退職手当削減方針の政府決定や人事院勧告が来週にも行われる見込みの緊迫した情勢のもと、国公労連は本日8月3日、実額比較での「賃下げ」回復勧告と50才台の昇給・昇格見直し(抑制)撤回、退職手当改悪の撤回を求め、全労連公務部会が主催した昼休み人事院前要求行動、政府への個人請願と総務省前座り込み行動に結集、奮闘しました。
人事院は第三者機関の役割を果たせ
昼休み人事院前要求行動には多くの民間の仲間を含め約260人が結集。主催者あいさつに立った全労連公務部会の宮垣代表委員(国公労連委員長)は、午前中に行われた国公労連と人事院給与局長との交渉状況を紹介し、「人事院は来週にも勧告を出そうとしているのに、実額比較での改善勧告や50才台の給与抑制撤回の追及に対し、未だ曖昧な回答に終始。最後まで奮闘し第三者機関としての役割を果たさせよう」と呼びかけました。
つづく連帯あいさつで、全労連の小田川事務局長は「『国家公務員総人件費2割削減』の政権公約のもとで定員や賃金などが切り刻まれている。国会では本日15時から民・自・公を除く党首会談が行われ、内閣不信任案提出が合意される見込み。悪政転換のため解散総選挙を強く求める。東日本大震災での公務労働者の奮闘に目をつぶる政府・人事院。機能破綻の人勧に決別し、一日も早い労働基本権回復の決意を固め合おう」、生協労連の鈴木書記長は「公務員攻撃をはね返し、怒りをすべての国民と共有して『公務員賃下げ違憲訴訟』に勝利しよう。最賃の大幅改善やパート労働法の抜本改正など『非正規』労働者の雇用・労働条件改善が急務。先の全労連大会で確認した『安全・安心社会』の実現に奮闘しよう」と訴えました。
決意表明には3名が立ち、自治労連埼玉の林特別執行委員は「人事院は『賃下げ』回復勧告を毅然と行うべき。退職手当の官民格差は労働者犠牲のリストラが背景であり、その改善こそが必要」、長野高教組の細尾副委員長は「人事院には『賃下げ』回復勧告を求める。夏休みだが『退手がどうなるのか』と組合員からの問合せや心配の声が多く寄せられている。原発反対の官邸前行動など総反撃の素地が形成されている。悪政転換に全力でとりくもう」、国公労連を代表して全労働の津川書記次長は「官民での人事管理の違いを認識しながら50才台の賃金抑制は許せない。若手職員の官民格差解消に手をつけないことも問題。人員不足などによる慢性的な超勤の解消の求めに対し『不必要な在庁を減らす』、非常勤職員の雇用・労働条件改善の求めに対し『民間での改善を待って』など人事院は役割を果たそうとしない。最後までたたかい抜く」と述べました。
政府は労働者の声を聴け 130人が個人請願
つづいて総務省前に移動し、130人の仲間が座り込み行動と並行して「退職手当削減に反対する請願書」に怒りのひとこと書き込み、政府への個人請願をとりくみました。
民間の仲間も引き続き参加し、連帯あいさつに立った東京地評の菊池組織局長は、「東京地評は7月20日、約300人が結集して人事院と総務省に対し、『賃下げ』回復勧告行え、退職手当引き下げ許さないと要請行動を展開した。『国家公務員制度改革関連4法案』は争議権の回復がなく、協約締結にも内閣の事前承認が必要など不十分な内容。新規採用抑制も許せない。ともにたたかおう」と呼びかけました。
リレートークでは、「退職手当の引き下げに職場は怒りに満ちあふれている」、「生活設計が成り立たない」、「若年層も暮らしていけない。自分たちが定年を迎えるときにどうなるのか展望が持てない」、「公務員イジメは大阪の後追い。国を滅ぼす」、「退職手当削減は財界の求め。公務員だけの問題ではない」、「今年度で退職。10年間給料を下げられ続け退職手当までもというのは許せない」、「看護師の仕事を定年まで続けたい。働き続けられる労働条件・職場環境を求めてたたかう」など、参加した全国の仲間が口々に総務省へ向けて訴えました。
以上
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