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国公労新聞2011年3月25日号(第1344号)
     
 
 

 

◆すべての被災者に支援を
 東日本大震災 全労連、国公労連が対策本部

 東日本大震災の被害は、現地の実情が明らかになるにつれて拡大し、国内では戦後最大の自然災害になっています。また、福島第1原発事故は、きわめて深刻な状態が続いています。こうしたもとで、数十万人を超える被災者支援は急務であり、現在、精力的にとりくまれています。
 全労連と加盟単産、地方組織(青森、岩手、宮城、福島、茨城など)、全農協労連でつくる「『東北関東大震災』労働者対策本部(震災対策本部)」は、救援物資と登録したボランティアを現地に派遣。また、被災者救援カンパが全国でとりくまれています。
 国公労連も14日に東日本大震災対策本部をたちあげ、全労連対策本部に結集して、被災者支援活動を開始しています。

◇東日本大震災による被災者・被災者組合員への
 お見舞いと全国の仲間の支援を呼びかけます
 2011年 3月14日 国公労連東日本大震災対策本部長  宮 垣  忠

 3月11日(金)14時46分頃に三陸沖で発生した国内観測史上最大規模となるM9・0の地震によって北海道・東北地方から関東にかけて広範な地域で甚大な被害が相次いで発生しました。また、3月12日(土)の5時42分には新潟県中越地方を震源とする地震により、長野県栄村で震度6弱を記録するなど、長野県・新潟県内でも被害が発生しました。
 国公労連は、この災害の犠牲となった国民・住民のみなさんに対し、心より哀悼の意を申し上げるとともに、被災者並びに被災組合員に対し心からのお見舞いを申し上げます。
 あわせて、国民の安心・安全を確保する国の責任を果たすため、昼夜をたがわず懸命に奮闘している組合員に対し、心から敬意を表するものです。
 とりわけ、三陸沿岸の市町村では、津波によって壊滅的な被害を受けたことが明らかになりつつあり、「宮城県だけでも1万人を超える死者」といわれるまでに至っています。
 くわえて、東京電力福島原発の事故により、被曝した方が発生しているほか、広範囲に避難指示が出されています。また、電力不足の懸念から、関東地方でも交通網が遮断されるなど大きな影響がでています。
 今もっとも求められているのは、いのちの危険にさらされている方々の救援と行方不明の方々の捜索です。また、福島原発の危険除去や二次災害の防止に全力をあげることです。
 国公労連は、本日、本部内に東日本大震災対策本部を設置し、被災状況の把握をはじめ、被災者並びに被災組合員の救援に向け、全力を挙げてとりくむことを確認しました。
 今後、全労連とも協力して現地ボランティアの組織、災害支援カンパ、支援物資などをとりくむ予定としています。

 全国の仲間のみなさん。
 未曾有の災害に直面している今だからこそ、労働組合の役割を発揮して、被災者支援を最優先したとりくみと臨時増員などを含む行政体制の確立、職員の健康・安全の確保など、政府・当局対応が求められています。
 国公労連は、傘下の単組と協力しながら被災者と被災組合員に対する支援を行っていきます。全国の仲間の力を結集して、とりくみにご協力いただくことを心より訴えます。

 
 

 

◆今こそ国民のため支援業務に奮闘

 被災者救援・被災地復興のために国公労働者は最前線で業務に奮闘しています。
 全建労の職場である国交省三陸国道事務所は3路線で盛土崩落や落橋などの復旧作業にあたりました。北上川下流河川事務所管内では6河川425箇所(21日時点)で堤防決壊などの被害が発生。ガソリンがないため家に帰れないこともあり、事務所泊まり込みで、緊急復興工事にあたっています。
 全港建の職場の大型船3隻は津波被害の大きかった宮古港、釜石港、仙台塩釜港で備蓄物資の陸揚げ業務にあたりました。
 全医労の職場の国立病院機構は全国各地から医療班を被災地に派遣し、懸命の医療活動をつづけています。
 全運輸、全気象の仲間が働く仙台空港は、大津波で被災し、閉鎖しましたが、再開に向けての業務にあたっています。
 国公職場で働く仲間たちは、庁舎や自宅が被災を受け、なかには家族が犠牲になられた方もいますが、被災者支援や被災地復興の職務に奮闘しています。

 
 

 

