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<衆議院> 約65万名分を集めて提出した「国民本位の行財政確立求める請願署名(行革大規模署名)」は、6月17日の衆議院・行革特別委員会の理事会で、保留扱いとなりました。 理事会では、特別委員会委員長が、「行革基本法が成立しており、通常法案とかかわる請願は審議しないことになっている」と提案しました。これに対して、日本共産党の松本善明議員が、「省庁設置法など今後の法案にかかわる内容であり、審議して採択すべき」と主張しました。しかし、他の政党の理事は何らの発言も行わず、結局委員長提案のとおり審議も行わないままに「保留」(請願不採択)とすることとなりました。
<参議院>
●全労連は、中央省庁等改革基本法(行革基本法)の成立にあたって、10日付で、全労連はつぎのような見解を発表しました。
[見解]
中央省庁等改革基本法案の採決強行にあたって
1)6月9日の参議院本会議において中央省庁等改革基本法案が自民、社民、さきがけなどの賛成によって採択強行された。政府は橋本首相を本部長とする中央省庁等改革推進本部を今月下旬に発足させ、省庁設置法案作成に着手するとしている。
2)政府は、省庁再編によって「財政構造」改革を推進するとしているが、「国土交通省」の創設で、公共事業の7割を占める巨大利権官庁を出現させ、五全総(新全国総合開発計画)にもとづいて、すでに破綻している浪費型の大規模「公共事業」を21世紀にむけさらに推進しようとしている。このことが財政危機をさらに深刻にさせることは必至である。「完全失業率」が4.1%と戦後最悪を記録しているいま、労働行政の充実・強化が求められているにもかかわらず、労働省と厚生省を統合した「労働福祉省」は「失業対策」を「省」の目的から欠落させるなど、国が憲法にもとづいて国民に保障することを義務づけられている生存権、勤労権などの国家責任を縮小・放棄しようとするものであることも鮮明となった。
3)短時間の国会論戦でこれらの事実が明らかになると、「法案の成立後改めて具体的に検討する」(橋本首相)などと答弁しているように、政府自身がまじめな検討に値しない法案であることを認めている。
以 上 |