3・9中央行動に2,000人が結集

【とりくみ:各種とりくみ(中央行動など)】2016-03-09
官・民共同ですべての労働者の大幅賃上げを
~3・ 9中央行動に全国から2000人~
 

  立憲主義をふみにじる戦争法の強行や9条改悪の国会答弁など、安倍首相が改憲姿勢を強めるなか、全労連・国民春闘共闘は3月9日、すべての労働者の大幅賃 上げ、労働法制大改悪反対、16春闘勝利をかかげ、賃金闘争のヤマ場を前にした中央行動にとりくみました。
 降り続く冷たい雨の なか、日比谷野外音楽堂での労働者総決起集会、全労連公務部会による総務省前行動、国会議員要請などで、公務・民間あわせて2,000人が終日 奮闘しました。
 国公労連は、国会請願デモ行進終了後に「まもろう憲法・国公大運動3・9学習決起集会」を開 催、全国の仲間の参加のもと、小林節慶応大学名誉教授の講演で大いに学び、「2000万人署名」で奮闘していく決意を固めました。

総務省前要求行動
公務員賃金改善、「給与制度の総合的 見直し」中止を

総務省前 午前中は、公務労組 連絡会・全労連公務部会による総務省前要求行動がとりくまれ、国公労連はじめ自治労連、全教など公務単産が結集しました。
 全労連公務部会の蟹 沢代表委員(全教委員長)の主催あいさつのあと、公務労組連絡会の川村事務局長が16春闘をめぐる情勢を報告し、「すべての労働者の賃上げを勝ち取るこ と、臨時・非常勤職員の均等待遇を実現すること、戦争法の廃止で政治の流れをかえることの3点が重要。2月17日に春闘の要求を提出し、3月11日には中 間交渉で積み上げ、3月24日の最終交渉にむけて政府・人事院への追及を強めていく」と情勢報告しました。

 国公労連を代表して全労働の森﨑中央執行委員長が、「法人税の減税では賃上げに回らない。増え るのは役員報酬や内部留保だけだ。トマ・ピケティがいう公務員賃金の引き上げでこそ、景気への波及効果が大きい。引き上げは、基本給のベースアップでなけ ればならない。非常勤職員の大幅な賃金引上げも大変重要だ。交渉で待遇改善を勝ち取ろう」と決意表明しました。
 行動のしめくくり に、全員で総務省に向かって、シュプレヒコールを繰り返しました。

厚 労省要求行動
賃金引き上げ・底上げ実現、労働法制大改悪反対、社会保障制度拡充を

 公務の参加者は厚生労働省に移動し、民間労組と合流して、全労連・国民春闘共闘主催で、すべて の労働者の賃上げ、底上げ実現、労働法制大改悪反対、社会保障制度拡充を求めて、厚生労働省前の要求行動がとりくまれました。

 主催者を代表して国民春闘共闘の大谷代表幹事・出版労連委員長は、「東日本大震災から5年、被 災者はあの日から時計の針が止まっている。親身になった救済措置が必要だ。一方で、安倍首相は憲法を変えると主張しているのは許せない。人を食い物にする 政治には退場してもらおう。誰もが人並みに暮らし、人間らしく働くことのできる社会を実現させよう」とあいさつしました。

決意表明 連帯あいさつにかけつけた、中央社保協・山口事務局長は、「消費税増税の一方、医療、介護、年 金制度の大改悪が進められようとしている。社会保障は国の責任で行い憲法25条に基づいた国民の命と暮らしが守る運動を進めていく」と訴えました。

 国民春闘共闘の井上事務局長が情勢報告し、続いて国公労連と全国一般、建交労からそれぞれ決意 表明がありました。国公労連を代表して大阪国公の堀川裕之書記長(写真左)は、「16春闘を『ヒーロー春闘』と位置づけ、一人一人が主役になる春闘を実践 しようと意思統一している。戦争法廃止、公務員賃金引き上げ、労働条件改善にがんばる」と決意をのべました。

