2002年12月10日《No.129》

「新人事制度2次原案」の推進事務局交渉(7)
問題追及に「まだ検討中」の繰り返し

 国公労連は、11月26日に行政改革推進事務局と「行政職に関する新人事制度の2次原案」の内容に関わって、7回目の交渉を行いました。今回の交渉は、これまで6回の交渉を終えて、残されていた2次原案の「組織目標・行動規準」から「救済制度等」までを一括して取り上げ、推進事務局の考え方を追及したものです。交渉には、国公労連から山瀬副委員長、小田川書記長ほか公務員制度改悪反対闘争本部のメンバー9名が参加し、推進事務局側は山際企画官、吉牟田企画官ほかが対応しました。交渉の内容は以下のとおりです。(○:国公労連側、●:推進事務局側)

【 組織目標・行動規準 】「勤務条件性に関わる論点の一つ」と回答
○ 組織目標について、二つ聞きたい。一つは、公務員制度上、組織目標を位置づけるとすれば、その根拠はどこに置くのか。二つめは、設定の根本基準は誰がどのように設定するのか、設定の単位とその策定手順についてききたい。 
● 根拠をどこに置くのか、確定的なことは決まっていないが、組織目標自体は直接の公務員制度そのものではないので、国公法の話にはならない。設定の単位については、それぞれの組織の実態に合わせてつくりたいと考えている。
○ それぞれの組織、とはどういうことを指すのか。
● 各省の組織だ。どこまでを含めるのかは、各省で決めることになる。
○ なぜ聞いたかというと、組織目標が業績評価と密接に関係してくるからだ。公務員制度上の問題ではないと言ったが、新人事制度で非常に重要な論点である労働基本権、勤務条件性という問題を整理していく上で、そこは曖昧なままにはできないはずだ。10月に労働基本権制約の「相応の措置」に関する「議論のたたき台」を出したということは、そこは整理されているはずだ。それに、どの範囲でやるのかが出てこないと、業績管理につながる目標設定をどの単位でやるのかは各省が勝手にやればいい、と言っているのと同じことになる。
● それぞれの府省で、業務レベルだとか組織サイズの違いがある。目標を立てるにも、それぞれ分けた方が適切なこともある。そこは各府省で判断できるよう、考えている。
○ 勤務条件法定主義だとしても、全ての勤務条件を法律なり政令で決めることは不可能だ。民間の場合は根本に労働基準法があり、それから労使間の協約で決まるけれども、公務ではそう簡単にはいかない。一人一人の労働条件について、全て法令で決められるというのか。決められないとすれば、どう下位法令に回していくのか委任形態が固まっていないと、労働基本権問題はきちんと整理しきれないのではないか。
● そこは大綱の具体化に向けて鋭意努力中だ。
○ そこも検討課題の一つということでいいのか。
● 新人事制度の2次原案で書かれていることについて、どういう制度でどういう検討をするのか、全て検討中ということだ。
○ 組織目標の設定単位が評価制度と関わっているわけだから、労働基本権との関わりでも検討しなければいけない、という点については確認できるのか。
● 組織目標がどのように関わってくるのかということまで含めて、検討中だ。
○ それならば、組織目標をブレークダウンしていって業績評価に使うという根拠は、どこにあるのか。2次原案41ページの(3)のbにも「業績評価の業務目標とつながるものである」と書いてある。2次原案の説明の時にも、能力等級と関わって説明したはずだ。
● どこまで密接に関わるのか、どういうふうに法令で定めるのか、そこまでの必要性はあるのかないのかも含めて、関係を整理中ということだ。
○ 6月ならいざ知らず、時間も経っている。「議論のたたき台」の説明もしているではないか。
● 論点の一つであることは確かだが、引き続き検討しているということだ。
○ 労働基本権との関わりを含めて論点の一つ、ということか。
● 公務員の人事管理を考えるに当たって、当然、検討整理しなければならない論点の一つということだ。但し、論点は多種多様あるし、限られた締め切りの中で国公法の改正をどこまでやるかとか現実的なことも考えないといけない。
○ 聞きたいのは、評価制度と組織目標との関係を詰めていく課程の中には、労働基本権問題をかみ合わせていかなければいけないという論点があるのか、ということだ。
● 整理中ということに尽きる。人事管理に関わる問題ではあるが、勤務条件性とは何かという議論をし出すと大変だ。もう少し具体的な条文が出てこないと、議論できない。
○ 組織目標というものを公務員制度改革の一つに位置づけた以上、今言ったような回答では改正作業など出来ないのではないか。
● 組織目標というのは勤務条件性があるのだから、その設定の仕方等については組合によく相談しろ、ということか。
○ そうだ。勤務条件に関わるのだから、管理運営事項だとか行政運営の中身だということでは済まされないし、その設定の仕組みをどうするのかということだ。
● 具体的な条文が出てこないと、その議論は出来ない。
○ しかし2次原案40ページの組織目標の「(1)制度の趣旨」には、「意識改革を図り、職務への取組姿勢や業務の効率性を改善するため」に組織目標を設定する、と言っている。明らかに人事管理を目的としているではないか。
● 公務員は国民全体の奉仕者だという非常に抽象的なものが中心にあり、それをどれだけ具体化するのかをもっとはっきりさせないと、議論は進まない。
○ 評価規準にしても、「自主性」だとか「やる気」「意識」など極めて抽象的だ。評価制度について繰り返し言ってきたが、「情意」だとか「性格」といったものをどう排除していくのかの議論が必要だ。目標課題でも同じで、やるからにはきちんとやらなければいけない。そこを曖昧なままにやろうとするから、勤務評定などで問題が出ている。当局が勝手に制定したもので、しかも姿勢だとか性格などで評価され、それが成果とされてしまう。組織目標と目的評価、業績管理の関係を曖昧にしたままではだめだ。この部分は全面的に変えてもらうか、きちんとしてもらわなければ納得できない。下位法令の中でというが、業績評価そのものに関わる問題だ。また、試行については、40ページの「(2)内容」との関係をどう議論しているのか。例えば細かい点だが、(2)のウ「成果に着目した指標や定量的な指標」と目標管理における個々の職員の目標の関係はどうなるのか。組織目標に出来るだけ沿ったかたちで業務目標を考えさせるのなら、目標管理はどうなるのか。
● 組織目標が定量的なものになる部署では、それがブレークダウンしていって、個人の業務目標も定量的な要素が入ることになる。
