5月27日午前、行革特別委員会の質疑
--(国公労連「行革闘争ニュース」1999年5月27日付)
1999年5月27日 No.105


 27日午前、衆議院・行政改革に関する特別委員会は、自民党より倉成正和、戸井田徹、山本幸三、岩永峯一各委員および民主党から中桐伸伍委員が、質問に立ち審議が行われた。各単組・国公労連本部から14人が傍聴に参加した。審議の概要は以下のとおりである。
(自民党・倉成委員の質疑要旨)
 国立大学は、平成15年までに結論を得るとしているが、改革は独立行政法人化を前提とした前段階なのか。
 また、独立行政法人化に関して、そこで働く人には不安があるのも事実だが、独立行政法人は新しい体制への挑戦であり、そこにいく人には優遇することも必要ではないか。独立行政法人は、特殊法人、公益法人の改革にも活用できる。企業会計原則の導入は、中央省庁にも導入できるのではないか。
 政府答弁は、堺屋経済企画庁長官から、大学は研究機関と教育機関の役割がある。これからは個性を重視した教育が重要な役割である。また、太田総務庁長官は、大学改革は独立行政法人化をも視野に入れたものである。国立大学の会計は一般会計からの渡しきりの交付金で当面確保する。中央省庁等への企業会計原則の導入に関しては、中央省庁の会計方式などは大蔵省で検討している。特殊法人は指摘されてきたことに答える法案も準備している。次の段階で改善していく。
(戸井田委員の質疑)
 教育費について、子供の学費を親が負担しなければならないシステムはよいことではない。奨学金は確かに増えたが、アメリカに比べ二ケタの差がある。私立大学では学校が保証し、有利子で学生に貸す制度もある。官が利子補給するなどそういう制度も必要ではないか。
内閣機能の強化について、総理大臣のリーダーシップが打ち出されている。内閣府もできるが、政治スタッフがたくさんでき、調整が連携してできるのか、整合性のある制度になっているか質問するとともに、特命担当大臣の性格などを問うた。
 政府答弁は教育費について、有馬文部大臣より十分な奨学金を準備しておくことが必要。平成11年度予算では奨学金を大幅に増やし、基準も緩和している。とくに大学においては入学金と授業料が高すぎる。これを抑制していくことが必要である。
 太田長官は、中央省庁改革の柱の一つは内閣機能の強化、総理大臣のリーダーシップの強化である。総理大臣が発議権を持つ。内閣官房は一体となって調整だけでなく、企画・立案の手助けを行う。内閣府は相当の部分が企画・立案機能を持って各省に号令する。副長官補は、内・外政審議室長の仕事をやる。より弾力的にした。内閣府は四つの会議と他の機能をもち、そこへ副大臣と政務官が登場する。補佐官はそのときの内閣で使い方を考える、と答弁した。特命担当大臣は内閣府のもつ総合調整機能の特定のものをもつとし、官房長官との関係では、一部の仕事については特命担当大臣に任せることになる。経済諮問会議の企画立案をやるが、人事・予算は官房長官がやる。また、副長官補は民間からも採用できると答弁した。
(山本委員の質疑)
 財政と金融の分離は行革の1つのテーマである。金融とは何かという定義が明らかにされなければならない。つきつめれば、金融イコール財政ではないか、それが本来本質的である。経緯を経て経済の危機管理は金融庁と財務省の共管となった。危機管理には財政出動が必要である。また、財政、金融の分離に一応のケリが着いたが、見直しもあるのか。  
 宮沢大蔵大臣は、金融庁の設置に金融の定義はない。金融は金融庁。財務省の任務ではないと考える。ただ、金融危機は金融の範囲で済んでおらない。財務省設置四条で所掌事務のなかで関わることを掲げている。柳沢金融監督庁長官は、日銀特融はつなぎの資金である。ほんとうの金融を支えるのは財政資金しかない。金融の危機には最終的には「国庫」大臣である財務大臣が責任をもたないと国際的に安定しない。また、見直し問題では太田長官は一般論としては見直しはあるが、現在はたどり着いた結論であり今はいうべきではないとした。
(岩永委員の質疑)
 数合わせの省庁再編、地方の主体性が発揮できないとの議論もあった。改革は出発点である。国、地方の新しい行政制度のなかで国家像をめざす。それは市町村合併にもあろう。市町村合併にいく、おのずと州制度がいいのではないだろうか。省庁再編の将来ビジョンは、国は外交・防衛・金融とかいう国家の役割を果たすものに絞り、そのほかは地方におろすべきである。
 答弁として、野田自治大臣は国と地方の関係を一括して審議している。極力、国でなければならないことは小さくする。規制緩和とも結んで、自立した個人、自立した地域をつくる。自主的・自立的な自己決定をつくる原則をうち立てた。いままで7割を占めていた国の事務としての機関委任事務を廃止し、法定受託事務と自治事務とした。県では自治事務7割、市町村では85%と逆転し、大きく前進した。そのためにも市町村合併の促進が必要である。
 また、太田長官は明治維新以来の改革であり、第一歩が始まったと考えているとし、今後の改革をどこが担当するのかとの質問には、総務省が地方・中央も所管する。国あげての改革は内閣が考えなければならないと答弁するとともに、行革推進本部事務局は2001年6月まで継続する。と河野内閣審議官が答弁した。
(中桐委員の質疑)
 国と地方の役割を明確にすることが重要である。そこで国の関与がもっとも多いのは建設省である。596項目の国の関与の事務がある。とくに都市計画で、一定の前提のもと、都道府県はあらかじめ建設大臣に協議し同意を得なければならないと定めている。ここでいう国の利害に関係するものとは何か、地方分権推進計画の第二次勧告では国の関与を都道府県を越えた広域的視点に立ったものともしているが、都市計画法では市町村については1つの区域を越えるものにも規定しているのに、都道府県では法文上落とした理由はなぜか。
 これに見られるように、機関委任事務から自治事務へ変更の際、国の関与がずさんに決められたのではないか。自治権の侵害につながるものである。きちんとした仕組みに変えるべきだ。
 政府答弁として野田大臣は、国の役割は国家の存立に関わるもの、全国的規模で、もしくは全国的視点で施策しなければならないものとし、具体的には外交・防衛・通貨や司法、公正取引の確保・生活補償基準・労働基準、また公的年金・宇宙開発・全国的基盤整備があげられる。また、現在7〜8割ある機関委任事務が法的受託事務として3割に減らした。公共事業については、この基本原則に沿って、住民に身近なものは自治体が主体になっていかなければならない。関谷建設大臣は、国の利害に関係するものは大臣がチェックしていくことが必要である。都市計画法上、都道府県を越えた広域的視点を明記していないことについて政府委員は、国の利害をはかる観点に入るとの解釈であるとしたが、中桐委員の、解釈では裁量が入る法令主義の原則に沿うべきであるとの指摘で、委員長預かりとなった。 
 このほか、公共事業のあり方や統括補助金について、どのようなプログラムで行うのか、との質問がなされ、野中官房長官の地方分権推進計画に基づいて国会で地方分権のいっそうの推進に努めてまいりたいとの答弁で、午前の審議は休憩に入った。

