もっと国民や住民、子どもたちに喜んでもらえる仕事がしたい。過労死・過労自殺さえ生み出す長時間過密労働、サービス残業をいますぐ解消し、働きがい生きがいのある職場にしたい。そんな一人ひとりの思いを胸に、私たちは今日、5000人の仲間が全国から集まりました。
いま、小泉「構造改革」による攻撃が強められるもとで、国民の「くらし」「いのち」「雇用」の危機が急速にすすんでいます。失業率は5%を超え、さらに悪化すると予測されています。猛烈なリストラ・人減らしの嵐が吹き荒れ、成果主義賃金による職場支配が強められるなかで、働くものの雇用と生活、権利が根本から脅かされています。
そして公務労働者には、能力・業績主義強化にもとづく「新人事制度」によって、時の政府に従順な公務員に変えようとする公務員制度の「改革」が、小泉内閣の手ですすめられています。国民から信頼される公務労働者でありたいという私たちの願いをふみにじり、「行政改革」や「教育改革」、「特殊法人改革」、市町村合併・自治体リストラをはじめとする「自治体再編」などの国民いじめを推進するための「公務員制度改革」です。これらは、自衛隊の海外派兵や教育基本法の「改正」など、憲法の改悪をもたくらむ政治の危険な動向と結びつき、この国の未来を危うくするものとなっています。
私たちはこれまで、民主的な行政・地方自治・教育などの実現を求めて、署名や宣伝行動を通して地域住民との「対話と共同」を大きくひろげてきました。この秋には、全労連全国キャラバンに各地の公務労働者が結集するとともに、公務労組連絡会全体で1千万枚に迫るビラを配布し、奮闘してきました。こうした運動は地域を動かし、世論を変化させる土台をつくりだし、国民との共同発展にむけた確信となっています。
政府が12月にも「公務員制度改革の大綱」策定をねらっているとき、私たちは、怒りをもってこの攻撃を押しとどめなければなりません。そのため、全国の仲間にあらためてたたかう体制の確立を呼びかけます。攻撃の本質を見抜く学習・討議を強めること、交渉で政府や当局を追及すること、地域に足を出し、「公務員制度改革」の不当性を訴え、国民・住民と固く手を結びあうこと、それら一つ一つのたたかいが重要となっています。
本日の行動の成果を新たな出発点に、仲間たちが団結してたたかう決意を固めあい、労働基本権の回復をはじめとして民主的な公務員制度を実現する流れを確かなものにするために、職場や地域からいっそう奮闘しましょう。
2001年11月30日
民主的公務員制度確立11・30中央総決起集会