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◆世論の力で必ず廃案に
国公法改悪法案、社保庁解体法案など悪法を
社保庁の解体では 「消えた年金」うやむやに
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全労連など6団体が参加し、国の責任で「消えた年金」問題の解決や、強行採決を連発する安倍内閣の暴走を許すなと訴えました=6月6日、参議院議員会館前
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まともな審議もせずに採決強行するという暴走を繰り返す安倍内閣は、国民との矛盾を広げています。「消えた年金」「政治とカネ」問題の国民批判の高まりで、内閣支持率は30%(朝日、6月4日付)と急落し、政権発足後最低を更新。国会最終盤の緊迫した情勢のもと、すべての悪法の廃案をめざす運動が求められます。
◇国公法「改正」法案衆議院で採決強行
自民、公明の与党は6月7日、衆議院本会議で、天下り自由化などを盛り込んだ国家公務員法等「改正」法案の採決を強行。国公労連は同日、「財界・大企業に奉仕する行政への変質は許さない」と、抗議の岡部勘市書記長の談話を発表しました。
◇社保庁解体法案審議「不十分」78%
また、与党は、社会保険庁改革関連法案を、5月25日の衆議院厚生労働委員会において強行採決し、年金給付時効特例法案も30日、わずか4時間の委員会審議で採決。6月2日未明には、社会保険庁改革関連法案とあわせて衆議院本会議で与党の賛成多数で可決するという暴挙を強行しました。
一方、野党の追及により、年金記録管理の杜撰さと、国民の深刻な被害が明らかになるにつれ、「年金納付記録消失」問題に議論が一気に集中。こうした中、政府・与党は、緊急対策の発表や、時効特例法案の提出を余儀なくされるまで追い詰められました。
しかし与党は、国会運営のルールを踏みにじり、数に物を言わせた強行採決を繰り返しました。その結果、年金不信は加速し、支持率が急落。朝日調査では、年金問題での衆院での審議が「十分ではなかった」が78%にものぼりました。
◇全厚生が、年金記録早期適正化求める
全厚生は6月5日、年金記録の早期適正化や相談体制の拡充などについて、社会保険庁に申し入れを行いました。
社会保険庁や年金制度への信頼を、徹底した行政民主化と年金記録の適正化によって回復するとともに、国の責任で「消えた年金」問題の解決を求め広範な国民と力を合わせることが急務です。
◇国会行動の強化と抗議・要請電集中を
国公労連は、すべての悪法を廃案に追い込むため、国会行動を強化するとともに、職場集会の開催と抗議・要請電の集中を呼びかけています。
6月20日には、全国宣伝行動を展開します。世論を広げるため、職場・地域での運動強化が求められています。
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◆自衛隊は国民監視の違憲活動やめよ
年金改悪反対運動も監視
6月6日、防衛大臣直轄の陸上自衛隊情報保全隊が、市民運動、労働運動、マスコミや地方議会などの動向を広範囲にわたって監視していた事実が明らかになりました。監視対象とされた事案は41都道府県289団体・個人に及んでいます。国公労連の年金改悪反対闘争として青森県国公が04年1月21日にとりくんだ、署名宣伝活動(国公労新聞04年2月11日付掲載)の盗撮・監視も記録文書に記載されていました。
国公労連は翌7日、「自衛隊は国民監視の違憲・違法活動を直ちにやめよ」と抗議談話を発表しました。
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◆07夏季闘争方針、人勧期重点要求を決定
国公労連第129回拡大中央委員会ひらく
国公労連は6月1日、第129回拡大中央委員会を開催し、今夏季闘争に取り組む「07夏期闘争方針」「07年人事院勧告に向けた重点要求」を活発な論議のもと確認し、満場一致で決定しました。
◇国公労働者の真価問われる正念場要求闘争と参院選を結合し奮闘しよう
夏季闘争方針では、春闘の経過を踏まえ、(1)春闘の到達点を踏まえ人勧に向け要求と運動を決定する、(2)「構造改革」と公務員攻撃に対峙し、参議院選挙と一体でたたかう、(3)組財答申をふまえ規約改正、組織整備を行い、それに伴う検討課題について整理をする、(4)次年度の運動方針に引き継ぐとともに中期的な課題を明確化する、を4つの柱とし今夏季闘争に取り組むことを確認しました。
また、8月に開催される国公労連第53回定期大会でブロック国公専従者を中央執行委員として選出することに伴う「規約改正案」については、この間の議論の不十分さが出されているので、採決は行わず、大会まで議論を継続することにしました。
拡大中央委員会は、国公労連の真価が問われる正念場となる夏季闘争において、全力をあげてたたかう「2007年夏季闘争アピール」と「年金記録の早期適正化と『社保庁関連法案』の廃案を求める決議」を採択しました。
◇年金記録の早期適正化と「社保庁改革関連法案」の廃案を求める決議(要旨)
政府・与党が本日未明、衆議院本会議で社保庁改革関連法案と年金時効撤廃特例法案を、強行採決した暴挙に強く抗議する。
社保庁改革関連法案は、年金記録管理の杜撰さと、それによる国民の深刻な被害が明らかになるにつれ、「年金納付記録消失」問題に議論が集中し、政権の基盤を揺るがす後半国会最大の課題となった。