3・9総決起集会
労働者の共同の力で戦争法廃止、大幅賃上げ実現を

国会請願デモ 12時すぎからは日比谷野外音楽堂で、全労連・国民春闘共闘による「16春闘勝利!戦争法廃 止、賃金引上げ、労働法制の大改悪反対3・9労働者総決起集会」が開かれました。
 主催あいさつした国 民春闘共闘代表幹事の小田川全労連議長は、「すべての労働者の賃上げと均等待遇を実現しよう。全国一律の最低賃金制度を求め、大幅引上げをかちとろう。安 倍政権の暴走ストップへ戦争法廃止『2000万人署名』の強化、被災者本位の震災復興と原発ゼロの運動を継続していこう」と呼びかけました。
 全労協の金澤議長が連帯あいさつ。日本共産党の高橋千鶴子衆院議員が国会情勢を報告し、引き続 いて、公務・民間の各単産など5つの労組代表がたたかう決意をのべました。集会後は国会にむけて、デモ行進(写真右)に出発しました(集会の詳細は、「2016年国 民春闘情報」に掲載)。

まもろう憲 法・国公大運動 学習決起集会
国公労働者として職場・地域からいっそうの奮闘を

まもろう憲法決起集会 国会請願デモ解散後、国公労連の独自行動として、「まもろう憲法・国公大運動3.9学習決起集 会」を都道府県会館で開きました。
 主催者あいさつで岡部委員長は、「安倍首相は在任中に改憲を明言している。参議院選挙にむけて 協力していくとする5野党合意が成立した。これは昨年来の国民的な運動の発展に後押しをされて実現した画期的なものであり、大いに歓迎する。この運動の結 節点が2000万人署名だ。繰り返し学習と対話を深めて、1人10人分の署名目標達成に全力をあげよう。16春闘の山場を前にして、賃金や労働条件改善、 非常勤職員の雇用の安定と定員の問題に最大の力点をおいてとりくみを強めたい。全国の職場・地域からいっそうの奮闘を」と呼びかけました。

 集会では、小林節慶應大学名誉教授が1時間にわたって講演しました。小林氏は、立憲主 義を破壊した戦争法は、ただちに廃止すべきと強く訴え、安倍政権を退陣に追い込むことが重要となっていると力説しました。
 そのためにも、夏の 参議院選挙は、1人区で野党共闘を実現させ、政権交代を勝ちとっていく必要があり、憲法尊重擁護の義務を負う公務員のみなさんが学習し、ものを言い、一票 を行使すべきだと強調しました。
 最後に小林氏は、「参議院選挙は十分に勝ち目のあるたたかいだ。それぞれの立場で、みなさんに がんばっていただきたい」と国公労働者への期待をのべ、約1時間の講演を締めくくりました。

 その後、「まもろう憲法・国公労大運動」事務局長の笠松書記次長が行動提起し、「学習をすすめ て、確信をもって運動をすすめていこう。来週の第2波全国統一行動であり、職場・地域で宣伝行動をしていこう。2000万署名の成功へ、当面3月末まで目 標1人5人分30万達成へ全力をあげよう。憲法にもとづく行財政・司法の確立にむけ、大幅増員を求める署名にとりもう。参議院選挙にむけて、『投票に行こ う』と職場で呼びかけよう」と訴えました。

 国土交通労組神戸海 運支部、全厚生近畿社会保険支部の参加者2人が決意表明し、「これまで日本は憲法9条やそれを守るためにたたかってきた人たちによって戦争のない平和な社 会が築かれてきた。今、その社会が一部の政治家によって破壊されようとしている。私たちは何をすべきか、一人ひとりに問われている。職場や地域で、仲間の 声に耳をかたむけ信頼関係を築こう。幸せは自分たちの行動でつかみとろう。署名を集めましょう。私たちの手で憲法を守り、民主主義を平和な世界を取り戻そ う」と力強く発言しました。

 最後に岡部委員長の 発声で団結ガンバロウを三唱して、憲法改悪を許さず、公務員の大幅増員など公務・公共サービス拡充へ奮闘する決意を固め合いました。
以  上