社保庁分限免職の取消判定を!◆1・18人事院前要求行動を展開
【2013年1月29日付「社保庁職員不当解雇撤回ニュース」№75】

【とりくみ:社保庁 分限免職】2013-02-13

 2009年末の社保庁職員の分限免職取消を人事院に求めて3年となった1月18日、国公労連は社会保険庁不当解雇撤回人事院前要求行動を実施し、約130人が参加しました。この行動には、全労連社保庁職員不当解雇撤回闘争対策会議のメンバー、東京争議団、民間労組の仲間、JAL原告団も多数駆けつけました。
12時15分から始まった要求行動で主催者あいさつした国公労連の宮垣中央執行委員長は、「年金を守るためにがんばってきた職員の雇用を奪い、生存権を脅かすことは断じて許されない。政府の『過去に懲戒処分を受けた職員は年金機構に採用しない』という閣議決定の撤回とともに、安心できる年金制度確立のためにも処分取り消し決定を強く求める」と訴えました。
 連帯あいさつした全労連の根本副議長は、昨年12月に人事院で実施された口頭審理で、厚労省には分限免職を回避する条件も体制もあったにもかかわらず何らの努力をしなかったことをきびしく批判し、「全国の宣伝行動と署名を積み上げて、公正判定を勝ち取ろう」と呼びかけました。
 JMIUの三木書記長は、「大企業の横暴・リストラが強まるなか、今年は暮らしと雇用を守る春闘だ。東日本大震災で工場すべてが破壊した陸前高田市の中小の醤油会社の社長は、地域の雇用を守るため一人も解雇せず、毎年雇用するなど懸命に努力している。雇用を守るため、ともにたたかおう」と述べ、JAL客乗不当解雇撤回裁判原告団の石賀事務局次長は「解雇撤回闘争は、労働者の権利を守り、国民の安心・安全、憲法を守る重要なたたかいだ。団結して解雇撤回、原職復帰を果たしたい。ともに全力でがんばっていこう」と呼びかけました。
 全労働の南中央執行委員は、「国は、国民の年金制度への不満・不信を社保庁職員に責任を押しつけリストラした結果、大企業の解雇自由化の流れにつながってしまった。国は謝罪し、解雇撤回するべきだ。全労働は良質な雇用と社会保障拡充を求め、多くの労働者と連帯してたたかう」と決意を表明。当事者である全厚生闘争団の北久保事務局長は、「この間一人も欠けることなくたたかってきた。分限免職を強要した自公政権に戻ったが、人事院は厚生・公平な判定を出すべきだ」と力強く訴えました。
 最後に全厚生の川名書記長のシュプレヒコールと団結ガンバローで行動を終えました。

解雇から3年!一刻も早く公平な判定をだせ
 全労連と国公労連、全厚生闘争団が人事院に署名を提出し要請

 2009年12月末の社会保険庁廃止の際の525人の整理解雇。不当解雇撤回を求めて全厚生組合員が人事院に集団審査請求を行ってから丸3年目にあたる1月18日、全労連と国公労連、全厚生、JMIUの代表と当事者が人事院に対して要請を行いました。人事院は武廣事務総局監理官ほか1名が対応し、先月の要請に続いて集約された署名2万5852筆を提出し、署名はこれで5万7999筆となりました。
 署名の提出に合わせて武廣管理官に参加者6名が要請を行い、最初に国公労連川村副委員長が「2010年1月に不服申し立てを行ってから丸3年となった。12月の最終陳述に係る口頭審理でも明らかにされたように、社保庁職員の分限免職は行なう必要性は全くなかった。社保庁当時の勤務成績が全く考慮されず、厚労省への転任面接もズサンであったことなど政府が行った分限免職の手続きが正しかったどうかが問われている。人事院は、法と規則を逸脱した分限免職を許してはならない」と発言。全労連の小林さんは「この間の審理を傍聴してきて、不当解雇であることは明白。公正な審査を行い、取消判定をすべき」、JMIUの三木書記長は「社保庁の仕事はなくなっていない。むしろ記録問題で仕事が増えたにもかかわらず整理解雇が行われた。明らかな誤りであり政府も間違いを認めるべき」、全厚生の川名書記長は「社保庁廃止時、大量のベテラン職員がいなくなり、職場で働いている人の7割は年金を知らないという状態だった。しなくても良かった分限免職を行った不当解雇で取り消されるべき」など、早期の取消判定を強く要請しました。当事者の北久保さんは「解雇から3年となっている。一刻も早く公平な判定を出すべき」、伊藤さんは「3年経てば年金の法律や事務も変わってしまう。職場復帰のためにも早期の取消判定を」と訴えました。
 武廣管理官は「早期に公平な判定をという皆さんのお気持ちは担当者に伝えたい」と回答。再度、年度内の公正な判定を求めて人事院要請を終了しました。