東京高裁に署名提出行動

【とりくみ:公務員賃下げ違憲訴訟】2015-12-11

公務員の権利回復にむけて国民的運動への発展を

=  「賃下げ違憲訴訟」署名を東京高裁に提出、公正判決求める =


 国公労連が東京高等裁判所に控訴した「公務員賃下げ違憲訴訟」は、来年2月の第2回口頭弁論が 予定されており、裁判勝利のためのとりくみの強化が求められています。
 こうしたもと、12月11日には東京高裁前要求行動を配置しつつ、職場から集められた「公正判 決を求める署名」「すべての証人採用を求める要請書」を、東京高裁に提出しました。

次 の世代へバトンタッチする大義ある運動

  昼休みの東京高裁前行動には、各単組・職場から約50名が参加しました。
 主催者あいさつをし た国公労連の黒田副委員長は、「安倍首相は憲法違反の戦争法を強行成立させ、憲法にもとづく野党の臨時国会開会の要求も握りつぶそうとしている。憲法違反 を繰り返す安倍政権 を、国民の世論と運動で退陣に追い込もう。賃下げ違憲訴訟も、憲法違反の賃下げを司法に問うたたかいだ。その点から、署名をはじめ運動をさらにひろげる必 要がある。労働基本権回復のたたかいを、次の世代へとバトンタッチする大義ある運動として、大いに奮闘しよう」と呼びかけました。

公務員の賃金強奪は、働くルールを壊す行為

東京高裁  原告を代表して4人が決意表明し、国土交通労組羽田航空支部の代表は、「空の安全・安心のために日々業務を遂行し、東日本大震災の津波で家族が犠牲になっ ても仙台空港の復旧、被災地復興のために日夜がんばってきたのに賃下げされた。職場の怒りを政府にぶつけよう」と呼びかけ、全法務本部の空副委員長は、 「政府によって私たち公務員の賃金が無理矢理強奪された。憲法改悪を許さないためにも裁判闘争がんばろう」と力強く訴えました。

 全通信本部の問谷執行委員は、「携帯電話など国民生活のための情報通信行政を行っているが、定 員削減で職員が大幅に減らされたあげく、懲戒処分並みの賃下げに怒りが抑えられない。基本的人権を守るためにも、民間などすべての労働者のために賃下げ違 憲訴訟を全力でたたかう」、全労働本部の津川書記長は、「憲法28条に違反し、使用者が一方的に労働条件を切り下げることは働くルールを壊す行為であり、 断じて許すことはできない。官民共同のとりくみを強め、控訴審における立証の鍵を握る9名を証人として、法廷の場で賃下げの違憲性を明らかにしよう」と勝 利にむけて最後まで奮闘する決意を語りました。

 最後は、国公労連の 郡司中央執行委員によるシュプレヒコールで要求行動をしめくくりました。
7万6千筆 の署名と要請書を東京高裁に提出・要請

  昼休みの行動終了後、東京高裁への署名等提出・要請行動にとりくみました。黒田副委員長を先頭に、全通信、全法務、国土交通労組、全労働、国公本部から参 加しました。
 要請では、「徹底審理と公正判決を求める署名」個人76,000筆、団体2,887団体分を積 み上げ、各単組代表から東京高裁の担当官に対して、公正判決を求めました。

 参加者からは、「2 年間の賃下げで、子どもの塾を辞めさせざるを得なかったり、希望の大学受験を変更せざるを得なかったという組合員も現実におり、賃下げによる被害は極めて 甚大だ」「一審判決は事実誤認の下で書かれた判決であることは明らかであり、東京高裁では事実に基づいて公正な判決を下すべきだ」など、仲間たちの声を代 表して東京高裁に伝えました。
 黒田副委員長は、「この署名等の集約数に表れているように世論も注目している裁判だ。すべての 証人の採用と徹底審理、公正判決を下すよう裁判長にしっかり伝えてもらいたい。本日提出した署名等は集約したものの一部であり、引き続き集約したものを提 出する」とのべ、署名提出・要請行動を終えました。