◆「地域主権改革」を問う 九州の各県でシンポ、学習会
住民の暮らし脅かす 長崎、宮崎、大分で開催

 「地域主権改革」問題の学習会やシンポジウムが九州の長崎、宮崎、大分で開催されました。
 長崎では2月26日、県労連・県国公主催でシンポジウムを行い、市民6人を含む80人が参加。「地域主権改革で地域住民のくらしはどうなるか」をテーマに長崎市従業員組合、全労働、全法務、全建労の各支部代表がシンポジストになり、職場実態を紹介しながら、「地域主権改革」が進められた場合、国の負担を削減し、財政力の乏しい地方に破滅的な打撃を与え、住民の暮らしを脅かす危険な「改革」であることを訴えました。
 宮崎では3月4日、県労連の主催で「地域主権改革」の市民対話集会が開かれ約90人が参加。綾町長の前田穣氏、元宮崎日々新聞論説委員の山口俊郎氏、宮崎河川国道事務所の出張所所長の神野隆司氏(国交省管理職ユニオン副委員長)が「地域主権改革」の問題点をそれぞれ述べました。
 大分では3月5日、県労連・県国公が開催した「地域主権改革と国民生活を考える学習会」に120人が参加し、神戸大学教授の二宮厚美氏が講演しました。

 
 

 

◆人事院口頭審理で明らかに 旧社保庁職員の不服申立て
 免職回避の努力尽くされず おざなりな厚労省の対応

 社会保険庁職員の不当な分限免職の取り消しを求める全厚生闘争団にかかわる人事院の口頭審理が北海道をかわきりに、埼玉(2/22〜24)、香川(3/1〜3)、秋田(3/7〜10)、愛媛(3/22〜25)と行われています。この審理のなかで、厚労省、社保庁当局による分限免職回避努力がおざなりであった実態が明らかになっています。

・欠員生じても
 社保庁は2009年1月に厚労省に多数の職員の配転受入を要請をしましたが、分限免職を回避するための会議や打ち合わせはしていません。他省庁への要請は、人事管理官会議幹事会で厚労省人事課長が協力を求め、社保庁の総務課長が各省人事担当課長に要請したとしています。しかし、その要請は1回だけで他省での配転受入は金融庁1人、公正取引委員会8人のみです。しかも社保庁は、この応募を東京と神奈川のみとし他県には知らせていません。
 社保庁と厚労省は、雇用調整本部に、社保庁職員の他省配転や農水省の配転受入の免除を要請しましたが、政府はそれを拒否しています。政府の責任も重大です。
 分限免職者の274人には懲戒処分歴はありません。09年11月末には年金機構に大幅欠員が生じているのに、年金機構設立委員会に要請したのは準職員のみ。正職員を追加採用しませんでした。

・面接官の主観で
 厚生労働省への転任を第一希望とする職員については、地方厚生局での面接審査による選考が行われました。地方厚生局の幹部職員2人による面接はわずか十数分。その評価は勤務成績などの事実ではなく、協調性の有無や懲戒処分に対する改悛の情など面接官の主観によるものでした。懲戒処分歴のある職員は、厚労省への転任されなければ、分限免職となりえるものです。そのことから、より公正な基準と判定が求められますが、まったく反しています。
 地方社会保険事務局は、社保庁の指示で各県の地方支分部局や地方公共団体などに要請していますが、1回だけで再度の要請は行っていません。審理では、最大限努力したと口にしますが、官民人材交流センター頼みにとどまっています。

 
 

 

◆独法「見直し」の視点問う 共同でシンポジウムを開催

 政府が独立行政法人(以下独法)の制度見直しを進めるなか、国公労連は3月5日、独法見直しの視点を問うシンポジウムを、学研労協、特殊法人労連とともに東京で開催し、78人が参加しました。
 問題提起をおこなった専修大学の晴山一穂教授は、発足して10年になる独法の制度見直しに必要な3つの基本視点として、@公共性の観点=国民の人権を保障する立場から事務・事業のあり方を検証する、Aどのような制度が望ましいのか、自律性・弾力性の内容を含め組織のあり方を再検討する、B官僚的統制ではなく国民と職員・労働組合の声を反映できる民主的な組織運営を確保することが重要、と述べました。
 シンポジストは、国公労連、学研労協の代表と、特殊法人労連と共同のとりくみを進める全国公団自治協の代表3氏。
 国公労連代表のシンポジストの岸田重信全医労委員長は、国立病院の独法移行後、運営費交付金が毎年減らされ、結核病床が2千床近く削減されるなど、民間病院では実施することが困難な不採算な政策医療が縮小されている実態を告発。もうけ最優先の医療にシフトし、四国がんセンターで1日3万円の個室をつくる一方、看護師養成所を80カ所から40カ所に半減させている。独法移行前は年間21万円だった授業料を40万円に倍増するなど看護師不足にも拍車をかけ、医療の崩壊を深刻化させている、と指摘しました。

 
 
 
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