猿橋代表委員の主催者あいさつのあと、情勢報告を行った公務部会の秋山事務局次長は、「4月19日、公務が民間を78.1万円上回っているという人事院調査結果と見解をうけて、いま政府は退職手当の見直しをすすめている。また、定年延長をはじめ雇用と年金の接続、非常勤職員の処遇改善、過労死をなくし長時間労働の法的規制など課題は山積しており、運動強化が重要になっている。夏季闘争で私たちの要求実現のために奮闘しよう」と呼びかけました。
続いて、国公労連・全法務の桂副委員長、自治労連・大阪府職労、全教・京都教職組が決意表明。 全法務の桂副委員長
(写真右)は、「退職手当は、2013年の見直しで官民比較のみを理由に一方的に平均400万円もの引き下げが強行された。職場では将来への不安や『さらなる切り下げには黙っていられない』と怒りの声が高まっている。地方公務員や民間の労働者への悪影響も懸念され、労働条件の不利益変更となる退職手当の一方的な引き下げは断じて認められない。本日提出する署名に込められた私たちの要求の切実さを、重く重く受け止めてほしい」と訴えました。
最後に、全司法の阿部副委員長が「これ以上の引き下げは士気にかかわる。一方的に引き下げしないよう強く求める」と訴え、「退職手当引き下げ反対署名」115,484筆(うち、国公労連は27,127筆)を内閣人事局に提出しました。
労働法制改悪反対!最低賃金引き上げを
-厚労省前要求行動-
11時50分から「最低賃金引き上げ、労働法制改悪反対・厚労省前要求行動」が行われました。主催者あいさつと情勢報告を行った国民春闘共闘の斎藤事務局次長は「最賃審議会が非公開で行われている。いま残業代ゼロなど労働法制大改悪が狙われているが、これでは労働者のくらしと命は守れない。地域から大きな反対運動のうねりをつくろう」と呼びかけました。
続いて、生協労連、国公労連、全印総連、JMITUが決意表明。国公労連を
代表して全経済の飯塚盛康副委員長(写真左)は、「私は2010年から東京過労死を考える家族の会に入会して、過労死・過労自殺のない社会をつくるための活動をしている。『高度プロフェッショナル制』は、官邸と経営者が労働者に押し付けたものだ。今回、連合の合意案として年間104日の休日を義務化し、インターバル規制は除いて、2週間の連続休暇と臨時の健康診断のうち一つを選択すればいいとしている。しかし、祝日も年末年始も関係なく24時間働かせて何か月に1度健康診断を受けさせればいいということになる。全経済は、この法案を廃案にするために全力でたたかうことを宣言する」と力強く訴えました。
賃金改善、非常勤職員の処遇改善を
-人事院前要求行動-
13時10分から、人事院前で公務労組連絡会・公務部会が主催した「公務員賃金改善、非常勤職員の処遇改善人事院前要求行動」が行われました。連帯あいさつで北口生協労連委員長は「国民のための仕事をしている公務の中にも非常勤の仲間が増えている。中央最低賃金審議会の目安小委員会は山場を迎えている。現状、年間2,000時間働いても、東京の最低賃金932円で年収200万円にも満たない。沖縄では160万円にも満たない。地域間格差は地域手当にも連動している。皆さんで力を合わせて安倍暴走政治を終わらせ、公務員賃金の引き上げとともに、最低賃金大幅引き上げ目指して頑張ろう」と訴えました。
情勢報告を行った公務労組連絡会・公務部会の川村事務局長は、「人事院が、①4年連続のベアとなっているも実質賃金はマイナスが続いている②くらし・景気を押し上げるものとなっていない③可処分所得の引き上げを行うと言っていることから、公務員賃金の引き上げは必須である。非常勤職員への処遇改善で前進はあるものの、均等待遇はまだまだ。人事院は、労働時間の把握は必要としながらも、各府省がそれぞれ把握すると逃げている。定年の引上げについての検討会が開催された。人事院には政府に詰め寄るようにさせなければならない。官民共同で、最低賃金今すぐ1,000円、安倍政権の悪政を許さないたたかいをとりくもう」と情勢報告とともに呼びかけました。
引き続いて、5つの組織から決意表明が行われ、自治労連からは横浜市従のたたかい、全教から臨時教職員の待遇、特殊法人労連からはUR機構の労働条件について決意表明がされ、国公労連からは、全通信の大出中執が「給与制度の総合的見直しに伴い、現給保障措置の維持を。3年間の賃上げでも賃金の差分を吸収できない職員が多くいる。不完全な給与制度の総合的見直しに断固反対する」と発言しました。続いて全労働の村上長崎支部書記次長は「労働基準局やハローワークで働く仲間は、東京であっても地方であっても同じ内容の業務を行っている。しかし地域手当で差をつけている。長崎でも3%ついているがそれ以外はついていない。地域の格差をなくしてほしい」と訴えました。
人事院前行動と並行して、公務労組連絡会・公務部会がとりくんできた117,985筆(うち国公労連26,288筆)の「公務労働者の賃金・労働条件の改善を求める署名」を人事院に提出しました。国公労連からは佐竹中部ブロック国公事務局長と金城国土交通労組沖縄航空支部書記長が参加しました。金城沖縄航空支部書記長は「航空局は全国転勤があるが、沖縄は地域手当がない。大学生と高校生の子どもがおり、現給保障がなくなると生活が大変」と訴え、署名を提出しました
行動の最後に、人事院に向かって、シュプレヒコールを行い、人事院前の行動を終えました。
銀座デモで「最賃今すぐ1,000円以上」「過労死なくせ!」とアピール
-夏季闘争勝利7・21中央総決起集会-
14時からは、日比谷野外音楽堂で「9条改憲・労働法制改悪阻止!いますぐ最賃1000円以上、公務員賃金改善 夏季闘争勝利7・21中央総決起集会」が行われました。主催者挨拶を全労連議長で国民春闘共闘の小田川代表幹事が「安倍政権による権力の私物化や政治姿勢が広範な人々に批判されている。総がかり行動に結集して安倍退陣へ追い込もう」と呼びかけました。情勢報告にたった全労連の橋口紀塩事務局次長は、「夏季闘争の真っただ中、最低賃金の大幅引き上げ、全国一律最賃制の確立、公務員賃金の改善を求めて官民共同で奮闘しよう。労働法制の大改悪を許さず、過労死根絶、8時間働いてふつうに暮らせる社会の実現にむけ外に打ってでよう」と呼びかけました。
その後、各単産からの決意表明が行われ、最後に、国民大運動代表世話人の岸本啓介代表世話人(全日本民医連事務局長)が閉会あいさつを行い、「熱い暑いたたかいに団結して勝利しよう」と呼びかけ団結ガンバロウで締めくくりました。
集会終了後には銀座に向かってパレードを行い、先頭にはサウンドカーを配置し、道行く市民に「最賃1,000円以上」「過労死なくせ!」と訴えました。
以 上