○ 労働基準監督官の臨検や税務調査など、能動的業務では定量的要素を立てやすいかもしれない。当然、個々人の目標管理にも入ってくる。そこで「何件やれ」ということになれば、労働条件・勤務条件に関わってくるではないか。政策目標があって、一定程度は定量的目標設定が求められてくることは否定できないが、そういうものと個人の業務目標との関係、業績管理とのつながりが今ひとつ不明だ。そういうものを曖昧にしたままでやれば、二つの問題が出てくる。一つは、組織目標はそもそも行政の目標であって、最終的には組織の全体責任になる。それを目標管理に使うとなれば、職員への責任分散ということになるのではないか。こういう危険性への不安を持たざるを得ない。二つめは、それらはもともと性格が違う、という点だ。業績評価なり目標管理という仕組みは人事育成との関係で論じるべきであって、成果を争うためのものではない。一面的な成果主義だけで運用するような評価制度は、民間でもうまくいってないのが明らかだ。まして公務では、成果を争って評価するような制度が本当に馴染むのか、という議論に戻ることになる。行政運営に関わる目標と人事管理にかかわる目標を意図的に混同している。
● 成果主義が入ったらだめだ、ということか。
○ 個人の業務目標に勤務条件性を認めないのであれば、業績評価と切り離すことになるだろうし、密接に関連するというのであれば、勤務条件性を認めることになる。そのどちらなのか、と聞いているのだ。
● 勤務条件性がゼロだなどいうことはない。どの程度関係が深いのか考えているけれども、まだ示せる段階ではない。
○ いつになったら示されるのか。
● 事務局としても一生懸命やっているとしか答えられないし、具体的にいつ示せるとも回答できる状況ではない。
○ 国公法改正作業の段階で、何を政令にするのか、人事院の関与をどうするのかの仕分けをしなければならないはずだ。少なくとも、その作業が終わる前にきちんと回答してもらいたい。
● どのタイミングでどの内容を示すのかということも含めて、まだ整理が付いていない。
○ 任用とか給与の仕切りは決めたけれども、具体的な中身は整理が付かないまま議論を進めていくつもりか。
● 説明は一定段階ごとにやっていくが、今求められているような具体的な話をするだけの具体的材料がない、ということだ。
○ 新人事制度のいくつかの問題点について、今のような議論がずっと繰り返されている。いつになったら回答が出されるのか。疑問を投げかけておくので、何月何日とは言えないとしてもどういうタイミングで出そうとしているのか、早急に回答すべきだ。
● 平成15年中に改正という方針があり、作業はそれに沿って進めている。
○ 前後関係でもいい。そこはきちんと回答していただきたい。
● 検討状況については皆様方にもご心配をおかけして申し訳ないと思っている。
○ 行動規準と服務との関連、あるいは公務員倫理法との関連はどう考えているのか。懲戒処分との関係は「引き続き検討」となっているが、全体の考え方を明らかにされたい。
● 服務は「…ねばならない。」であり、公務員倫理法もその範囲のものだが、行動規準は、ネガティブなものでなく前向きでポジティブな意識上の指針、規準だ。違反したら懲戒処分になるというものではない。
○ ポジティブな指針だとしても、評価制度に絡んでくれば問題だ。
● 行動規準は個人の業務目標として必ず具体化されるものではないが、もしそのような目標設定をした場合には、評価の対象となるだろう。
○ 何故問題にするかというと、勤務条件法定主義と関係するからだ。勤務条件法定主義を徹底させるというのなら、何を評価するのか、そしてその根拠も明確にすべきだ。評価制度に使う、使わないを各省庁が勝手に決めるというのでは勤務条件法定主義とは全く離れるし、そこは労働組合との交渉事項ではないという結論にもならないはずだ。労働基本権制約の根拠として勤務条件法定主義を持ち出しておきながら、そこが全く外れている。
● もちろん勤務条件法定主義だから、きちんとさせて国会の信任を得なければならない。評価と処遇に関係するものも出てくると思うが、どこをどう法律に書くかはまだ明らかではない。
○ しかしどの段階で決めるのかははっきりさせないといけないのではないか。決める権限なり根拠も持たせなくてはいけない。それも含めて整理してもらいたい。現段階では、規準設定の主体を誰にしようと考えているのか。
● 全府省共通の行動規準と、各府省的な行動規準がある。前者は内閣が、後者は各府省が決めることになる。
○ いずれにしても公務員制度上の問題であるので、国公法との関係は明らかにしていただきたい。
抽象論で公務員職場全体を決めつけるな!
○ 40ページの前文で「現在の公務の職場においては、職員が所属組織の方針、業務への取組姿勢を明確に意識しながら行政の遂行に当たっているとは言い難い状況にある」とあるが、公務全体がそのようになっているとは言えないのではないか。具体的な事例を明らかにしていただきたい。また、「(1)制度の趣旨」で、「職務遂行の方向性や優先順位を中長期的に明示することとする。」とあるが、「中長期」とはどの程度の期間を考えているのか。また、「(2)内容」で「目標内容は社会経済情勢や行政に対するニーズの変化等を踏まえ、必要に応じて適宜見直しを行う。」とあるが、「(3)設定」のbで「業績評価の業務目標につながるもの」としていることから、組織目標が評価期間中に変更なり追加された場合は、「業績評価シート」に記載される業務目標も必要に応じて変更なり追加される、ということなのか。
● 外務省の在外公館や内部での一連の不祥事のように、組織目標が頭にないというか、そういうものを尊重しない行動がある。そのために国民からも批判されている。
○ それは一部のことではないか。ここを読むと、公務全体がそうなっている、だから改革が必要なのだと、そういう構成だ。今の説明は外務省だけであって、他の省は関係ない。
● 全部の例はあげられないが、組織目標が明らかになっていないので皆分かっていない、ということだ。
○ そのように書けばいいではないか。本当に全体がそういう状況だと考えているのか。
● 私は、職員が、うちの目標はこうだとちゃんと言えたのを聞いたことはない。
○ 少なくとも、全国ほぼ同一の行政サービスが提供できていることを考えれば、組織目標は理解されているのではないか。
● 業務の基本的な執行は、法律だとか政令、省令で決まっているので全国一律なサービスがきちんと出来るだろうが、組織方針や取組姿勢などは、皆、何となくになっている。
○ 組織目標は、どこの職場でも、予算要求の段階からきっちり決められているではないか。本当に公務全体を見て言っているのか。ごく特定の問題や本省庁の状況を全ての行政、公務の問題としている。先ずそこに混乱の根がある。
● もちろん、きちんとしているところも多々あると思うが、より明確化するということには異論はないだろう。少なくとも出来ていないところがある、出来ているところはよりいっそう明確にしていけばよいということだ。
○ 「中長期的」というのは、5か年計画というような意味を言っているのか。
● 何年でなければならないというものではない。1年ではないという意味だ。最後の点は、組織目標の変更や追加にあわせて、個人の業務目標も変更しなければならないものは変更することになる。

