「キャラバン行動ニュース」2000年4月25日付
4日間にわたり宣伝・自治体要請・職場訪問を展開
--全国縦断キャラバン北コース 秋田〈4月22-25日〉--
 全国縦断キャラバン・北コースは4月22日、秋田県に入りました。秋田県内の行動は、22日から25日まで4日間にわたるロングラン行動となりました。22・23日は宣伝行動が中心となり、24日は自治体要請・職場訪問、25日は県庁への要請行動などがとりくまれ、多彩な行動となりました。本号では、24日の行動にしぼって報告します。

国立病院・大学の独立行政法人化は許さない〜各自治体へ要請
 4月24日午前7時30分より、秋田県庁・秋田市役所前での宣伝行動にとりくみました。行動には、県国公の一関議長、鈴木副議長を先頭に、中央からも、国公労連・服部執行委員、全運輸本部・宮垣書記長がくわわり、多くの通勤者に対して、定員削減や独立行政法人化の問題についてうったえました。ビラの受け取りも良く、手応えもなかなかのものでした。
 宣伝行動の後、キャラバン隊は2手に分かれ、国公労連カーと県労連カーに分乗して、自治体要請・職場訪問などへと出発しました。
 国公労連カーは、秋田市内の各国公職場を訪問したあと、岩城町の国立療養所・道川病院を訪問、職場の仲間を激励しました。また、自治体要請行動として、岩城町役場を訪れ、「25%定員削減」や独立行政法人問題などにかかわって懇談し、対応した佐々木助役に対して、団体署名への協力を要請しました。
 その後、本庄市に入り、国立秋田病院、職業安定所、建設事務所前に宣伝カーを停め、キャラバン行動の趣旨をうったえ、同時に組合員を激励しました。また、本庄市への自治体要請では、佐々木総務課長が対応、こちらから協力をお願いすると、逆に激励を受ける場面もありました。
 キャラバンカーは、本庄市より大内町、大曲町などを経て、午後5時、秋田新幹線「田沢湖」駅にて、無事、岩手県国公に宣伝カーを引き渡しました。

自治体要請を通して今後の運動発展への手応えが
--協和・田沢町では町長との懇談が実現--
 もう一方のキャラバン隊は、秋田市、河辺町、協和町、角館町、西木村、田沢湖町の各自治体への要請行動にとりくみました。このうち、協和町と田沢湖町では、町長とじかに会って要請することができました。
 要請では、国立療養所秋田病院の存続と、秋田大学の独立行政法人化の問題などを中心に、国家公務員の25%削減が強行された場合の国民・地域住民への行政サービス低下について明らかにしながら、国民生活に関係する行政体制の整備・拡充について訴えました。
 要請行動を通して、各自治体での行政改革や、財政事情の悪化、公務員に対する風当たりの強さなど、各地方自治体のきびしい状況もしめされました。また、国公労連の運動についても、理解してもらうことができました。
 団体署名への協力はもらえなかったものの、今後の運動への第一歩として、キャラバン行動は実りあるものとなりました。自治体要請行動は、秋田県国公としては、しばらくとりくんでいませんでしたが、今回の経験をいかしながら、運動をすすめる必要があることを確認できた行動でした。

中国ブロックの各地から大田市に仲間が結集
--全国縦断キャラバン南コース 島根(4月23-24日)--
 島根県に入ったキャラバン行動は、4月23・24日の2日間、大田市での集会をはじめ、宣伝、要請、職場訪問などを展開しました。
 とくに、メインとなった大田市内の集会は、中国ブロックの各地からの参加者をふくめ、50名が結集する催しとなりました。

大田病院のたたかいに学ぶ〜「行革を考える懇談会」
 1日目の23日は、中国ブロック全体の行動として、大田市内で「行政改革を考える大田集会」を開催しました。この集会には、中国ブロックの富田議長、国公労連・津田執行委員をはじめ、ブロック内から約50名が結集しました。また、昨年2月に大田市に委譲された大田市立病院労組や、大田地域労連など地元から6名が参加しました。
 集会では、国家公務員の労働組合としての「行革」に対する考え方や、これまでの運動などを紹介しながら、委譲後の大田病院労組の活動を報告してもらうなど、参加者の交流を深めました。
 大田病院労組は、国立大田病院の委譲の際、雇用希望者が不採用の通知を受け、全員の採用を求めて、国公をはじめ地域の労働者・住民が一体となって大田市長への要請行動などをねばりづよくとりくみ、その結果、不採用の撤回を勝ち取った輝かしいたたかいの経験をもっています。大田地域労連からは、「市長が一度決済し、決めたことを撤回するというのは、相当な決断だ。それを実現したのは、まさにたたかいの成果だ」と、力強く発言しました。
 こうした運動も力に、大田市立病院では、新労組の発足当時は60名余りだった組合員も、現在は100名を超えようとしていることが報告されました。
 たたかいの経験もふまえ、交流のなかでは、「地域での共通の課題は、共闘して行動すべき」との意見も出されました。
 全体として、活発な意見が交換され、有意義な集会となりました。

国から予算がつかない地方分権には不満の声も
--県内の各自治体を訪問し要請--
 2日目は、自治体・団体要請と職場訪問にとりくみました。行動には、全労働本部の鶴見執行委員が合流しました。大田市では、市長が不在で総務部長が対応、こちらから、国家公務員の25%削減反対、国民本位の行政・司法体制の実現をうったえました。
 また、国立大田病院の移譲も話題となり、より良い病院とするための努力について総務部長から話がありました。なかでも、「地方分権はすすんでも、国からの財源は降りてこない」との不満ものべられました。運動への理解を求め、団体署名にも応じてもらうよう要請しました。
 その後、松江方面と浜田方面に分かれ、要請・職場訪問をつづけ、松江市内での決起集会を開催しました。
 松江集会では、50名の仲間が参加しました。国公労連・津田執行委員の情勢報告をはじめ、各単組からは、職場の実態やとりくみが報告され、国民の中へ打って出る行動、宣伝の必要性について意思統一しました。
 この集会には、宣伝カーの引き継ぎをかねて、岡山県国公からもはるばる駆けつけ、交流を深めました。
(以上)

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