政府・与党は、緊急対策や時効特例法案の提出を余儀なくされた。にもかかわらず、ルールを踏みにじり、強行採決を繰り返す乱暴な国会運営は、年金不信をいっそう加速させている。
同時に、杜撰な事務処理があり、行政の過失によって年金記録を紛失したにもかかわらず、その納付立証責任を国民に求める本末転倒の行政対応が行われ、国民の年金受給権が侵害されている事実に厳しく向き合わねばならない。不安を払拭するためには、年金記録を納付実績に即した内容にただちに修正する努力が求められる。民主的な年金行政実現のため全力を傾注する決意である。
衆議院段階では、営利企業への外部委託や個人情報保護、組織改編のみを理由とした分限免職の不当性も掘り下げられていない。徹底審議で、国民の不安を解消する対策を確立し、安心な年金制度実現への道筋を打ち立てることが求められる。法案は廃案とし、一から議論し直すべきである。
国公労連は、失われた社会保険庁や年金制度への信頼を、徹底した行政民主化と年金記録を適正化で回復するとともに、広範な国民と力を合わせ、社保庁改革関連法案を廃案に追い込むまで、全力で奮闘するものである。
以上、決議する。
2007年6月1日
日本国家公務員労働組合連合会
第129回拡大中央委員会
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◆衆議院で採決を強行
公務員制度改革の国公法改悪法案
6月7日午後、衆議院本会議において、自民・公明の賛成多数で国家公務員法「改正」法案を可決しました。多くの問題が山積しているにもかかわらず、それらをおざなりにし数の力で可決したことに対し国公労連の岡部書記長は抗議談話を発表しました。
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◆突然 増えた住民税
1兆7000億円の負担増がズシリ
「えっ!」―6月分の給与明細を見て、手取りが減っているのを知り、思わずガクゼン。そして、住民税の税額が大幅に増えているのを知り、なぜ、そうなるのか。
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図1
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図2
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◇隠れていた定率減税全廃が6月から表面化
その理由は、(1)今年から所得税・住民税の定率減税が全廃させたことによる影響(国民全体で約1兆7000億円増税)、(2)国から地方への税源移譲(約3兆円)で、今年から所得税(国税)の一部が住民税(地方税)に移るからです。
住民税の定率減税全廃による増税額は年約4000億円、税源移譲によって住民税が年3兆円増、あわせて年3兆4000億円が6月から増税になるのです。
所得税は今年1月に、定率減税全廃で年1兆3000億円増税になりましたが、税源移譲によって所得税が年3兆円減りました。つまり、今年1月から5月は、所得税定率減税全廃による増税よりも税源移譲による減税効果のほうが大きかったため、逆に手取りが増えていました。それも1―5月だけのことです。
6月からは、隠れていた定率減税全廃による1兆7000億円(所得税1兆3000億円、住民税4000億円)が、地方税の税源移譲実施とあわさって、表面にあらわれたのです(図1、図2)。
定率減税は、小渕内閣時代の景気対策の一環として導入された恒久減税です。そのとき同時に、大企業減税(法人税引き下げ)や大金持ち減税(所得税の最高税率引き下げ)も導入されましたが、それは元にもどされていません。
しかも、今年の税制「改正」で定率減税による増税分の約1兆7000億円分と同額の大企業と大金持ちには約1兆7000億円が減税(減価償却制度「見直し」と証券優遇税制1年延長)されています。
さらに、参議院選挙後、安倍内閣は「秋に消費税増税を含む税制の抜本改正を議論する」ことを表明しています。大企業・金持ち優遇、庶民いじめの逆立ち税制を変えましょう。
定率減税
所得税額の20%、個人住民税額の15%を、それぞれ税額差し引く税額措置。06年には減税額が半減(所得税10%、住民税7.6%)にされ、07年に全廃にされました。
税源移譲
国と地方の税財源に関わる「三位一体の改革」の一環として、所得税(国税)から個人住民税(地方税)へ、税金が移し替えられること。具体的には、これまで10、20、30、37%となっていた所得税率を2007年分(1月)から5、10、20、23、33、40%に変更。現行5、10、13%となっている住民税率を07年度分(6月)から1律10%に変更します(図3)。
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図3
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◆地域で「一致点」と「共同」広げよう
日本国憲法誕生の真相描く
「日本の青空」上映運動に励む
鈴木 彰さん(元全労連副議長)に聞く
日本国憲法誕生の真相を描いた映画「日本の青空」が全国で自主上映されています。元全労連副議長の鈴木彰さんは、地元東京・調布市で上映運動にかかわっています。「日本の青空」の魅力、上映運動について鈴木さんにインタビューしました。(教宣部・中田智子)
◇「憲法が大好きになった」と反響が
―6月1日の調布での「日本の青空」上映会はどうでしたか?
