雨の中、行革基本法の成立強行に抗議しデモ

【国公労連「行革闘争ニュース」98年6月10日付宸Qより】


 ◆東京国公主催で180人が参加

 10日昼、東京国公の主催で昼休み請願デモが行われ、行革基本法(中央省庁改革等基本法)の成立が9日の参院本会議で強行されたことに抗議のアピールを行いました。この昼デモには、雨にもかかわらず組合員180人が参加、「国民いじめの中央省庁再編反対!」、「国民サービス切り捨てを許すな!」と国会周辺にシュプレヒコールをこだまさせました。

 ◆社民党から3人が行革基本法案反対にまわる

 前号でお知らせしたように、行革基本法案の採決で、社民党の3議員が反対票を投じました。この3議員は、照屋寛徳(沖縄選挙区)、志苫裕(比例代表)、大脇雅子(比例代表)の各氏。このうち、志苫、大脇両議員は国公労連の行革署名の紹介議員となっています。このことからも我々の働きかけが大きな力になって、法案反対の立場に立ったと言えます。

 ◆拡大中央委員会で行革闘争方針(6〜8月期)を補強

 国公労連は6月9日、東京・麹町で各ブロック国公・県国公代表も出席する第103回拡大中央委員会を開き、98年夏季闘争方針を決定しました。拡大中央委員会では、夏季闘争方針の補強として人勧期の賃金闘争とあわせ以下の行革闘争方針を決定しました。

 ◆98年夏季闘争方針の補強について

 4 人事院勧告期のたたかいの補強(6月〜8月の取り組み)
 【1】 行革闘争にかかわって

(1) 行革基本法案の成立をうけて政府は、首相を本部長とする中央省庁等改革推進本部(事務局は、当初100名程度)を発足させ、99年通常国会(国会答弁では、99年3〜4月以降)に関連法案(1600本程度の現行法に関連すると想定)を提出するテンポで作業を進めることとしている。
 行革基本法案の国会審議からしても、1)各省の行政権限の範囲、2)独立行政法人など新しい制度の具体的内容、3)各事務、事業ごとの行政減量化の具体的内容(局、課の統合や地方支分部局の整理、独立行政法人の対象業務の検討など)、4)内閣法改正、5)公務員制度見直し、などがその中心課題となることは明らかである。

(2) 行革基本法案は、橋本「6大改革」推進を宣言するとともに、その実行を前提に国の行政組織再編の「基本」と「行革」のプログラムを明示したものである。そのことからして、国公労連は、行革基本法にはあくまでも反対の姿勢を堅持し、国民本位の行財政確立をめざす立場にたった運動を引き続き展開する。
 同時に、行革基本法が成立したという新たな局面にたって、新たな府省のもとでの集権化や国民生活関連業務の切り捨て、行政サービス実施部門をはじめとする実施部門の「合理化」反対などの点をこれまで以上に前面に押し立てた取り組みを産別一体で展開する。

(3) 以上の点をふまえたこの時期の具体的な取り組みは以下の点を基本に具体化を図る。

1) 6月22日の週からの国公労連・第1波全国統一行動で実施する職場集会で、これまでの行革闘争の到達点を確認するとともに、引きつづくたたかいの意思統一をおこなう。

2) 行革闘争本部のもとに、各単組の政策担当者で構成する「プロジェクト」を設置し、行革基本法案の国会審議もふまえた各省毎の「問題点整理」を6月中におこなうとともに、中央省庁等改革推進本部への申し入れ行動を7月中・下旬をメドに具体化する。

3) 「問題点整理」もふまえ、7月15日から8月末までを取り組み期間として、橋本「行革」の問題点を明らかにするビラ配布を中心とする宣伝行動(100万枚規模)を展開する。
  同時に、この時期の取り組みとして、行革大規模署名の紹介議員となった国会議員等を対象にした地元及び中央段階での要請行動を展開する。
  宣伝行動、地元議員要請行動は、県国公段階での具体化を7月10日頃までに完了することとする。

4) 「プロジェクト」での「問題点整理」もふまえて、橋本「行革」を告発するパンフレットを作成する。
  このパンフレットをもとにした団体、地方自治体要請の具体化について、単組との協議を進める。

5) 新たな局面での行革闘争の強化を図るため、7月10日までを集中期間に、職場段階からの「行革学習会」を取り組む。そのための学習資材として、6月21日付けの国公労新聞で、行革基本法の問題点等を特集する。
  この取り組みについては、単組段階のみではなく、県国公段階でも学習会等を組織することとし、可能な限り連鎖的な取り組みとなるようブロック国公での調整をおこなう。

6) 6月18日(6.17中央行動の翌日、10:00〜15:00)に第7回行革闘争本部を開催する。

7) 臨時国会が早期に召集されことになれば、その国会では「新ガイドライン法案」の取り扱いが最重要課題となることが想定される。同法案に反対する署名行動を7月中旬から取り組みを開始するとともに、労働諸法制改悪など他の橋本「6大改革」具体化法案の成立阻止の取り組みとあわせ、国会開会時期や全労連などでの運動具体化もふまえつつ、再度の行動補強をおこなう。

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