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2001年からの新省庁体制の発足にむけて、政府は、10年間10%とする計画的定員削減や独立行政法人化などによって、今後、25%、13万7千人もの国家公務員を減らそうとしている。私たちは、あらためて国民犠牲の「25%削減」に強く反対するとともに、行政サービスの拡充にむけて、国民本位の行政・司法体制の充実を求めるものである。 9次にわたる計画的な定員削減によって一律的に人が減らされるなかで、職場では、長時間過密労働によって、健康破壊、過労死や過労自殺など深刻な問題をひきおこしている。国公労連の春闘アンケートでも、「月30時間以上の残業」との回答が13%となり、人事院が示す年間360時間とする超勤規制の目安も守れず、恒常的な残業で仕事をこなしている職場実態が明らかにされている。 こうしたなかで、小渕内閣は3月14日、国家公務員の総定員を55万6千人から53万4千人へ引き下げることを内容とした、「総定員法」改定法案を閣議決定し、今国会での成立をめざしている。私たちは、総定員法の廃止を要求しつつ、当面の要求として、行政需要に十分に対応し、国民の行政ニーズに適切に応えた大幅増員の実現にむけて、総定員法の上限拡大を求めてきたが、こうした切実な要求に背をむける今回の総定員法の改定には断固反対するものである。 深刻な雇用情勢や、社会保障の拡充を求める声をふまえれば、国民生活を重視した行政体制の強化がいまほど求められているときはない。定員削減や独立行政法人化による「減量化」は、本来、国が果たすべき行政サービスからの撤退にほかならず、国民にいっそうの負担と犠牲を強いるものである。 こうしたことからも、私たちは、政府に対して、国家公務員の「25%削減」をやめ、国民生活の基盤をささえる行政体制の早急な拡充、安全や環境を守るための必要な規制と監視体制の強化、迅速な紛争処理などにむけた司法体制の人的・物的な整備・強化を求めるものである。 以上、決議する。 2000年3月23日 ○○○労働組合○○支部(分会)3・23職場集会 |