| |||
7月16日夕方に開催された自民党行政改革推進本部は、「公務員制度改革関連法案」について、政府サイドでの調整を継続するよう求めるとりまとめをおこなった模様です。 とりまとめでは、「行革担当大臣を中心として…法案提出に向けてさらに準備をすすめる」ことを要請しています。引き続き、行革推進事務局が中心になって、公務員制度「改革」作業をすすめる枠組みは維持することを求めています。 同時に、(1)能力等級基準の策定をはじめとした能力等級制の具体化作業、(2)人事院、職員団体との十分な意見交換、(3)改革関連法案全体の検討、(4)再就職に関する考え方の整理、の4点を指摘し、「公務員制度改革大綱」にそった検討作業を進める「体制の整備」にも言及しています。 通常国会期間内の法案閣議決定は見送るものの、臨時国会以降も念頭に、「大綱」の具体化を進めることを断念したわけではありません。 公務員制度改革をめぐっては、7月8日に開催された自民党の公務員制度改革「関係合同部会」で、了承取り付けのために「行革推進事務局の幹部が、出身省の職員に作成を指示した」(「東京新聞」7月13日付)ことが記された「想定問答集」の存在が明らかになり、その進め方への反発が一気に噴出していました。同時に、能力等級制に勤務条件性がないとする推進事務局の主張への批判、能力等級制の内容の曖昧さ、天下り規制の曖昧さなど、法案内容の不完全さが指摘され、閣議決定は事実上困難となる状況が生まれていました。 また、7月7日期限で、法案への意見を求められた各省からも、厳しい意見が寄せられていた模様です。 「公務員制度改革関連法案」の取り扱いをめぐっては、3月以降、少なくとも4回、閣議決定にむけた具体的な動きが顕在化しました。その都度、職場・地域からのたたかいや全労連規模の運動で、それをはね返してきました。特に、5月段階にとりくんだ「全国キャラバン行動」や、ILO要請行動などの成功は、大きな意味を持っていたと言えます。 前述したように、政府・行革推進事務局は、「大綱」の具体化作業を中止したわけではありません。この時期の閣議決定を断念させたたたかいの到達点をさらに前進させ、ILO勧告にそった民主的公務員制度の確立を実現するため、さらにとりくみを強めましょう。 以上 |