98年度国公労連運動方針案のポイント--行革闘争は新たな重要段階へ広範な仲間と共同し歴史的情勢生かす運動を
【「国公労新聞」第995号98年8月1・11日合併号より】

 ●国公労連は、第43回定期大会を8月26〜28日の3日間、東京で開催します。
 今年の6月に「行革基本法」が成立し、私たちの職場や国民サービスのあり方が大きく問われています。また、春闘相場は過去最低となり、失業率は過去最悪を更新しています。こうしたなか、国公労連には、要求実現にむけた積極的な方針と運動がもとめられています。国公労連98年度運動方針案のポイントを紹介します。

 ◆たたかいの基調◆

 ○財界・大企業奉仕の「行政改革」と対決し、国民本位の行財政・司法の確立をめざす。
 ○労働者とその家族の生活改善を重視してたたかう。

 この2つの課題をこの1年間の柱にすえます。
 とりわけ行革闘争は最重要課題であり、国公労働者・労働組合にとって、組織の存亡にもかかわる重大なたたかいの1年となります。引き続き臨戦態勢を確立し、組織の総力をあげて奮闘します。

 ◆重点課題◆

 ●財界・大企業奉仕の「行政改革」と対決し、国民本位の行財政・司法の確立

 政府・自民党による国民犠牲の「行政改革」とのたたかいは、全労働者・国民の課題であると同時に、全公務員労働者の課題でもあります。行革闘争をめぐる局面は、新省庁設置法や独立行政法人法など千六百本にもおよぶ法案の作成・修正作業へ移ることになります。引き続き、国公産別の総力をあげたたたかいが求められています。このたたかいに、全組合員の参加を意識的に追求していきます。国民世論の多数派形成や、あらゆる傾向の労働組合・団体との共同行動を国公産別として追及し奮闘します。また、これらの運動を、国政や地方政治革新の取り組みとも結合させます。

 ●公務員賃金闘争の前進と民主的公務員制度確立をめざす

 【賃金闘争】
 財革法下はじめての今年の公務員賃金改定について政府回答は、「国政全般との関係を考慮」という、これまでの域を出ないものであり、98人勧の取り扱いについても昨年になく厳しい状況にあるとみる必要があります。
 政府が「人事院勧告制度」さえ軽視し、人事院が「民間準拠」に埋没しているもとで、いかに労働と生活の実態に見合った賃金改善を実現させるかの取り組みがもとめられています。
 「国政全般とのかかわり」を口実に、労働基本権の「代償措置」さえ否定する政府の攻撃に対しては、97年秋のとりくみの総括もふまえ、ストライキ態勢の確立を含むたたかいを展開します。この取り組みとも結合して、労働基本権確立を政府に迫る取り組みをすすめます。

 【公務員制度】
 政府と人事院の双方がすすめている公務員制度の見直しや、人事院の中長期的な給与制度の「見直し」などに対するたたかいを通じ、人勧制度の矛盾を徹底して追及し、人勧体制打破を展望したたたかいへの発展をめざします。

 ●労働者・国民生活擁護、平和と民主主義をまもるたたかい

 【平和を守るたたかい】
 日本国憲法の理念やその民主的条項、国民の基本的諸権利を踏みにじり、アメリカの世界戦略構想にもとづく軍事協力体制や「有事法制」など反国民的な反動体制作りや、憲法改悪に反対するたたかいに積極的に結集して奮闘します。
 こうした取り組みの中で、国公労働者としての特性を発揮していきます。

 【労働法制・社会保障】
 「橋本6大改革」に基づき、社会保障・年金・医療制度の改悪、労働諸法制の改悪や企業の横暴による労働者の基本的権利の侵害の横行など、労働者・国民に仕掛けられている攻撃は、質量にわたって激しさを増してきています。
 労働法制の全面改悪に反対し、引き続き全力で奮闘するとともに、年金制度改悪に反対する運動に大きく取り組みます。
 国公労連として、こうした課題の取り組みに結集し、共同行動を前進させるために奮闘します。


トップページへ   「行政改革」問題資料へ 国公労新聞へ