27日午後の質疑
<平野博文議員、山本譲司議員の質問(民主)>
平野議員:法定受託事務は、国の事務で、本来国がやるべきだが、利便性、効率性から自治体が受託するものと考えてよいか?
野田自治大臣:国か地方かが重要なメルクマール。自治体の事務であれば、法定受託事務か、自治事務かで、法定受託事務について定義し、自治事務に就いては積極的に定義していない。
平野議員:法定受託事務は、自治体事務全体の30〜40%と見られるが、これをできる限り少なくするべき。
野田自治大臣:ご指摘の通りで、極力抑える。自主性、自律性の下で自己決定してもらうのが原則。
平野議員:法定受託事務を政令で定めると膨れてしまうのではないか?
野田自治大臣:根拠法令は国会審議で決められる。細目まで法律で決めるのは現実的でない。
平野議員:国民は冷めている。今回の法案で分権が進んだというのは何か?
野中官房長官:明治以来の縦の関係を横の関係に変える。住民が主権者。市町村が内堀、府県が外堀で住民を守るが、市町村合併は、明治22年3万が1万に、昭和30年前後に1万が3千になって以来ほとんど進んでいない。合併を大胆に進める必要がある。
平野議員:自治体の財政確立が重要。権限移譲と表裏一体でないといけない。
野田自治大臣:今回の法案はより急ぐ、国の事務と地方の事務の区分について出した。今回の措置で、都道府県においては、機関委任事務が7〜8割だったのが、これまで持っていた団体事務と自治事務で7〜8.5割になる。財源については、経済の正常化がない状況での配分は、正しい結果が得られない。実質2%成長になれば踏み込める。
平野議員:努力して節約すると交付税が減ってしまうのは問題。
野田自治大臣:それではいけないということで、一般財源を19%増やし交付税として交付し、一般財源が65%程度になるようにした。
平野議員:地方自治体に課税権を与えることがないと、税金の取り方使い方についての住民の自治意識が高まらない。
小渕総理大臣:税源の配分を考えることは当然だ。地方の独自財源を考えるのは望ましい。一方、地方間の格差が大きいために交付税制度が必要。
野田自治大臣:これまでも法定の標準税率に普通税の場合上乗せできたが、今回、目的税についても上乗せできるようにした。
山本議員:権限、財源、人の移譲を進めないといけないが、財源、人は逆の方向を向いている。中央省庁からの都道府県出向者はどれくらいか。厚生省汚職もあり、補助金を背景にした出航は問題。
小渕総理:1146人、うち自治省が243人、建設省が246人。人事交流は、相互理解、活性化に意義がある。
山本議員:地方議会の議員定数の上限を機械的に決めるのは問題。
野田自治大臣:条例だけで決めるのが望ましいが、明治以来の法定定数主義がある。法律ですべて決めるのではない。
山本議員:定数削減条例を97%の自治体が決めている。一方、法定定数を超える自治体が109ある。議員定数削減は、地方議会での突っ込んだ議論が必要。
野田自治大臣:法定定数というのでなく、上限という形にした。本委員会では逆にもっと厳しくしろという意見も出ている。
山本議員:外国では、自治体が自ら決めるのが当然だ。しばりをかけないようお願いする。補助金の統合化の目的について聞きたい。
宮澤大蔵大臣:国が箇所付けしないで、地方に任すということ。
山本議員:省を超えるものは統合しない。高知県の橋本知事がやったように、部局間にまたがるものを統合しひも付きでないようにすることは出来ないか?
宮澤大蔵大臣:総論としては、一つ一つの省が補助金でコントロールするのは感心できない。重複を一緒にするのは、今回の省庁再編成でもやってみる。
山本議員:自治体が宅地開発指導要綱に基づき指導することをしばるべきでない。まち作り条例も作りやすくする方向で指導せよ。
関谷建設大臣:作りやすくなるよう指導する。都市計画法も、30年たち、所得水準が上がり、弱者への方策が求められるなど情勢は変化している。いい方向に進めていくべき。都市計画審議会でも、法律に上乗せ規定はダメだが、詳細に規定するのはよいとなっている。
山本議員:市町村都市計画審議会が法定化される。法定化されている都道府県審議会は、オープンでない。法定化で、今までオープンだった市町村審議会がそうでなくならないようにすべき。
関谷建設大臣:オープンにする。

