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行革基本法の具体化を任務としている推進本部は、9月末に内閣法や行政組織法、各省設置法、独立行政法人通則法などの関連法案と独立行政法人化、出先機関整理合理化などの具体化計画の立案方針を明かにし、10月末には、独立行政法人化計画などについての各省の検討状況を公表しました。各省の検討状況は、独立行政法人化について半数程度が検討意思をしめし、民営化は大半が困難とし、地方出先機関の整理統合についても同様の回答状況となっています。このような「各論反対」の各省の姿勢に対する巻き返し、恫喝が繰り返され、政治的に決着させる動きも強まっています。
●11月20日に大綱の事務局原案提示の動き
法案審議が予想される通常国会に焦点をおき、1)行政改革をはじめとする「6大改革」反対の国民世論を自ら作り上げていくこと、2)政治的な力関係を変え「6大改革」のながれを変えること、そして、3)具体化作業のすすめている推進本部や各省当局に対する取り組みを強め思いどおりの作業を行わせないこと、の3点を過不足なくすすめることが、いまこそ重要ですし、その点での意思統一が本集会の目的の中心です。 国公労連は、本日をスタートに、行革大規模署名と年金改悪反対署名の「両輪の署名」を軸とする98年度国公大運動をスタートさせます。その要綱は、お手元にお配りしていますが、大運動をすすめる上で確認いただきたい3点をまず提起し、基調報告に変えます。
1 99国民春闘と一体で、国公労連大運動を展開
小渕内閣が継承する「6大改革」の流れを変える取り組みは、今日の国民の暮らしの現状や消費税率引き上げや医療改悪などの構造改革推進の悪影響からして、私たちに大儀と道理があります。小渕内閣の悪政にいかり、構造改革路線の転換をせまる国民的なたたかいに結集し、「6大改革」の中心である行革基本法にもとづく行政改革の具体化を許さない世論と国民的な共同を国公労働者の総力をあげて作り出す、そのことが勝利の展望を切り開く最短の道です。その点では、全労連・国民春闘共闘の固く結集し、国民生活擁護の立場で展開される99年国民春闘と一体で、大運動を展開する、その重要性を改めて確認したいと思います。それが第1の提起です。
2 小渕内閣不信任の国民的な運動に結集してたたたかいを進める
景気対策を口実にしたムダ遣い・放漫財政を続けながら、一方で国民サービス切り捨て・負担転嫁の構造改革で国民生活の基盤をなし崩しにする、その矛盾に満ちた政策を続けざるを得ないところに小渕内閣の弱点があります。それだけに行政改革をはじめとする構造改革では、政治的妥協を図りながらも急ピッチで完了しなければ政権維持にかかわるほど追いつめられていることを正確にみておきたいと思います。 国民的な運動、世論の強弱が、小渕内閣を追いつめるかいなかにかかわっています。その点では、すでに始まっている来春の統一地方選挙を重視するとともに、21世紀を託すことの出来ない小渕内閣への不信任の世論を一層たかめていく国民的な運動に結集してたたたかいを進めることを確認いただく、この点が、第2の提起です。
3 国民生活擁護・悪政阻止の国民的な運動に結集し奮闘
この点では、以下の点を強調したいと思います。
その克服すべき課題は、取り組みのアンバランスを解消し、全組合員参加の運動を追求することに収れんされます。
行政改革=公務員削減とすることとの対決なくして、行政サービスをまもり、組合員の労働条件をまもるたたかいとしては不十分です。
県国公の取り組みも重要です。残念ながら昨年の取り組みでは、全労連傘下の労働組合にも要請仕切った結果にはなっていません。そのことが、行革闘争に対する支援・共闘の広がりを狭くする要因にも成っています。4月までの残された時間は決して多くはありません。その点を改めて確認いただき、少なくとも要綱案で示している日程概要での取り組みを最低限の目標にして具体化をすすめていただくことを要請します。
民営化、独立行政法人化に端的に現れている実施部門に経済的効率の追及を強制することは、公益性が極めて高いといわれる銀行が引きおこしている貸し渋りの問題にみられるような国民生活無視の業務執行に行き着くこと、そして当該の労働者には能力・実績による競争で労働条件の限りない切り下げをせまることは火を見るより明らかです。首相の権限強化は、ガイドライン法や憲法改悪の動きと連動して、平和と民主主義を脅かすことも明らかです。そんな改革を許したら、21世紀の「この国のかたち」はとんでもないものになってしまいます。この点での意思統一を強固なものにし、その上で、1)行政改革の目玉とされている独立行政法人を「一つたりとも」許さず、行革推進者達を窮地に追い込んでいくことは「6大改革」の流れの転換をめざす上でも大きな意義を持っていること、2)税金のムダ遣いの問題をただすことは、一面で国公労働者の働きがいの再確認でもあること、3)巨大省庁に反対することは、一面では官僚の特権化をただす課題でもあることなど、署名の各項目の積極的な意義への理解も深めていただき、国の役割を問いなおし行財政の民主的転換を展望して、今日から98年度国公大運動を開始しましょう。 |