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国公労連は1月29日夕、推進事務局に対し、昨年12月19日の事務局長交渉で「実質的議論ができるやり方を相談する」との回答があるにもかかわらず、通常国会にむけて国家公務員法等の改正作業を「密室」で進めている推進事務局の不当性を厳しく追及するとともに、実質的な交渉・協議の確約を迫りつつ、「進め方」にかかわって、1週間以内に明確な回答をおこなうよう求めて、交渉を行いました。 交渉には、国公労連側は堀口委員長、山瀬副委員長、小田川書記長、岸田書記次長ほか3名が参加、推進事務局側は春田室長、高原参事官ほかが対応しました。やりとりの概要は以下のとおりです。(注;○は国公労連、●は推進事務局) 【 国公労連の主張 】「実質的議論」をただちに行え! 交渉では、冒頭、堀口委員長が「昨年12月19日におこなった堀江事務局長との交渉で、『誠実な交渉・協議の努力』を言明し、『実質的議論ができるやり方を相談する』と述べていた。同様の回答は、12月9日の室長交渉でも、『実質的な議論を前広におこない、最後は条文ベースの交渉・協議につなげるような形で進めたい』と回答している。しかし、その時点から1ヶ月余りが経過しているが、事務局からは何らの相談も提案もない。 ILOの中間報告・勧告ともかかわって、政府全体の意向として総務省が表明している見解でも、公務員制度改革の進め方については『率直かつ有意義な協議を速やかにおこなう』ことが求められているとし、首相が国会で同様の答弁を行っていると承知している。 政府全体として、労働組合を含む関係者との交渉・協議の努力を表明しながら、具体化しないのは事務局に責任があるのではないか。前回交渉の経過もふまえ、現時点の事務局としての見解を聞きたい」と主張しました。 【 推進事務局の回答要旨 】「実質的議論」いろいろ工夫していく これに対し、春田室長は要旨以下のように回答しました。 ● 12月19日の事務局長との交渉の中で、今後の進め方については、「お互いの信頼関係のうえで交渉・協議を進めなければいけない」と回答し、法案の具体化につながる話においても誠実に交渉・協議を進めたいと回答した。それから1ヶ月が経っているのは確かだが、前に言ったことをないがしろにしているわけではない。 ● 現在も、大綱、2次原案に基づく新人事制度の具体化にむけて、検討作業を続けている。職員団体にはこれまでも意見をもらっているし、各省とも対応をしてきた。形式だけでなく内容的な面を含めて実質的な交渉・協議ができるようにやっていかなければいけないと思っている。どのようにすれば実質的議論ができるのか、いろいろ工夫してとりくんでいく。条文が最終的に固まったときではなく、事項に即して議論していかなければいけない。法制化に向けた具体的考えも出すつもりであり、議論を進めながらやっていきたい。 【 主なやりとり 】室長「来週にも交渉に応じる」 この回答を受けて、小田川書記長を中心に、要旨以下のとおり厳しくかつ激しく追及しました。 ○ 関係者の意見も聞かずに、机上の改革を進める「密室作業」に関わって、ILOへの提訴があり、かつ、国内でも様々な批判がおきているではないか。公務員制度改革について、国民的論議が必要なことは誰もが認めるところであり、法案提出直前になっても議論が成熟していない。その責任は、推進事務局にある。 ○ 労働組合の立場からでも、極めて不満だ。2次原案については多岐にわたる疑問を呈してきた。それらの疑問を整理しつつ法案作業を進めるのが、実質的な交渉・協議を行うということのはずだ。400万公務員の労働条件、生活に直接影響する改革であることへの自覚があるのか。 ○ 実質的な協議とは、推進事務局と内閣法制局との協議結果の押しつけを意味するのではない。労働条件に影響するという観点から、労働組合の疑問や意見をくみ入れて法案作業を行うというのが使用者としての政府の責任であり、労働基本権尊重の姿勢ではないか。 ○ 国公労連との交渉・協議をどう進めるのか、明確な回答を求める。法制局協議を終えてからの回答は断じて認められない。例えば、12月9日の回答では「三法一括は決めていない」とのことだったが、その点はどうなったのか。通常国会への法案提出期限は3月14日と承知しているが、これと法案作業との関係をどう考えているのか。50年ぶりともいえる労働条件決定の基準変更を1ヶ月でどう協議しようというのか。12月9日の回答をふまえ、来週早々にも、労働組合との交渉・協議をどうすすめるのか、推進事務局の考え方を提案すべきだ。 これに対し、春田室長は次のとおり再回答しました。 ● どのような形の法律になるのか、まだ決まっていない。国公法、能力等級法、給与法をどう分けて書くのかも、いろいろな方法がある。そこの分け方もまだ決まっていないし、一つの法案を厚くする方法もある。職員団体に話せる段階になったら話すつもりだった。 ● 実質的な交渉・協議ができるようにやっていかなければいけないという姿勢に変わりはない。来週前半にも、誠実に交渉に応じたい。 この回答を受け、堀口委員長は以下のとおり交渉をまとめました。 ○ 我々は、これまで、公務員制度改革においては労働基本権のあり方が最大のポイントであると主張してきた。その中で「たたき台」が出されているが、労働基本権の制約とその代償措置とは「パラレルの問題である」と総務大臣も国会で回答している。これまでの経過に即した議論を求める。 | |||
以 上 |