<佐藤茂樹議員(公明党)の質問>
佐藤議員:分権一括法案は、明治以来の機関委任事務の廃止、中央集権の緩和、対等関係になるのは画期的。しかし財源措置は不十分。一方、中央省庁再編法は、官主導から政治主導などの一方、肥大化の一途となる大括り化、民間移譲、民営化が不十分で不満足。国土交通省は、9.8兆円の公共事業費の79.3%をしめるという批判があるのに作るのか?
太田総務庁長官:国土政策という同じ目的で作られる。新幹線を作るのか高速道路を造るのか整合的に選択できる。
佐藤議員:地方分権第5次勧告は、農水、運輸、建設の抵抗があったと聞くが。
野中官房長官:5次勧告へ向けた論点整理には、国道58号までは国で、それ以外は地方だとか、1県内のみの1級河川は県が担当など、長い間地方自治にたずさわったものとして想像もできないことが書いてあった。自治体では、主要地方道の国道昇格を運動してきている。各省の反乱ではなく、地方の声が高くなってきたことは事実。あのままいっていたら分権は勢いを失っていた。
佐藤議員:1〜4次勧告までは、地方6団体のバックアップがあったが、5次勧告は、足並みが乱れた。総務庁長官は、広報誌で、相当数の県知事、市町村長が論点整理の方向をやめてくれといってきたと発言しているが?
太田総務庁長官:限られた大都市の首長は大歓迎で、それ以外の、県知事、市町村長は反対だった。問題は、自分たちの負担でやるのか国の負担でやるかだ。財源の配分ともどもやらないといけない。
佐藤議員:直轄工事の範囲は、関係審議会で決めるとなっているが、審議会自体4月27日の閣議決定で整理される。とかく、縦割り、官僚の隠れ蓑の批判があるからだ。本当に基準作れるのか?
関谷建設大臣:直轄区工事については、河川審議会、道路審議会において検討し、7月にも答申を得て基準を策定したい。
佐藤議員:分権推進委員会の任期が来年7月で切れる。法律の期限も同月切れる。どんな体制で推進していくのか?
野田自治大臣:財源や、この法に基づく実行のフォローアップをどのような体制でやるか、来年7月までに検討する。
佐藤議員:一括法案による建設基準法改正で、国の直接執行が規定された。分権に逆行する。
関谷建設大臣:国等の建築物で、地方自治体の利害と必ずしも一致しない場合で、適法の申請に基づくのに、違法な処理が行われ、国の利益に重大な関係を持つものについて行えるようにした。審議会で確認し直接執行する。どのような建物についてかは、個別具体的に判断するが、多数のものの生命に関わる欠陥建築であるとか、国の利益に重大な関係を持つ防衛であるとか、原子力関係施設が当たる可能性がある。
佐藤議員:勧告でもこれははっきり言っていない。あっていいと考えるのか。
野田自治大臣:緊急の場合に限って、直接執行する。
佐藤議員:国家公務員の削減は、純減か?
太田総務庁長官:その覚悟だ。
佐藤議員:富国有徳と行革の結びつきは?
小渕総理:今回の改革は、日本人自らが改革するということ。有徳は、国としてのかたち、心だ。プリンシプルとして努力する。
佐藤議員:権限廃止は、これまで不透明で、官民のもたれあいの原因となり、官僚のさじ加減のもととなっていたものを廃止することは大きな前進。所掌事務規定は権限規定を含まないか?
小渕総理:各省の担う事務を規定。

