核兵器のない平和で公正な世界を
ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ、ノーモア・ヒバクシャ!
◆原水爆禁止2013年世界大会ひらく

【とりくみ:憲法・平和問題】2013-08-14

 原爆投下から68年目の原水爆禁止2013年世界大会が8月3日から9日、広島・長崎市内で開催され、7000人が参加しました。今年の世界大会には、米国、ロシア、フランス、英国、中国の核保有5カ国を含む20カ国や国際組織などから90人の海外代表が参加。世界大会では、「核兵器のない世界」という被爆者の願いを受け継ぐとともに、2015年に開催される核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けて、「核兵器廃絶を求める巨大なうねりをつくりだそう」(国際会議宣言)と新たな国際的行動を呼びかけ、核兵器廃絶を求める国内外の圧倒的な世論をつくりだすことを誓い合いました。


被爆者とともに、若い世代とともに、「核兵器のない世界」への扉を開こう
― 広島集会 ―

 2013年世界大会・広島集会が8月6日に広島市で開かれ、2200人が参加しました。日本原水爆被害者団体協議会の坪井代表委員があいさつし、広島の爆心地から約1キロで被爆した壮絶な体験を語りながら、「私は88歳です。みなさんと目的を一つに核兵器をなくしたい」と呼びかけました。
 特別企画「核兵器のない世界へのメッセージinヒロシマ」として、アメリカの映画監督オリバー・ストーン氏と、アメリカン大学のピーター・カズニック教授が登壇し、広島の被爆者と青年とのトークを行いました。その後、次回核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けて、「2015年へ行動を」と題して、日本や海外で活動する団体の代表らが、草の根の多様な運動を発言しました。広島集会では「広島からのよびかけ」を採択し、「被爆者とともに、若い世代とともに、『核兵器のない世界』への扉を大きく開きましょう」と訴えました。

草の根運動・被爆体験の継承・原発問題など活発に討論
― 分科会報告 ―

 原水爆禁止2013年世界大会・長崎は8月7日の開会総会でスタート。翌日8日は、15の分科会・動く分科会を開きました。核兵器のない世界の実現をめざす日本や世界の草の根の運動、被爆体験の継承、憲法、原発の問題など、多彩なテーマで活発に討論しました。

◆第8分科会「核兵器と原発」

 「脱原発をめざす首長会議」世話人の三上元静岡県湖西市長は、「脱原発、8つの理由」の独自ビラを掲げながら、「原発は安価ではない。核兵器をつくる技術があると見せたい人たちが原発を支持している。地震大国日本には使用済核燃料の処分先はない。原発こそ環境破壊の元凶ではないか」と指摘しました。ドイツ科学者連盟のユリア・ピピグさんは「原発からの撤退を決めたドイツが新たなエネルギー転換に成功すれば、エネルギー市場に国際的な風穴をあける。協力して運動をすすめよう」と呼びかけました。
 学者や、茨城・青森・愛媛・長野・岩手・静岡・山口・東京などの市民が核兵器と原発の共通性と問題点を述べ、福島県出身の参加者たちが原発被害の実態を告発し、「福島を忘れないで」と訴えました。

◆第11分科会「青年のひろば-学習・交流」

 日本と海外から参加した青年らが少人数のグループに分けれ、被爆者との懇談で被爆体験やその後の生活などを聞き、参加者同士のグループトークで被爆者の証言を聞いた感想や地元に帰ってからやってみたいことなどを交流しました。
 「涙なしでは語れない。伝えることが残された者の使命だと思うし、重い責任を与えられている」といった話しを熱心に聞き入る青年の姿が印象的でした。
 グループトーク終了後の全体会で思いを共有し、「被爆体験を継承することで二度と被害者を出さないことにつながる」「原爆をなくす思いを改めて実感した。自分の言葉で発信していきたい」などの発言があり、核兵器廃絶のために自分たちがどうすればよいか考えるきっかけとなりました。

◆核兵器なくそう女性のつどい

 「核兵器なくそう女性のつどい2013in長崎」が長崎市民会館体育館で開催され、海外代表15人を含む700人が参加しました。世界と日本の女性たちの運動交流で、長崎の被爆者の橋口亮子さんが「大事な子どもや孫たちのため、核兵器をなくそうとがんばっている」と証言し、海外代表3人、福島、沖縄、東京などの代表が「核兵器ノー、原発ノー」運動のとりくみを報告・交流しました。最後に参加者全員で「We shall overcom」を合唱しました。

