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●税金の使い方 政府はいま、国民の税金を何十兆円という規模で大銀行の救済に使う仕組みをつくろうとしています。バブルの時代には勝手放題に大儲けした大銀行が不良債権をかかえたからといって、その後始末に国民の血税をつぎ込むことなどとんでもありません。一方で、長引く不況で、国民の生活悪化が深刻なのに消費税の増税、医療や年金制度の改悪で、国民の負担ばかり増やしています。国の行政は何のためにあるのか、誠治は一体どこを向いているのか、その根本が問われています。
暮らしの改善のために必要なことは、国民・労働者のフトコロを直接あたためることです。その特効薬は、消費税をただちに3%に戻すことで、圧倒的多数の国民の願いです。消費購買力を高め、医療や年金の改悪をやめさせ、国民生活を改善することこそ、不況打開の近道です。 政府は口を開けば、医療や年金制度の財政がパンクすると宣伝しています。こうした宣伝のもとで行ってきたことは、医療、年金などの社会保障の相次ぐ制度改悪です。そのねらいは、社会保障予算の大幅な削減です。国民・労働者に押し付けています。さらに、来年の通常国会にむけて、医療、年金の改悪がたくらまれています。国の予算は、国民生活の向上のためにこそ、使うべきではないでしょうか。 しかし、国の予算の使われ方の実際はどうでしょうか。毎年、国と地方で50兆円もの巨額な費用がつぎ込まれています。これに引きかえ社会保障費は、公共事業費の半分以下で約20兆円です。公共事業費が社会保障費より多いという、逆立ちした使い方をあらためさせ、ゼネコン奉仕の公共事業のムダを削ることが必要です。暮らしを改善させるための財源は、こうすれば確保できるのです。 ●規制緩和と政府の役割
規制緩和はよいことばかり、という宣伝がされています。本当でしょうか?航空業界の規制緩和で、新しい航空会社が加わりました。たしかに安い運賃です。しかし、航空業は何よりも、安全が大事です。この航空会社は、どうでしょうか?整備は他の大手会社に委託、パイロットはアメリカから派遣で、自前なのはほとんどない状態です。これで安全は大丈夫なのでしょうか?アメリカでも規制緩和の結果、弱小航空会社が乱立し、事故が多発したことから、航空業の規制緩和は失敗であるという声が大きくなっています。安全が守れないような規制緩和はおこなうべきではありません。 いま、不況の中で、失業が大変増えています。憲法では、すべての国民に働く権利を保障しています。保障するのは国の義務です。働きたくても働けない人に雇用を保証するよう政府に迫ることが必要です。また、中小企業や農業も大変な経営難です。中小企業や農業は日本の宝です。公共事業に偏った農業支援などのような効果の上がらない方法ではなく、国はもっと積極的に、直接に中小企業や農家を支援する政策をおこなうべきです。 いまの日本では、環境、安全、雇用、経営など国民の生活と権利を守るためにもっと国が積極的役割を果たすことが必要です。私たちは、政府の責任を放棄し、大企業の横暴を野放しにするようないまの政府の進める行政改革に反対しています。ご一緒に生活の安心を支える行政の確立をめざしていきましょう。 ●公務員削減と行政サービス問題 小渕首相は所信表明演説で、今後10年間で国家公務員の2割、約10万人を削減するという目標を掲げました。公務員を減らして、国民にとってプラスになるのでしょうか。小さな政府になれば、税金のムダ使いがなくなると思っていませんか。実際は、国民が安心して生活する上で必要な行政サービス部門の削減が強行されています。政府が進めている定員削減は、国が国民に対して責任を追うべき重要な仕事の放棄につながっています。 小渕首相の演説のように、日本の公務員が多すぎるかのような議論がされています。本当でしょうか。実は、国際比較でみても先進国の中で一番少ないことが統計でも明らかになっています。そのことは、実は、政府自身も認めている事実なのです。公務員が減らされることは、国民にとって、決して特になるものではありません。これまで、一環して公務員の定員削減が行われてきました。一律に公務員が削減されてきた結果、国民の命や財産・生活と権利にかかわるサービスが充分できなくなっているのです。 さらに政府は、行政改革の名のもとに国の出先機関が行っている業務を切り離し、独立行政法人という国とは違う別の「法人」をつくろうとしています。そこには、なんと、国立試験研究機関や国立病院・療養所、登記や職業紹介業務など、97機関・約25万人が対象になっています。国民の命と健康、雇用確保などをはじめ、国が直接、責任をおうべき仕事ばかりです。独立行政法人化は、国民サービスの切り捨てそのものです。 今、求められているのは、国民本位の行政サービスを確立するために、福祉や教育をはじめ、国民生活に必要な予算や人員を充実することです。国民生活を重視する行政や財政をめざし、世論と運動を大きく広げましょう。 ●1府12省庁と内閣機能の強化はここが問題
今、政府がすすめている省庁再編は、国民の皆さんの生活に役に立つ改革なでしょうか。 |