 27日午後、西川知雄(公明・改革)議員、東中光雄(共産)議員、深田肇(社民)議員が質問にたちました。

<西川知雄議員の質問要旨>
○財政と金融の分離について、4月14日の公明・改革クラブで提案した内容を自民党・政府与党として今回の法案に受け入れたと解してよいか。
○金融庁と財務省の意見が食い違い、うまくいかなかった場合、内閣設置法案42条では、金融危機対応会議で審議されることになっているが、省庁間で意見の相違があれば、総理が調整すると確認していいか。
○イギリスでは財務省、日銀、金融庁の3者が協調してやっていく構造になっていて、月に1回意見交換をやっていこうとなっている。金融危機対応会議はそういう性質のものか、突発的な時におこなうものなのか。
○金融破綻の処理等の企画・立案の主たる任務は、金融庁であると法案に書いてある。範囲の大きさは、金融庁が大きく、財務省が小さく、主従関係にみえるがどうか。
○税務署の職員は、実際に所得税の申告の時、必要経費の「必要」という解釈をある程度わかりやすく入れないと混乱し現場の人も気の毒だ。税の公平さのためにも明確なガイドラインを国民に伝えるべきではないか。
○税が公正に徴収されているか、国民は注目している。厳正・中立・公平性をもって職員に徴収させるようにしないといけないがどうか。

<答弁要旨>
●(小渕首相)財政・分離について、公明党・改革クラブの要請を自民党も了解して結論になったものだ。
●(宮沢大蔵大臣)法案では、財務省の任務は金融ということを入れていない。設置法で金融庁は、金融をつかさどる任務を明快にしている。省庁間で意見の食い違いがあった場合、委員のご指摘のような運用になる。
●(小渕首相)金融危機対応会議が期待しているには具体的な事例について会議をするのだが、月1回の意見交換をおこなうような性質を否定していない。検討したい。
●(小堀法制局長官)金融破綻処理等では、金融庁が主として所管する。財務省は財政が関与する場合、その観点から金融庁とともにおこなう。金融庁が主で財務省が主でないといえる。
●(宮沢大蔵大臣)そのようにおこなう。
●(宮沢大蔵大臣)税務調査にかかわる勤務評定をおこなっていないが、注意する。

