与党三党は、26日の衆議院本会議で、参議院選挙制度改悪法案の採決を強行し、成立させました。票の「横流し」につながる非拘束名簿式の導入という、民主主義の根幹にかかわる選挙制度の改訂を、衆議院でわずか3日間の審議で成立させたことは、断じて認められるものではありません。野党欠席のもとでの参議院・特別委員会の開催強行にはじまり、衆・参両院で繰り広げられた自民・公明・保守三党のたびかさなる暴挙に対し、怒りを込めて強く抗議するものです。
注目すべきは、こうした自公保三党の悪政に対して、国民の批判の声が急速に盛り上がっていることです。世論調査(24日付、「朝日」)を見ても、非拘束名簿式に反対する人は4割、賛成はわずか1割となっています。また、7割の人が「与党のやり方はおかしい」と答えており、自公保三党の暴走を、多くの国民は決して許してはいません。国民世論を無視してまでも、暴挙につぐ暴挙をくりかえす与党の姿は、追いつめられたなかでの「悪あがき」にほかなりません。そして、追いつめているのは、わたしたち国民の力です。そのことに確信を持ち、来年の参議院選挙で、自公保三党に国民の審判をくだそうではありませんか。
全国の仲間のみなさん。
この臨時国会では、わたしたちの労働条件や仕事、くらしに直接かかわる重要法案の審議がひかえています。2年連続で年収ベースの賃金引き下げとなる給与法「改正」案の審議が衆議院ではじまり、11月早々にも成立がねらわれています。その他にも、少年法「改正」案や、お年寄りの生活を直撃する健康保険法改悪、さらには、ゼネコンへのバラまき中心の補正予算案など、国民にいっそうの犠牲と負担をせまる法案審議が目白押しです。
国公労連は、11月1日から15日を、「国民犠牲の行革反対、国民本位の行財政・司法の確立をめざすアピール行動期間」に設定し、秋季年末闘争における行動強化を提起しています。国会での悪政を許さないたたかいとも結びつけながら、この期間中において、行政相談活動や、幅広い労働組合・諸団体との懇談会、街頭宣伝行動・集会など、職場や地域から「対話と共同」を発展させるたの積極的な行動を展開しましょう。
いま、2001年度からの省庁再編、独立行政法人化を目前にひかえて、国民本位の行政確立にむけて重要な時期をむかえています。また、来年度の定員や予算が確定していく段階でもあります。こうした時期だからこそ、「国民の中へ、国民とともに」との立場で、思い切って地域に足を踏み出し、国民世論を味方につけていくたたかいが重要となります。
全国の仲間のみなさん。
こうしたことを確認し、11月1日からスタートする「行革アピール行動期間」での積極的な行動参加を訴えるものです。国公労連本部は、全国の仲間のみなさんの先頭に立って奮闘する決意です。ともにがんばりましょう。
2000年10月27日 |