国公労連は4月14日、国公労連5階会議室で金子雅臣氏(職場のハラスメント研究所理事)と布施恵輔氏(全労連幹事・国際局長)を講師に招いて「2017年中央労働学校」を開催し、単組本部、ブロック・県国公から59人が参加しました。
開会にあたって鎌田書記長は、中央労働学校の位置付けについて説明し、講師の紹介をかねてパワハラ問題とコミュニティ・オーガナイジングに触れ、「一緒に成長していきたい」とあいさつしました。
第1講義
~本人のためと思ってもパワハラはパワハラ~
金子氏
(写真右)による第1講義「職場におけるパワハラ対策」では、組合員からパワーハラスメントの相談が来たときに、役員が「パワハラかどうかわからない」では話にならないと述べ、過去の裁判事例なども交えた実践的な講義となりました。時代の変化とともに「本人のためによかれと思い行っていた叱咤が、教育・指導としての範囲を超えたものとしてパワハラになった」ことにふれ、いかなる意図があっても人格を傷つけることは、パワハラになることが強調されました。また、パワハラの解決事例を示した映像で学習を深めました。講義後会場から「パワハラの相談を受け、心療内科受診と休暇を進めたが、解決になったのか疑問。相談者の仕事の仕方も悪いとの声もあった。組合としてどうしたらいいのか」との質問に、「職場環境配慮義務のある使用者に責任がある」と回答がされ、解決の場を当局に作らせ、そこに組合が入っていく事例が紹介されました。
第2講義
~過去の運動を否定するわけではない、新たな進め方~
布施氏
(写真左)による第2講義「労働運動のあらたな潮流と国公労働運動への期待」では、世界的な問題となっている格差と貧困を取り上げ、米国で広がったファストフードストライキ(Fight for $15)で活用されたコミュニティ・オーガナイジング(以下CO)について学習を深めました。米国では、地域を巻き込んだ社会運動的な労働運動への転換がCOによって行われ、解雇を防ぎながらストライキ闘争を行い、未組織労働者の組織化などがとりくまれていることが紹介されました。また、COで使われる手法について学習を進めました。講義後、会場からは「運動の転換をしていく必要がある」との意見も出され、布施氏も「全労連としても努力していきたい」と決意が語られました。
以 上