<東中光男議員の質問要旨>
○2年前に大改悪された米軍用地特組法を今回、地方分権推進の名のもとに、代理署名や広告・縦覧といった地方自治体をがおこなっている事務を国に吸い上げ、収用委員会を骨抜きにする異常なものだ。
○沖縄で住民の意志に反し、代替基地建設などにあたって緊急採決を使うことはありうるのか。
○米軍用地特組法は、国民の土地・財産を強制使用する制度。国民の財産権を規定する憲法29条にそって、措置されなければならない。現行の土地収用法と旧法との原則的な違いは、@国防、軍事に関するものは不適切とした、A収用機関・審査期間が官権的・一方的な国家機関から、公平・中立・民主的な公選制の県の収用委員会にした、B審査の手続きを公開・民主的にかえたことといえると思うが、これでよいか。
○土地収用法の改正で、土地調書のへの代理署名や、裁決申請書の広告・縦覧を法定受諾事務にして、国の直轄事務にしないのは、なぜか。
○旧法の戦前の原理に戻すものではないか。

<答弁要旨>
●(野中官房長官)今回の改正は緊急採決制度をつくるなど、きわめて高度な、公益的要請を満たすものだ。今回の地方分権において、国がおこなうものを明確にしたもの。沖縄に対する平和の気持ちは変わらない。
●(野中官房長官)沖縄県をこえて、政府はおこなうことはない。真にやむをえない場合、また国際情勢、必要性、住民への影響などを諸般の事情を総合的に判断しておこなう。沖縄県の要請でお手伝いし、沖縄県を越えてやることはない。
●(関屋建設大臣)新法と旧法の違いは、そとおり。
●(防衛庁長官)国と地方公共団体の役割分担で、国家の存立にかかわるもので、国の直接執行事務にした。地方分権の推進に反するものではない。
●(防衛庁長官)今まで、地方にやらせていたことが問題であり、本来の姿にかえったものだ。改正は、高度の公益的な要請に応えたもので憲法29条に違反しない。

<深田肇議員の質問要旨>
○省庁改革の提案理由に国民主権が目立つが形式的、手続き的で憲法の精神から言葉が足らない。どうやって主権者・国民の意志を反映するのか。
○公務員の定削で、基本法では10年間で10%だったものが、最終的に25%にはねあがった経過は国民、職員にはわからない。
○25%削減になった理由は、納得できない。しつこいようだが、25%にするために責任はお持もちか。
○生首を飛ばさないという答弁をいただいた。
○人口比率から一般的に言って、公務員が少ないことはわかっている。10年後は、何万人になるのか。国民に対する行政サービスをおこなう青写真を引かず、25%削減ありきではないのか。
○国家公務員85万人は、不安な状態におかれている。職員の心境を知っているか。
○独立行政法人化で自・社・サでの確認、労働関係の配慮は生きていると思う。基本法41条を尊重することを確認したい。

<答弁要旨>
●(小渕首相)今回の2つの法律は、歴史的にみて中央集権的な行政を抜本的に改めるもの。横の関係をしっかりして、中央と地方の相協力する。国会で充分審議し、国民のご理解を得る。
●(太田総務庁長官)25%削減は小渕内閣の公約、自・自連立の協議を経て決まった。我々も大変当惑したが、ご理解も得て取りくんでくことになった。
●(太田総務庁長官)連立する際に自由党から示唆があった。4%が退職、1.2%を補充すれば、2.8%分が不補充になる。それをやっていけば28%の削減になる。
●(野田自治大臣)やめていく人の半数しか補充しないと25%の削減になる。生首を削減したくない。不補充することで余分な仕事を減らすことになり、定員管理も進む。
●(太田総務庁長官)数だけを見ると、人口比に対して公務員が少ないのは、そのとおり。今の形ではなく、さらなる工夫が必要だ。
●(太田総務庁長官)国家公務員は、やる気はあると思っている。それが、国を支えてきた。独立行政法人化で心配があることもわかる。21世紀にむけて、がんばろうと申し上げている。
●(太田総務庁長官)3党の合意や基本法41条にある良好な労使関係を持って、現場のみなさんの協力を得てすすめる。承った。

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