国公近畿ブロックは、1月25日エル大阪において春闘討論集会を開催しました。
開会にあたりあいさつにたった滝口議長は、雪印の事件について「許されるものではない」と述べながら、「事件に隠されている背景を見極めることが重要」と述べました。
また、近畿ブロックが提起している国公キャラバン行動(※別記実施要項案参照)について、近畿ブロックの仲間の知恵で工夫を重ねながら、公務員制度改革について宣伝を強めるとともに、組織強化を図っていこうと述べました。
引き続く記念講演では、国公労連の横山執行委員から「人事院勧告制度−とりわけ民間給与実態調査の実態」について詳しく説明を受けました。講演の冒頭に横山執行委員は、「近畿ブロックが発行した『人勧制度の分析と批判』を人事院にいるときに拝見し、不安を抱きながらお話に来た」とうち明けましたが、講演後に遠慮なく質問をぶつける近畿流の洗礼を受けていました。しかしながら、人事院で実務に携わっておられたこともあり、詳しい説明を受けることができ、大変ためになった講演でした。
引き続き、関西勤労者教育協会の中田講師から、労働組合における青年対策の重要性について語っていただきました。中田講師には、昨年の国公労連の労働学校でも講師としてお話しいただいていますが、短い時間にもかかわらず、会場で笑いを誘いながらも、「青年組織の問題は親組織に責任がある」「会議では必ず青年問題を語ろう」「魅力ある人間になろう」など、幹部活動家には少々耳の痛い話も、柔らかくそしてユーモアたっぷりに語っていただくことで、参加者に元気を与えていただきました。
記念講演のあとは、3つの分散会がもたれ「司法制度改革と行政改革」「国公組織の強化と青年」「人勧制度と公務員制度改革」のテーマでじっくりと話し合いが行われました。
集会の最後にまとめに立った秋山事務局長は、公務員制度改革をはじめとする諸要求前進に向けた春闘のたたかい、とりわけキャラバン行動などの取り組みに全力を尽くすこと、司法制度改革の問題も重要な課題であることから学習を強めること、組織を強化するために奮闘しようと述べました。
閉会あいさつは前事務局長であり、滋賀県労連事務局次長、滋賀県国公副議長、近畿ブロック副議長の要職を努める伊藤氏が熱い思いを込めて語り、滝口議長の音頭による「団結がんばろう」で散会しました。
〈参考〉 国公近畿ブロック キャラバン行動実施要項案(要旨)
1.名称
「小泉内閣の医療切り捨て許すな!国立医療『民営化』反対、庶民の血税を無駄にするな!大型公共事業反対、民主的公務員制度確立、ブロック連鎖キャラバン行動」(愛称は募集の上決定する)
2.意義・目的
2002年通常国会で大きな争点となる医療制度改悪問題、それと一体の国立病院・療養所の統廃合・移譲、独立行政法人化反対のたたかい、国公近畿ブロックとして期間を集中した全組合員参加のキャラバン行動(国公労連が提起する休暇宣伝行動としても位置づける)を配置する。
あわせて、国・地方あわせて700兆円もの借金を抱えていることから、大型公共事業をやめさせ、国民本位の財政に改めさせる運動(財務・金融包囲行動)とも結合させた運動として、組合員が元気になる運動を展開する。
国公労働者が「公務リストラ」攻撃にさらされているもとで、「国民総がかりの春闘」を呼びかける全労連運動の発展と春闘構築の重要な一翼を担うとともに、自らの要求を前進させる展望を切り開く。
3.取り組み期間
2002年4月15日から26日までの期間とする。
4.具体的な行動予定
(1)地区国公を主体としたリレー方式によるキャラバン行動を展開し、大阪をゴールとする。なお、コースは3コースとする。
(2)行動内容は、宣伝行動を兼ねた行政相談活動、自治体・財務局(事務所)要請、国立病院・療養所激励・要請行動、民間との共同行動、決起集会などとする。
(3)すべての組合員が参加できるよう、宣伝・要請行動をキャラバン行動で取り組み、期間中の任意の日に、県国公として、行政相談を行う日をもうけるものとする。
5.取り組みの留意点
近畿ブロック独自のビラ(20万枚)を作成し、各府県国公を通じキャラバン行動で配布する。また、要請文についてひな形を作成する。宣伝カーは、コース別に必要なところについて京都・奈良・大阪の宣伝カーを借りることとし、借料は近畿ブロックが負担するものとする。
公務員制度改悪阻止学習・総決起集会に170名が結集
大阪公務共闘・国公近畿ブロック・大阪国公は、2月5日18時30分から大阪府新別館多目的ホールにおいて、公務労組連絡会事務局次長である黒田氏を講師として招き、「公務員制度改革」について学習を行うとともに、たたかう意思統一を行いました。
冒頭のあいさつにたった大阪公務共闘の町田議長は、公務員制度改革は悪政を推進する公務員づくりであり、事の本質を学習することの大切さ、また、多くの国民と敵対するのではなく、共同を広げることで改悪を阻止しようと呼びかけました。
引き続き、来賓として参加した岩佐大阪労連議長は、公務員制度改革対策本部を立ち上げ、労働基本権を与えるべきとの主張を明確にし、天下りを自由化させないなど、議論を進めながら闘争を展開しようと訴えました。
講演にたった黒田氏は、能力評価による賃金との直結が行われることの危険性をわかりやすく解説しながら、天下りの自由化をはじめとする閣議決定された「大綱」が持つ問題点を分析するとともに、2002春闘でのたたかいの焦点、人権を無視する賃下げ攻撃を批判し、ともにたたかうことの大切さを語りました。
さらに、参加している各単産から報告が行われました。郵産労からは民営化の問題や独自アンケートの取り組みが紹介されました。大阪国公からは、独立行政法人職場における職場実態が報告されました。自治労連からは、自治体現場の状況とともに東京都が実施している成果主義賃金が広げられようとしていることが、大教組からは教育現場の実態が生々しく語られました。
こうした報告を受け、近畿ブロックの秋山事務局長が春闘での行動を提起し、闘って闘って闘い抜こうと呼びかけました。
まとめにたった前野大阪国公議長は、170名の参加で集会が成功したことを報告し、報告でも明らかにされたように、「小泉構造改革」の矛盾を訴え、共同の力で世論を展開しようと訴え、団結ガンバローで締めくくられました。
(国公近畿ブロック事務局長・秋山正臣メール通信員発)
以上