◆青年のひろば-学習・交流

 世界大会の関連行事として7日夜に「核兵器をなくす青年交流集会Ring! Link! Zero 2013」が開催され、約750名の青年らが参加。被団協の木戸事務局次長の被爆体験や国内と海外の青年の発言で核兵器をなくすために私たちができること、核兵器をなくすためにどうしたらいいかを交流しました。

「何が本当の脅威か」~いまこそ輝け!憲法
― 国公労働者平和のつどい ―

 国公労連・九州ブロック国公・長崎県国公は8日の午後4時半から、「国公労働者平和のつどい」を長崎市NBCメディアワンで開催し、38人が参加しました。冒頭、佐世保市の無法な廃業・解雇とたたかう建交労おおとり運送分会・運送不当解雇撤回闘争団が、一方的な会社廃業への怒りと闘争への支援を訴えました。
 続いて、長崎大学准教授で長崎県平和委員会事務局長の冨塚明さんが、「なにが本当の脅威か~東アジアの軍事的緊張の緩和に向けて~」と題して豊富なスライド、データで具体的な事例を出し、科学的な分析も交えて講演しました。冨塚さんは、日本のミサイル防衛構想のまやかしや、イージス艦、PAC3の製造・維持をするのに数十億円かかり、米国軍需産業の儲けとなっている実態、自衛隊と米軍の一体化の問題点を指摘しながら、「軍事組織は軍産複合体と絡み合いながら自らの生き残りを図る属性を持つ。脅威を作り出し、煽り、自らの存在意義を高めるというのが常套手段だ。平和のロードマップをつくり、理想に進むことが日本の生きる道であり、今こそ憲法の精神を役立たせる方向に向かわなければならない」と呼びかけました。

【参加者の声】

●軍事化促進の予算を増やそうとする財界・政府の意思を感じた。こうした事実を国民に緊急に明らかにして、改憲の策動を国民的な反撃で押し返したい。
●軍事と開発、壊して作る、その中に殺りくがある。日本は歴史を反省せず、流れは逆。公務労働者は国民の生命に直結する仕事をしており、特に学習をしなければ。
●憲法の大事さがあらためてわかった。
●ありもしない脅威が作り出され、これに対して憲法「改正」が急がれる現実。多くのデータが示され説明があり、大変参考になった。
●自衛隊と米海兵隊の違いがなくなってきていることから、国防軍となると恐ろしいことになると感じた。人間の歴史は殺しあい―『やっと平和憲法にたどりついた』―この到達点にみんなが共有し、継承していきたいと感じた。憲法前文の精神をいま一度、国民が見つめ直してみることが大事な時期を迎えていると思う。

核廃絶世論を大きく広げよう
― 長崎閉会総会 ―

 原水爆禁止2012年世界大会・長崎閉会総会が8月9日に開催され、会場に入りきれず廊下まであふれる7000人が参加しました。「2015年にむけた被爆国からの決意」として、長崎、北海道、東京、神奈川、秋田などの代表が発言。「2015年ニューヨークへ」コーナーでは、大阪、福島、自治労連、全教などの青年と海外の青年が核廃絶にかける思いや運動の決意を元気に述べました。
 特別企画「『もう一つのアメリカ史』のオリバー・ストーンさんと語ろう」では、アメリカの映画監督オリバー・ストーン氏が登場し、「日本は主権国として立ち上がり、米国にモノを言うべきだ」、「若い世代には、たとえ本当に残酷でむごいものであっても、真実を伝えるべきだ。今は歴史の真実の部分が取り除かれ、『浄化』したようなものを教えている」と指摘。また、安倍政権の原発再稼働推進の立場について「まるでヒロシマ・ナガサキから何も学んでいないかのようだ」と批判しました。
 最後に、原水爆禁止2013年世界大会・長崎決議「長崎からのよびかけ」を採択。ヒロシマ・ナガサキをくり返すなの決意がこめられた憲法第9条を守り生かす運動を大きく発展させること、「核の被害者をつくらせない」の願いをひとつに、原発の再稼働と輸出に反対し、原発からの脱却と自然エネルギーへの転換を求める運動との共同を強めることを確認し、「ノーモア・ナガサキ!ノーモア・ヒロシマ!ノーモア・ヒバクシャ!長崎を最後の被爆地に―」の気持ちをひとつにしました。