【 人材育成 】評価制度と絡む以上、もっと真剣な検討を!
○ 人材育成と評価制度が密接に絡んでいるとあるが、その関係全般について伺いたい。また、人材育成にかかわる人事管理権者の責務と公務員制度(人事行政)における研修の企画、立案、実施との関連をどう考えているのか。人材育成コースと任用の関係はどう考えているのか。それぞれ、明らかにしていただきたい。
● 今回の改正では、評価の結果を人材育成に使うこととなっている。評価の結果が良くなかった場合は、どうしたら初期の目標を達成できるのかという観点から人材育成上の措置をとり、それによって能力管理も進められる、ということだ。
○ そういう意味では業績管理と能力評価の両方に関わるということか。
● どちらかを排除するということではない。
○ 育成上の責任は、評価する方とされる方のどちらにかかってくるのか。
● 両方だ。
○ 評価が良くなかった者へ人事管理権者が負うべき責任は、どのように果たされるのか。
● 人材育成の方法はいろいろあるが、人事管理権者にしかできないことで言えば、適性に応じた部署に配置換えするとか、研修・出向命令を出したりとかだろう。
○ 研修の企画、立案、実施はどうするのか。分限との関係も出てくるから、研修制度についても、もっときちんとすべきだ。結局は自己責任に落とされるのではないか。評価制度とも関わる部分であるし、もっと真剣に検討してもらわなければ、全体のバランスが取れない。新人事制度を入れるとなれば、今程度の研修体制では評価反映のシステムも考え直す必要がある。そうしなければ敗者復活も何もない。そこまでの議論をしているのか。
● 必要だということは認識しているが、まだ検討中だ。

