◆職場の労働組合を大きく 4〜5月国公労連組織拡大月間
社保庁の不当解雇、賃金引き下げや定員削減など総人件費2割削減、地域主権改革による出先機関廃止など、安心して公務・公共業務に専念できない状況が生まれています。国民全体の奉仕者として安心して働くためにも職場の労働組合を強く大きくすることが重要です。4月、5月は組織拡大強化月間です。新規採用者をはじめ、すべての未加入者に組合への加入を呼びかけましょう。
◇公務の役割果たすため
【震災への対応でも労働組合の役割が】
東日本を襲った大地震は東北地方の職員や庁舎にも大きな被害をもたらしました。いま、労働行政やインフラ復旧・医療などの被災者支援等の膨大な業務に公務員労働者が大奮闘しています。しかし、要員は不足し、休日返上の激務となっています。
「非常時だから仕方がない」ではなく、被災地で奮闘している職員の労働条件や健康を確保するためにも、当局責任を果たさせる労働組合の役割が求められます。
【労使の交渉で労働条件決定】
国家公務員制度改革推進本部は4月5日に改革の「全体像」を決定しました。この決定を受けて政府は、「国家公務員の労働関係に関する法律案(仮称)」などの関連法案の策定作業を本格化させます。
協約締結権の回復とともに人事院勧告制度は廃止され、労使間の交渉で賃金や労働条件を決める制度へ一歩前進することとなります。一方で、争議権の先送りや管理運営事項の存続、構成員の過半数が国家公務員であることを要件とする「労働組合の認証制度」など、団結権や団体交渉権を侵害する内容も含まれており、法案化作業での意見反映が重要です。
労使交渉で労働条件を決定するためには、職場に確固とした過半数組合を確立することが求められます。
【非正規職員の仲間とともに】
非常勤職員の処遇改善も公務労働組合の重要な課題です。私たちのねばり強い要求と運動によって「日々雇用」から「基幹業務職員」制度への改善や、育児休業や介護休暇の実現など非常勤職員の処遇も改善してきています。非常勤職員は一般職国家公務員であり労働組合の認証要件の対象者です。思い切って組合への加入を呼びかけましょう。
また、一般競争による低価格入札のもとで委託労働者の労働条件は劣悪です。職場で一緒に働いている委託労働者にも、行政の民主化や公契約運動などを語り、国公一般などの労働組合への加入を働きかけることが重要です。
【組織拡大は要求実現の最大の力】
旧社保庁職員の分限免職処分取消請求の人事院口頭審理では、分限免職回避の努力を尽くさなかった社保庁や厚労省、政府の責任が明らかになっています。厚労省による不当解雇を撤回させるとともに、雇用と身分保障の破壊を許さない労働組合のたたかいが重要です。
組織の拡大は、仲間の雇用と労働条件を守り、要求を実現するための最大の保障となります。総人件費削減や地域主権改革を跳ね返すためにも、組織の総力をあげて2011年春の「月間」を成功させましょう。
◇【全厚生 兵庫】毎月の年金学習会を通じて組合員を拡大
全厚生近畿社会保険支部兵庫協議会では、毎月1回年金勉強会を行っています。ここには、組合員以外の方も参加してもらっています。年金の制度や問題点、関心事項を学習していく場ですが、労働組合の活動をより分かりやすく見せる場でもあります。
そして、この場を通じて、全厚生への加入が多数ありました。こうした活動を通じて労働組合の活動を明確にして組織拡大につながればと思います。
職場でも門前ビラやアンケートを手渡しで渡すなど、当たり前に労働組合が職場にあることを全面に出して活動を行っています。
私自身も、「労働組合がどういった活動をするのか?」というのがありましたので、より分かりやすく活動をして組織拡大をしていきたいと思います。
(全厚生近畿社会保険支部兵庫協議会)
【全労働 北海道】「非常勤職員も全労働へ」要求集め260人加入
「非常勤職員も全労働へ」を合言葉に設立した「特別組合員」制度の最初の加入者が北海道で誕生したのが04年8月でした。多くの仲間が涙で職場を追われた「年数一律雇い止め」とのたたかいに勝利し、以後は仲間を増やして強い組織を築くかが課題となりました。
そこで06年以来とりくんでいるのが「私の要求短冊」。これは自分の要求を七夕飾りの短冊にして労働局長に直接読んでもらおうというものです。これなら交渉に参加できない仲間の声も当局に届けることができます。通これまでに、勤手当、健康診断、忌引休暇などが実現しました。
労働行政の非常勤職員の多くは「相談員」と呼ばれます。相談員の定数は政策により毎年増減します。つまり毎年が雇い止めとのたたかいとなります。
そのため支部では「紙ぶろぐ」など機関紙を中心にすえた学習と、「管理人メール相談」を常設しています。現在260人の仲間が、雇用の安定と労働条件の向上をめざして結集しています。
(全労働北海道支部)
【全建労 熊本】若者の意見交換の場職場語り、組織強化に
私の職場では、多くの若者が持っている仕事への考え方や不満、将来の不安を少しでも解決するため、「男子・女子会」と題し若手の意見交換の場をつくっています。同じ世代が気軽に話し合えることで、悩みを共有し色々な知恵が生まれてきています。
今では、組織の枠を越えて他単組(全労働、全港建)や民間の組合の仲間との職場交流を始めています。公務の職場では知ることができない重層下請けや偽装請負の問題、派遣切りなどの民間実態を知ったことにより、今までの自分は世間知らずで認識が間違っていたことに気づかされ、色々な視点から自分自身や仕事を見つめ直すことができています。
一人で悩まずに、職場の労働組合に相談し、ともに考え、一緒に行動していきましょう!
(全建労九州地本熊本支部)
【全医労】新規採用者へ組合説明会各支部で拡大プロジェクト
全医労は、各支部で2月から支部執行委員や青年組合員で構成する新規採用者拡大成功プロジェクトチームを結成し、4月からの組織拡大計画を作成することを提起しています。
各組織は、新規採用者への組合説明会をどのように成功させるか、真剣にみんなで議論し、準備しています。新規採用者への組合説明会は、4月上旬に開催し、青年中心に新規採用者に拡大を訴えたところでこれまで成功しています。この教訓を全組織に徹底し、組織拡大をめざしています。組織的に困難な支部には、全医労本部の役員・書記や地方協の役員・書記を配置し、対応します。
新規採用者への組合説明会に引き続き、歓迎会や給与説明会等々の第2弾、第3弾のとりくみを実施することが重要です。今年は、新規採用者への組合説明会時に、第2段や第3弾のとりくみについて知らせることを重視しています。
2011年新規採用者の組織拡大を成功させ、今年こそ組織の増勢で7月の定期全国大会を迎えられるよう奮闘しています。
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