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国公労新聞2012年4月10日号(第1368号)
     
 

 

 

◆公務員攻撃と悪政への反撃 怒りの声を集結
 12春闘 第三波全国統一行動(4/16の週)成功を

 国公労連は3月28日、中央闘争委員会を開き、4月16〜20日をゾーンとする第3波全国統一行動、独法労組の賃金確定闘争の強化など春闘後段の補強と、2月29日に強行された「公務員賃下げ特例法」にたいし法廷闘争を含め悪法の廃止までたたかうことを確認し、「公務員賃下げ違憲訴訟」の具体的とりくみを決定しました。

 中央闘争委員会で決定した国公労連第3波全国統一行動の補強は以下のとおりです。
実施期間
 4月16日からの一週間のゾーンとして配置して、政府に対する怒りの声を結集し、法廷闘争をはじめとする春闘後段のたたかいを意思統一し、具体化します。

T 目的と意義

  1. 憲法違反の大幅な賃下げに対して、組合員一人ひとりの怒りを結集する行動としてとりくみます。
  2. 「公務員賃下げ違憲訴訟」の意義を確認するとともに、訴訟原告の選出と登録、原告の激励のとりくみをすすめます。
  3. 非常勤職員への賃下げ押しつけ、退職手当の減額見直し、新規採用抑制、再任用による雇用と年金の接続問題など公務労働者をめぐる情勢について意思統一します。
     また、公務員攻撃の背景となっている消費税増税をはじめとする野田政権の悪政に反対する国民的なたたかいと、民間労働者との共同のとりくみの重要性を意思統一します。
  4. 人事異動を契機とする組合員の「脱退」防止や、各級機関で組織体制の整備・確立を図り、組織拡大・強化月間のとりくみを促進します。

U 職場集会の開催

  1. 4月16日から20日までの間にすべての機関で職場集会を開催し、「公務員賃下げ違憲訴訟」や退職手当、新規採用抑制、高齢期雇用問題などについて意思統一します。
  2. 野田総理あての一人一枚の「抗議ハガキ」行動を確認するとともに、「公務員賃下げ違憲訴訟」の原告を激励し、たたかう意思統一を行います。
  3. 職場内外での宣伝行動をはじめ、民間労働者や国民との共同のとりくみへの結集について意思統一します。

V 野田総理大臣あて「抗議ハガキ」行動

  1. 職場集会での意思統一にもとづき、すべての組合員が「抗議ハガキ」に賃金減額金額と「怒りの一言」を記入し、分会・職場単位を基本に集約します。
  2. 「抗議ハガキ」は、5月11日までに各単組で集約することを基本とし、5月25日の中央行動で政府に提出します。

W 公務員賃下げ反対等の宣伝行動

  1. 全国統一行動ゾーンの間に、組織拡大の課題も盛り込んだ職場内ビラを配布します。中央の宣伝行動は4月18日に実施します。
  2. 対外的な地域宣伝を実施します。中央の宣伝行動は、4月18日夕方に実施します。

 
 

 

◆公務員賃下げ違憲訴訟へ
 原告団結成し、5月25日に提訴

 3月28日の国公労連中央闘争委員会で確認した「公務員賃下げ違憲訴訟」の具体化は以下のとおりです。
 各単組は原告団の募集の手続きを開始し、5月18日に登録を締め切り、原告を確定することとしています。
 その間に「公務員賃下げ違憲訴訟」弁護団を立ち上げ、訴状を確定することとしています。
 そして、5月25日(国公労連第139回拡大中央委員会の翌日)に東京地裁へ集団提訴することにしています。
 闘争体制として、「公務員賃下げ違憲訴訟」闘争本部(本部長・宮垣忠国公労連委員長)を立ち上げます。闘争本部は中央闘争委員で構成(必要に応じてブロック専従中執も参加)します。
 闘争本部は、国公労連第139回拡大中央委員会で確認される方針を具体化するとともに、弁護団との連絡・調整を行いながら全国的なとりくみを推進するための企画・援助等を行うこととしています。


 
 

 