【 本省庁幹部候補職員集中育成制度 】キャリア優遇の制度化は認められない!
○ 1種試験採用者と集中育成制度を関連づける必然性はどこにあるのか。
● 今までの幹部育成の考え方についていろいろな批判があり、それに鑑みて検討した。1種新採用者を育成するにしても、一定の期間を決めて、そこから先は今までのような運用はしないというようなやり方が適当なのではないかと考えている。1種以外の人についても、一定期間同じプログラムの中に参加させて育成していくことが必要だ。そもそもそういうステップアップみたいなものは要らないのではないかという意見もあるが、限られた期間の中で幹部職員を集中的に育成する仕組みが必要だ、と説明してきた。
○ 現状で言えば、1種・2種・3種で任用上の差は設けられてない。1種職員を新採用時から課長補佐まで短期集中的に育成するというのは、新しい方式だと言えないこともないが、現状の合法化にすぎないのではないか。
● 一つは、期間を短くしているところが現状とは違う点だ。
○ 確かに早く昇進はするが、課長補佐になっても、適性のない者はそこで腐っていくということか。早く6級までさせるというのはそういうことではないのか。
● 同年採用の人が横並びで機械的に昇進していくというシステムはおかしい、という批判があった。これに対して、一定期間で課長補佐までは一緒に行くけれども、そこから先は差も付くし、管理職としての適性がない方は機械的に昇進はさせない、という仕組みを考えたのだ。
○ そういう問題は、現行制度のどこに起因していると考えているのか。そここそ改革のポイントにしなければならないはずだが、2次案からはその問題意識が見えてこない。だからかみ合った議論が出来ないのだ。
● 現状の問題点というのは、制度の問題ではなく、運用の問題だ。しかし、今考えている制度を、現行の運用と同じものだと意識されては困る。現行の運用と違うこの制度を入れることで、現行の運用の問題がクリアされると考えている。
○ 課長補佐6級のところから向こうの仕切を高くする、そこまでは研修などで早くする、仕事の責任も持たせる、そういう中で選抜をかけていく、そういうことではないのか。それで7級のところでひっかかった人はどうなるのか。この点で二つ疑問がある。一つは上級幹部候補の選抜には落とす仕組みがないこと、もう一つは、定員管理が厳しくなり、3種職員もほとんどいなくなっている、東大卒の2種採用者が増えている、というような現状を、どう考えているのかということだ。これらを考えると、この案では改善にならない。ましてや現状について真摯な検討がなされているのか、といったことも疑わざるを得ない。本省の幹部をつくれば公務員制度がうまくいくといった考え方は到底納得できない。

