢に伴い就労が厳しくなる職務に従事する職員の取扱いなど解決すべき課題があります。定年延長にあたって、本人の希望に基づき健康で働きがいをもって勤務できる労働条件と環境整備のため要求運動が求められています。

◇【人事院】高齢期雇用検討状況の整理

 人事院は12月17日、国公労連に対し、11年勧告で、昨年中に行うとしていた定年延長に向けた制度見直に関する「意見の申し出」を当面延期する一方、「高齢期雇用問題に関する検討状況の整理」(左欄概要参照)なる文書を示し、関係者の検討を促すことにすると説明しました。
 同文書は、定年延長問題を検討するにあたっての主要課題にかかわる論点やそれについての人事院の基本的な考え方などを再整理したもの。
 今後2月半ばまでに同文書についての組合、各府省の意見を求め、それを踏まえて人事院としての素案をできるだけ早期にまとめ意見の申出につなげるとしていますが、当初の予定からは大幅に遅れることになります。
 公的年金制度の支給開始年齢の引き上げに合わせて2013年度から定年延長するためには、早期の法整備と準備期間も必要ですが、意見の申出が遅れると、その期間を(労働組合との協議の時間も)十分に保障することができません。
 人事院の「検討状況の整理」で特に問題なのは、総給与費の増加を抑制するため「60歳以降の給与を相当程度引き下げる措置が適当と判断。60歳前の給与の在り方の見直しも行っていく必要」としている部分です。
 国公労連は「検討状況の整理」の提示を受けた際に、「仕事や職責が変わらないまま定年延長後の給与を大幅減額するような制度では、各省の人事管理も困難になり、公務能率や組織の活力の低下にもつながりかねない」と批判。人事院は成績主義・能力主義の徹底を強調していますが、これも給与水準抑制の立場からの主張と言わざるを得ません。
 その他に短時間勤務制や役職定年制、加齢に伴い就労が厳しくなる職務に従事する職員の取扱いなど解決すべき課題があります。定年延長にあたって、本人の希望に基づき健康で働きがいをもって勤務できる労働条件と環境整備のため要求運動が求められています。

 
 
 
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