◆政府、「再任用の義務化」を決定
 人事院の「意見の申出」を無視

 政府は3月23日、行政改革実行本部と国家公務員制度改革推進本部の合同会議を開き、年金支給開始年齢の段階的引き上げに「再任用の義務化」で対応する「国家公務員の雇用と年金の接続に関する基本方針」を決定しました。昨年、人事院が行った定年の段階的延長を求める「意見の申出」を事実上無視した重大なルール違反です。
 「基本方針」は内容的にも「再任用の義務化」としながら「人事の新陳代謝を図り組織活力を維持」するため、「義務の抜け道」や「職場追い出し」の方策が随所に盛り込まれています。
 「基本方針」では、「再下位の職制上の段階の標準的官職に係る標準職務能力及び当該官職についての適正を有しない場合、任命権者はその義務を課されない」と義務を免除する規定を設けています。しかし、長年業務を遂行してきた職員が「能力がない」ことはありえず、高齢職員を排除することにつながりかねません。
 さらに、再任用職員の給与の在り方についても、「総人件費改革や職員の能力活用の観点も踏まえつつ別途検討」とされています。
 国公労連の岡部勘市書記長は同日、談話を発表し、「働きがいや人生設計にも関わる重要な労働条件を変更する方針を、当事者の合意なく強行した政府に強く抗議」するとともに、「定年延長要求を堅持しつつ、今後の具体的な制度検討にあたっても長年培ってきた知識・経験・技能を活かし、安心して働き続けられる公平で納得性の高い制度確立と職場環境の整備に向け、引き続き政府との交渉・協議を強化する」とのべています。


 
 

 

◆新採抑制56%減に
 行政ゆがめる閣議決定

 政府は4月3日、来年度の新規採用の国家公務員数について、09年度比で56%減とする閣議決定を行いました。
 新規採用抑制のいち早い打ち出しは、消費税増税法案の提出に先立って「行政改革」にとりくむ姿勢のアピールが狙いですが、民主党がマニフェストに掲げる「国家公務員総人件費2割削減」に向けて「削りやすいところから削る」ことに、マスコミからも「若者の雇用を奪う安易な手法」(朝日4/4付)と批判があがっています。
 職場では、サービス水準を維持することさえ限界にきています。3年度連続の新規採用の大幅な抑制は、国の行政機関の年齢構成や行政体制にゆがみを生じさせ、将来にわたり業務遂行に重大な支障をおよぼします。


 
 

 

◆「ハローワークの明日を考えるシンポジウム」
 埼玉で開く

 「ハローワークの明日を考えるシンポジウム」が3月27日、さいたま市内で開かれ、70人が参加しました。主催は自由法曹団、埼玉県国公、労働法制埼玉連絡会。埼玉県の上田清司知事はハローワーク特区を提唱し、ハローワークの地方移管を強く主張しています。
 シンポジウムは、反貧困ネットワーク埼玉の藤田孝典氏、全労働副委員長の河村直樹氏、自由法曹団弁護士の尾林芳匡氏の3氏のシンポジストの報告をもとに、会場からも活発な発言がありました。

◇拡充こそすべき

 藤田氏は、派遣村以降打ち出された生活困窮者への支援強化の流れを止めないためにも、ハローワークの機能を充実させるべきとのべました。
 河村氏は、埼玉県知事などの推進派の主張がいかに誤解と偏見に満ちたものであるかを解説し、移管後の民間委託化のねらいも指摘しました。
 尾林氏は、国の出先機関が廃止されれば、行政組織まで破壊する乱暴な議論である。むしろ拡充すべきでありと述べました。
 全体討論では、全労連全国一般、埼玉県国公、自治労連、自由法曹団などが、様々な角度から地域主権改革の問題点を語りました。
 集会のまとめとして、柴田泰彦労働法制埼玉連絡会代表(埼玉県労連議長)が「本日のシンポジウムによって、どのような影響が及ぶのかがわかった。共感をよぶ運動を広げよう」と呼びかけました。


 
 

 

◆会社の主張をうのみ
 日航解雇裁判で不当判決

 日本航空によるパイロットと客室乗務員の解雇撤回を求める裁判で、東京地裁は3月29日、パイロット原告団の解雇無効の訴えを棄却(渡邉弘裁判長)、翌30日には客室乗務員原告団の訴えを棄却(白石哲裁判長)する判決を言い渡しました。原告は「不当判決」として控訴しました。
 裁判では「整理解雇の4要件(@人員削減の必要性A解雇回避努力B人選の合理性C手続きの妥当性」を満たしているかどうかが争点でしたが、判決は会社側の主張を全面的にうのみにし、原告の主張を退けました。「解雇の必要性がなかった」という当時の稲盛和夫日航会長「発言」については「主観的な信条の吐露に過ぎない」としました。


 
 

 

◆骨抜き派遣法案が成立
 民自公の3党修正 まともな審議なし

 労働者派遣法改正案から製造業派遣・登録型派遣の原則禁止案を削除する「骨抜き」派遣法案が3月28日、参院本会議で可決、成立しました。
 もともと抜け穴のあった政府案を民自公3党が修正したものです。3党は衆院では審議を行わずに採決を強行しました。参院でもわずか4時間の審議で採決しました。


 
 
 
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