2001年9月20日《No.36》
政府・行革推進事務局
 基本設計にもとづく人事制度の議論のたたき台
「新人事制度の基本構造」を提示

 本日、17時30分、政府・行革推進事務局は、「新人事制度の基本構造(議論のたたき台)」と「官民交流及び再就職についての基本的考え方(案)」の二つの文書を国公労連に提示してきました。なお、各省に対しても同様の提示を行っている模様です。
 二つの文書のうち、前者は、「『基本設計』では、能力等級制度を基本にした人事制度を構築するとしつつ、任用、給与など課題別に検討課題を列記した。相互の制度関連がわかりづらいことから、トータルな人事制度としての現段階の基本的な考え方として整理したもの。同時に、『基本設計』以降、個別の制度の具体化方向として検討している内容(例えば「職務遂行能力基準のイメージ」)についても示した」、「国公労連の意見も聞きながら、『大綱』に向けては、なお具体化をすすめ、中間的な検討状況についても適当な時期に示したい」としました。
 また、「官民交流及び再就職についての基本的考え方(案)」は、「天下り規制など退職管理だけを切り離した検討では、トータルとしての人事管理との関係がわかりづらいので、同時に、現段階の考え方を示した」ものとしました。
 いずれも、『基本設計』にもとづく公務員制度「改革」に固執し、その強硬姿勢を改めて示したもです。しかも、「労働基本権問題を先送りする考えはない」(9月12日・春田公務員制度室長)としていたにもかかわらず、「トータルな人事制度の提示」としながら給与の決定システムなど労働基本権とかかわる点にはまったく言及せず、能力・業績反映の人事制度の具体化だけをすすめるというかたよった内容となっています。また、例示されている「イメージ」などは、本省庁・企画立案部門のみであり、「行政職25万人を対象に検討」としているような視点はどこにも感じられません。
 国公労連は、政府・行革推進事務局との「交渉・協議」を通じて、「基本構造」もふくめた政府の公務員制度「改革」の問題点、非民主性、一面性などを徹底して追及し、一方的な「改革」に反対する取り組み強化を年次方針等でも提起しています。本日の、「基本構造」は、政府が、国公労連と「本格的な交渉・協議」を開始することを「宣言」したものともいえ、方針にもとづく三つの取り組み〈(1)国民への制度改革の不当性の訴え、(2)政府・当局の使用者責任追及、(3)一方的に労働条件改悪を進めようとする政府への職場からの反撃強化)を強めていくことが求められています。
 当面、10月1日に配置している「集中交渉期間」での当局交渉や、全労連に結集しつつ取り組む「全国キャラバン行動」などの成功が大切になっています。

以上


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