国公労連は、5月24日午後、第4回の公務員制度改悪反対闘争本部を開催し、「50万署名」など運動の進捗状況を確認しあうとともに、「大枠」にもとづく「基本設計」策定を許さないため6月8日の中央行動にむけて署名の目標達成をめざすことなど、運動の強化を確認しました。
会議では、(1)緊急に提起した全国連鎖学習会は5月19日までに一つの県を除き終了し、各単組でのオルグ等も積極的に取り組まれた結果、闘争態勢が相当程度進んできていること、(2)中心の取り組みとした署名は、一人平均5筆を集約している全通信の先進的な取り組みはあるものの、全体として集約が遅れていること、(3)当局追及は全単組で強められているが、当局回答は「詳細が不明で意見を述べる段階にない」等とする不当な回答が大半をしめる状況にあること、(4)6月8日の上京団にあわせて各省交渉の配置など、6月段階の取り組み準備が進んでいること、など現段階の運動の状況を確認しあいました。
また、(1)『北海道新聞』などの報道にあるように、推進事務局の検討状況は、信賞必罰の人事管理への改悪の中心として、賃金・人事管理制度の「改革」検討が中心となってきており、6月末の「基本設計」とりまとめに向け、近々にも当局・労働組合などへの提案が行われる可能性が高まっていること、(2)小泉政権となって、特殊法人改革など、行政減量化の動きが強まっており、公務員制度改革についても、公務のリストラ「合理化」策とする位置づけでの「改革」論議が強まっていること、(3)「大枠」の決定過程でもあったように、内閣官房の「政策調整システム」を活用した「基本設計」づくりを、6月におこなう危険性が高いことなどの情勢も確認しあいました。
このような情勢認識のもと、闘争本部では次のような取り組みを確認し、全力で展開することを確認しました。
(1)「大枠」決定にいたる経過、「大枠」提示後2カ月間の状況をふまえれば、賃金制度など労働条件の根幹部分の「改革」であるにもかかわらず、直接の当事者である労働組合、当局との協議も抜きに、推進事務局が一方的に「基本設計」づくりを進める状況が続いている。このことは、労働条件変更についての労使の交渉を規定した国家公務員法(第108条の5)にも反する重大な労働基本権侵害である。そのような違法な「手順」で進めることの不当性を徹底して追及するため、推進事務局追及、当局追及をさらに強化する。
そのことから、6月4日〜7日を取り組みゾーンに、「『大枠』にもとづく『基本設計』断念」をもとめる要請打電を推進事務局に集中する。また、「手順」違反の公務員制度「改革」の不当性、当局の使用者責任追及をさらに強化する。
(2)6月8日の中央行動までに「50万署名」の集約をすすめることとし、各単組段階での点検指導を強化する。
6月5日のシンポジウム「国民のための公務員制度を考える」、8日の中央行動の成功をめざす。
(3)「大枠」の内容の不当性を職場内外に訴える取り組みをさらに強める。仮に、「大枠」をさらに具体化する提案が行われた場合でも、「手順の違法性と内容の不当性」を徹底して追及し、その撤回をもとめる。同時に、団結権侵害ともいえる姿勢で公務員制度「改革」を進める政府の不当性を国際的にアピールするため、ILO提訴の準備を開始する。
(4)全労連・「公務員制度改革」対策本部は、5月25日に石原行革担当大臣に申し入れを行うこととなっている。全労規模の運動として前進していることを確認し、全労連への結集を強めるとともに、他団体要請の取り組みを全国的に強化する。また、中央行動に先立って、政党要請行動を展開する。
「基本設計」策定まで1カ月の段階で、政府・推進事務局の検討も加速しています。しかし、この間、当事者である国公労連や各省当局、制度官庁との協議がほとんど行われず、また小泉政権となってからの状況変化、さらには「大枠」の内容が公務の実態をあまりにも無視し、国民世論とも逆行していることなどから、「基本設計」策定作業が難航していることも伺える状況が生まれています。「50万署名」を軸に、職場内外での「改革」反対の世論を高め、「基本設計」策定を許さないたたかいに全力をあげましょう。
★街頭宣伝の反応良好、50万署名に積極的な取り組みを(徳島県国公)
徳島県国公は、5月24日午後5時30分から約1時間、徳島駅前において、公務員制度改悪反対の街頭宣伝行動を実施しました。参加者は20名で、配布したビラは約1500枚でした。
事前打ち合わせでは、公務員批判の世論が強いなか、ビラ配布によって一般市民から中傷的な言動とかを受けるのではないかという不安が出ていましたが、いざ街頭に出てビラを配布してみると、ビラを取ってくれた人々は、ビラにじっくり目を通してくれている方がほとんどで、批判的な言動は一切受けることはありませんでした。
これまでの街頭宣伝での感触に比して、ビラを受け取った方のビラへの注目度が高く感じられます。それは、現在の日本の政治の動向、公務員への期待といった国民の関心が高まっていることの裏返しと考えられます。これからは、公務員制度の改悪が行われれば、国民生活にどのような影響を与えるのかを強くアピールしていく必要があると思います。
今後は制度改悪反対署名を県国公加盟各単組の独自の工夫ある行動で積極的に取り組んでいくことを確認しています。(徳島県国公事務局長・西木潤メール通信員発)
★300万ビラ・独自ビラ・署名用紙の3点セットを合同宿舎へ配布(浜松地区国公)
浜松地区国公は、5月23日、浜松市広沢の合同宿舎へビラを配付しました。国公労連のビラと地区国公として作成した独自ビラおよび署名用紙をセットにして約120軒に配付しました。この行動には、5単組より7人が参加しました。また、浜松市名塚町にある合同宿舎(約50軒)にもビラを配布しました。今後も地区国公として積極的な取り組みを進めていきます。(静岡・浜松地区国公事務局長・勝野廣宣メール通信員発)
★公務の仲間の共同で「公務員制度改悪阻止大 学習会」ひらき、公務員制度改悪阻止共闘会議を発足(東海ブロック国公)
5月24日、愛知公務共闘・東海ブロック国公・愛知国公の三者は、「公務員制度改悪阻止」大学習会を開催しました。学習会には、講師として中央公務労組連絡会から山瀬事務局長をまねき、「公務員制度改悪とのたたかい」と題して、「公務員制度改革の大枠」の概要、「大枠」決定をめぐる経過と現局面、「大枠」の具体的内容と批判、「公務員制度改革」とのたたかいの具体化、について講演を受けました。
当日は、全体で135名(うち42名は公務共闘からの参加者)の仲間が参加し、当初予定した1時間半を越える1時間45分に渡る学習会を熱心に受けました。あいにく会場の関係で討論時間が保障できず、参加者の声を聞き取ることはできませんでした。しかし、参加した仲間は、改悪反対に向けてさらに意識を強くしていました。
また、学習会終了後上記の三者は、「公務員制度改悪阻止共闘会議」を発足しました。昨年の調整手当改悪阻止でともにたたかった教訓を生かし、公務員制度改悪を阻止するまでたたかう決意を固めました。(東海ブロック国公事務局長・竹内弘治メール通信員発)
★公務員制度改悪反対の取り組みに関する「通信」をお寄せください
各県国公・地区国公、全国の各職場における公務員制度改悪反対の取り組み
に関する「通信」をお寄せください。全国の仲間と取り組みを交流し励ましあい
ながら、運動を広げていきましょう。 |
以上
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