【 上級幹部職員の新人事制度 】「上級幹部職員」の範囲を明確に法定すべき!

○ 上級幹部職員というのは、新しい公務員制度上どう位置づけられるのか。現行は給与法で指定職を規定しているが、国公法上の問題になるのか。
● どこにどう書くかというのはまだ詰めていないが、能力等級制度の適用は外れるので、何らかの規定は必要になるだろう。
○ 能力等級制を適用しないとする以上、国家公務員法上での区分、下位法令の別建てを考えているのか。上級幹部職員の任用根本規準は、どこに置くつもりか。
● 国公法、下位法令、関係法令の中でどういうふうになるか考えていくことになる。
上級幹部職員法なるものは考えていない。
○ 給与法はどうなるのか。
● そこは検討中だ。
○ 何が障害で残されているのか。上級幹部職員の範囲との関連で、現行11級となっている管区機関の長はどう位置づけるのか。範囲は誰がどのように決定するのか。
● 上級幹部職員の範囲は、定め方も含めて、現在検討中だ。能力等級法の適用範囲除外になるので、当然、何らかの法的根拠を定めなければならないことは分かっている。

【 救済制度について 】国労法並みの仕組みの検討を!
○ 苦情処理の対象は何を考えているのか。評価への苦情なのか、それとも評価反映の結果への苦情まで考えているのか。苦情処理と勤務条件性、労働基本権との関係はどのように整理しているか。それと関わって、設置の単位をどう考えているのか。各省に一つなのか。公平制度についても整理しておいてもらわなければならないが、不当労働行為など集団的労使関係における紛争と、個別労使関係における紛争とはどう整理しているのか。
● 救済制度の細部はまだ固まっていない。このうち、苦情処理については、その対象を広く考えている。評価や評価反映の結果、そういうものも苦情処理の範囲に入る。評価の関係では、新しい制度では評価者と被評価者のコミュニケーションを充実させることになっている。
○ 人事管理権限の委任との関係は念頭にあるか。「人事管理権者は、苦情相談があったときは…体制整備を図ることとする」とあるが、各府省内に評価者と被評価者との関係がある以上、「苦情への公平な対応」は機能しないのではないか。少なくとも、国労法並みの仕組みを検討すべきだ。今の点を含め、検討中とする部分が相当残されている。これらについて、今日のところは意見の主張に止めるが、早急に検討をすすめ、明らかにするよう求める。
以  上
(※注=メールでの配信では、機種依存文字を使用できませんので、丸付き数字は(1)(2)と変え、ローマ数字は算用数字に変えて「1種試験採用者」などとしています。)

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