12月15日、全厚生闘争団当事者の北海道の高嶋厚志さん(35)と越後敏昭さん(46)、大阪の大島琢己さん(51)、香川の綾信貴さん(33)の4人が当該地方裁判所に対して分限免職処分の取り消しを求める裁判を提訴しました。提訴した当事者と弁護団は提訴後に記者会見を開き、裁判提訴の意義といっそうの支援を訴え、地元紙などで報道されました。また、東京でも、厚生労働省の記者クラブで会見を行い、国公労連社保不当解雇撤回闘争本部の川村好伸事務局長が裁判提訴にいたって経緯などを報告し、弁護団の萩尾健太弁護士が訴状のポイントなどを説明し、全厚生労働組合の杉浦公一書記長が記者の質問に答えました。国公労連は社保庁不当解雇撤回闘争本部事務局長名の談話を発表しました。(別添)
今回提訴した当事者の声を掲載します。
【北海道・高嶋さん】
政府与党は「社保庁解体・分限免職を行なえば年金問題がよくなる」などと喧伝し、日本年金機構をつくり、525人もの経験ある優秀な職員を解雇しました。分限免職を受けた525人は、年金行政の行き詰まりを隠すために生けにえにされたといっても過言ではありません。
私は病気休職していたため、年金機構・厚生労働省の不採用について、分限免職される2カ月前まで知らされませんでした。分限免職されるまでの社会保険庁の対応はひどいものでした。
解雇されてから2年になろうとしています。人事院審理は続いていますが、社保庁問題に対する国民の目線は依然としてきびしいものがあります。運動を広げて少しでも世論を変えたい、その思いで裁判にも訴えました。勝利するまでがんばります。ご支援をよろしくお願いします。
【香川・綾さん】
国家(しかも雇用・労働行政を行う厚生労働省)が労働者を一方的に解雇したことは、民間労働者の整理解雇を助長するものです。すべての労働者に向けられた攻撃だと思います。
このたたかいに勝利することが私に課せられた責務だと思っています。それが果たせるよう引き続き、精一杯たたかっていきたいと考えています。
【大阪・大島さん】
私は国鉄の分割・民営化で清算事業団の職員となり、縁あって社保庁に採用されました。その後20数年、年金業務を中心に働いてきました。特に、年金記録問題では、きびしいバッシングの中でも担当課長として様々な苦情処理などに当たってきました。
国鉄の時は、国や地方での受入が政府方針としてありました。社保庁解体では全くそんなことはありませんでした。権利保障も公平性もありません。悔しい思いを裁判にぶつけたいと思います。ご支援をよろしくお願いします。
《別添》