鈴木 調布には2004年に発足した「憲法ひろば」(「九条の会」の調布版)というのがあり、毎月の例会とニュース発行を重ねてきました。これが実行委員会に勢いを与え、上映会には926人が来場。「憲法が大好きになった」と言う人もあり先ずは成功です。大勢で来場した若い女性に聞くと「母校の先生に誘われた」「素晴らしい映画をありがとう」「九条の会に入りたい」だって。うれしかったなあ。
◇多くの調布市民がエキストラで活躍
―調布市民も映画に登場しますね。
鈴木 ラストシーンは調布内の多摩川河川敷で撮影され、多くの市民がエキストラとして協力しました。私も「出演」してますよ(笑)
◇誰も映画にしなかった現代史
―この映画の魅力はなんですか?
鈴木 日本国憲法は占領軍のおしつけではなく、日本人が原案をつくった。現代の若者の手でそれを検証していくスリリングな劇映画です。まさに「誰も映画にしなかった現代史」ですね。
戦火が絶えなかった戦後も世界で、日本が平和を基調に暮らしと民主主義を発展させてきたのは、憲法九条があったからです。
自民党は「改憲手続法」を強行し、3年後に改憲案を発議するとしていますが、国民投票には国民一人ひとりが憲法認識を確立して臨む必要があります。
この映画は、「憲法論議」を広げ、国民的な「憲法認識」を育てあう格好の素材になります。
◇「議論のプロセス」大切にしたい
―労働組合運動30年の先輩にとって、上映運動の意義は?
鈴木 非正規労働者の組織化、純中立労組懇から全労連への結集など、私は充実した活動を経験したのですが、いつも気がかりだったのが課題に追われ、みんなの議論が不足がちなことでした。いま反動の時代に、そのツケが回ってきているという反省が私にはあります。だから私はいま「論議のプロセス」を本気で大切にすることに挑戦したい。
「日本の青空」を通して全国に生まれている上映運動もその意味で大切です。各地域ごとにそれぞれの「上映する意味」や動員目標、入場料や宣伝方法などを議論する。そのプロセスを通して地域の仲間が「一致点」と「共同」を広げていく。これは必ず明日を担う財産になりますよ。
◇勇気と感動で力が沸いてくる
―憲法問題にかかわって国公労働者にメッセージをお願いします。
鈴木 いま労働者に厳しい攻撃が襲っていますが、攻撃する側も追い込まれています。平和・民主・憲法を守る願いが時代の本流だからです。
この本流が力をあわせるうえで「憲法尊重擁護義務」を負う国公労働者の役割は大きいです。個人の力には限りがあるけど、職場で力を合わせれば勇気が湧いてきます。地域で「日本の青空」上映会などにとりくんで、感動をともにすれば力も湧きますよ。
国公労働者のみなさんが、日本国憲法を社会に活かす元気を地域にもたらしてくれることを、地域住民の立場から期待しています。
◇「日本の青空」のあらすじ
8月15日、あの青空は希望のはじまりだった
雑誌編集部の派遣社員・沙也可(田丸麻紀)は、特集企画の「日本国憲法誕生の原点を問う!」で、名も知らぬ憲法学者・鈴木安蔵(高橋和也)の取材を進めることになる。
戦後まもなく、安蔵(41)を中心として、高野岩三郎(加藤剛)ら民間人による「憲法研究会」作成の憲法草案が、実はGHQ案のお手本になっていたという事実。
安蔵の娘たち(水野久美、左時枝)への取材に成功した沙也可は、託された安蔵の当時の日記を手がかりに、妻・俊子(藤谷美紀)との夫婦愛、そして日本国憲法誕生を巡る真実のドラマを明らかにしていく…。
(大澤 豊 監督作品、カラー・123分)
★映画「日本の青空」ホームページ
http://www.cinema-indies.co.jp/aozora/index.html
※各都道府県の映画会場や、上映についての問い合わせ先はホームページを参照
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◆07メーデー写真コンクール審査発表
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先導者は僕のマイカー!
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国公労連主催で「07メーデー写真コンクール」を実施し、63点が応募。最優秀賞は該当なく、優秀賞1点(掲載写真)、佳作3点が入賞しました。
◇感じたことを表現しよう
連合通信社・亀井正樹写真部長の講評
今年は雨天に見舞われた地域が多かったせいか、応募数も少なかったようです。撮影者の視点や表現力が高度に完成された最優秀賞に該当する写真は、残念ながら見られませんでした。
優秀賞には全気象北海道地本の仲間が応募した「先導車は僕のマイカー!」を選びました。補助輪付の自転車でデモを先導する姿は、規制の厳しい中央メーデーでは見られぬ風景です。地方や地域メーデー独特の特権かもしれません。
佳作には全情報通信労働組合東北支部の仲間からの「もうガマンならん!今こそ労働者一揆」、全運輸労働組合中国支部本局分会の仲間からの「署名」、全情報通信労働組合沖縄支部の仲間からの「雨にも負けず、悪政の風にも負けず!」を選びました。
ニュース写真的な撮り方でなく、自分が感じたことを写真に表現していくことが作品としての次元に到達しうるものです。
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