全厚生は3月15日の午前8時30分から9時まで、日本年金機構本部前での早朝宣伝行動を実施しました。この宣伝行動は、国民春闘共闘の統一行動日に併せてとりくんだもので、全厚生本部の飯塚顧問と杉浦書記長、西田書記、日本年金機構本部支部の佐藤書記長と清水書記次長、全厚生闘争団の伊藤事務局次長、国公労連の國枝、細川両中央執行委員の8人で行いました。
「おはようございます。全厚生です。安心して働き続けられる職場をつくりましょう!みんなで力を合わせましょう!」と呼びかけ、「経験を活かせる人事政策を。基幹業務はすべて正職員に。有期雇用職員の雇用安定と処遇の改善を。分限免職者の職場復帰を」などの要求を掲げたビラを配布して組合加入を呼びかけました。
人事院は公正・公平な判定を早期に行え
3.15人事院前要求行動を展開
国公労連社保庁不当解雇撤回闘争本部は3月15日の11時30分から人事院に対する要求行動を行いました。行動には、第2次官民共同行動に参加した東京地評傘下の各単産と民間労働組合、ローカルユニオン、JAL闘争団、東京争議団の仲間も駆けつけ、約150人が人事院に対して公正・公平な早期判定を求めました。
主催者あいさつした国公労連の宮垣中央執行委員長は、2月27・28日の人事院追加証人尋問にふれ、(1)2009年度予算で3カ月間の残務整理として113人分の人件費が確保されていたが全く活用せずに分限解雇を強行したこと、(2)機構法成立後の2年間、まともな分限免職回避の検討・努力をされなかったこと、(3)厚労省への転任手続きがあまりに杜撰(ずさん)で公正・公平には行われなかったこと、(4)年金機構内定者の辞退によって多数の欠員があったのに、厚労省は年金機構の正規職員の追加募集をしなかったこと、の4点の問題点を厳しく指摘。「このような政府の暴挙は許されない。事実を広げて、厚労省に処分取消を迫り、人事院の公正な判定を強く求めよう。不当解雇撤回を求める裁判で、JALをはじめとしたすべての解雇争議の勝利にむけて奮闘しよう」と力強く呼びかけました。
全労連の斉藤組織局長は、「2万件の労働相談がきているが、『国がやっているからクビを切ってもいい』という経営者が出てきている。国は、1日も早く職員を職場に戻すべきだ。社保庁不当解雇を撤回させるため、全労連は最後までともにたたかう」と激励のあいさつを行いました。全国弁護団の尾林弁護士が情勢報告を行い、「口頭審理で、解雇回避努力せず、転任手続きも不公正だった事実が明らかになった。政府は地方出先機関廃止を理由に公務員の大量解雇を狙っている。国民の年金・社会保障充実のためにも、胸を張って分限免職の取り消しを訴えてよう」と呼びかけました。
当事者でもある全厚生闘争団事務局次長の伊藤重雄さんが、「解雇されて2年3カ月が経過した。社保庁幹部の杜撰(ずさん)な年金管理の失態を私たち職員に押し付けたことは許せない。分限免職処分取り消しの公正な判定を出すよう人事院総裁に求める」と訴えました。
人事院に要求署名を提出し、公正判定求める
全厚生の飯塚顧問と杉浦書記長、全厚生闘争団の國枝事務局次長と伊藤事務局次長、全労連の高山組織部長は、3月15日の10時30分から人事院に対して分限免職の撤回を求める要求署名9091筆(累計5万6649筆)を提出し、要請を行いました。
全労連高山組織部長は、「2月の追加口頭審理で、処分者を機構に採用しない不当性、閣議決定の不当性が明らかになった。明確に処分取消を求める。当事者の生活は様々だが、生活していくことが必要。和解で全員を採用させることも必要ではないか」と発言。全厚生闘争団の伊藤事務局次長は「AIJ問題では社保庁職員の天下りが原因であるかのようにマスコミは言っている。企業年金連合会に社保庁長官であった村瀬氏が理事長となっているのも疑問。一方で首切りし、一方で天下りしているのは許せない」、國枝事務局次長は「審理から3年が経過し、当事者の生活も厳しい状況になってきている。引き続き審理に真摯に対応してほしい」、全厚生の杉浦書記長は「厚労省幹部は責任ある対応をしていない。分限回避の転任手続きがいい加減なことが明らかになった。人事院は全力で判定に向けて取り組んでほしい」と訴えました。 人事院の窓口担当者は、「要請署名とみなさんからの要請について受け止め、担当局にお伝えする」と述べました。
以上